大阪府の介護テクノロジー導入支援事業|補助上限・補助率・選定方法【令和8年度】
介護ツールナビ編集部公開 更新

要点
大阪府の介護テクノロジー導入支援事業は、府内の介護事業所が介護ロボット・介護ソフト・インカムなどを導入する費用の4/5を補助する、大阪府の事業です。令和8年度は事前エントリーを2026年7月13日に締め切り、437法人880介護事業所等のエントリーがあって申請総額が予算を上回りました。介護ソフトの上限は最大250万円(端末・Wi-Fiなどをあわせると265万円)で、居宅系はケアプランデータ連携の実績がないと補助の対象外になります(2026年10月4日時点で府が公表している内容)。
令和8年度の募集の要点
令和8年度の府の募集は締め切られていて、いま申し込むことはできません。府の交付要綱・手引で確かめた要点は次のとおりです。
| 項目 | 令和8年度の内容 |
|---|---|
| 事業の名前 | 令和8年度大阪府介護テクノロジー導入支援事業補助金 |
| 補助率 | 4/5(千円未満は切り捨て) |
| 補助の総額 | 1,373,248千円 |
| 対象の事業所 | 府内で介護保険法に基づくサービスを提供するすべての事業所、老人福祉法に基づく養護老人ホーム・軽費老人ホーム |
| 募集の方法 | 事前エントリー(令和8年5月25日17時〜7月13日17時。見積書が必要) |
| 導入と支払の期限 | 令和9年1月31日までに契約・発注・納品・支払のすべてを終える |
| 実績報告の期限 | 令和9年2月19日必着 |
| 窓口 | 大阪府 福祉部 高齢介護室 介護事業者課 整備調整グループ |
| 確認日 | 2026年10月4日 |
国の制度(財源・補助の仕組み・ほかの府県との違い)は介護テクノロジー導入支援事業とはで整理しています。この記事では大阪府だけの中身を書きます。
- 4/5補助率
- 265万円介護ソフトの上限端末・Wi-Fiもあわせる場合
- 7月13日事前エントリーの締切令和8年。受付終了
- 880事業所エントリー数437法人。予算を超えた
補助の上限額
補助の上限額は、機器の種類ごとに決まっています。補助額は、かかった費用の4/5と、下の上限額のうち低い方です。
| 区分 | 上限額 |
|---|---|
| 移乗支援・入浴支援・インカム | 1台100万円 |
| そのほかの機器(バイタルを測れるウェアラブル端末など。バックオフィスソフトを除く) | 1台100万円(付帯する経費は対象外) |
| そのほかのTAIS掲載の介護テクノロジー | 1台30万円 |
| 介護ソフト(バックオフィスソフトを含む) | 職員数と契約方法で100万〜250万円 |
| 介護ソフトの定着促進費(端末・Wi-Fiなど) | 介護ソフトとあわせて15万円を上乗せ |
| パッケージ型(連動する機器の組み合わせ) | 1,000万円 |
| 業務改善支援(第三者の助言・評価) | 48万円 |
介護ソフトは、職員数で金額が変わる契約(ライセンス数が職員数で増える契約など)のときだけ、申請時点の職員数で上限が変わります。それ以外の契約は一律250万円です。
| 職員数 | 介護ソフトのみ | 定着促進費もあわせる場合 |
|---|---|---|
| 1〜10人 | 100万円 | 115万円 |
| 11〜20人 | 150万円 | 165万円 |
| 21〜30人 | 200万円 | 215万円 |
| 31人以上 | 250万円 | 265万円 |
居宅系の事業所が5事業所以上とデータ連携をする場合は、上限に5万円が加わります。職員数は常勤換算が原則ですが、訪問系の職員や管理者・生活相談員は実人数でもかまいません。
補助の対象になる機器と経費
補助の対象は、販売価格が公表され、一般に購入できる機器です。開発費と通信費は対象外です。
- 介護ロボット: テクノエイド協会の福祉用具情報システム(TAIS)に載っている介護テクノロジー。移乗支援・移動支援・排泄支援・入浴支援・見守り・コミュニケーション・介護業務支援(インカムを含む)・機能訓練支援・食事・栄養管理支援・認知症生活支援・認知症ケア支援の分野です。TAISに載っていなくても同じ水準と知事が判断した機器は対象になります。分野の中身は介護テクノロジー利用の重点分野で整理しています
- 介護ソフト: 記録・情報共有・請求の業務を一気通貫で行えるもの。居宅系はケアプランデータ連携標準仕様のCSVの出力・取込ができること、施設系はLIFEのCSV連携仕様書に準じたCSVを出力できることが条件です
- 介護ソフトの定着促進費: 介護ソフトと一緒に使うパソコン・タブレット(リースを含む)、Wi-Fiの配線工事・ルーターなど、ベンダーのサポート費用
- そのほか: 電子サイン・給与・勤怠管理などのバックオフィスソフトや、バイタルを測れるウェアラブル端末など、負担の軽減や効率化に役立つ機器
- 業務改善支援: 第三者から受ける事前評価・助言・事後評価の費用。メーカーや販売店による機器の操作説明は対象外です
介護ソフト以外の機器に付けるWi-Fiやパソコンは、主となる機器と一緒に入れる場合だけ対象です。
選定の順番(予算を超えたとき)
大阪府は、エントリーが予算を超えたときに補助する事業所を選ぶ順番を、交付要綱で決めています。
- 伴走支援プログラムの修了見込み全5回の対面研修。いちばん先に選ぶ
- 介護ソフト導入セミナーの受講介護ソフトが未導入で、介護ソフトを入れる事業所
- ア 何も導入していない事業所TAIS掲載の機器などを入れる
- イ 自己負担などで導入済み
- ウ バックオフィスソフトなどだけを入れる
- エ 令和4〜7年度に府の補助を受けた
ア・イ・エの中では、見守り機器・インカム・介護ソフトを入れる事業所を先に選びます。予算を超えた段では抽選をし、同じ法人の複数の事業所は法人単位でまとめて抽選します。
令和8年度は、最初の2つとアで予算内に収まったため、アの抽選は行わず全件を交付申請の対象にしました。イ・ウ・エの事業所は「現時点では」交付申請の対象外とされ、府のページ(令和8年9月29日更新)ではイについて「10月中旬以降、抽選を実施する見込み」としています。過去に府の補助を受けた事業所は、補助を受けた事業所の一覧(令和4〜7年度)が府のページで公開されています。
大阪府だけの要件
大阪府は、国の要件に加えて、セミナーの受講と、ケアプランデータ連携の実績を求めています。
- セミナーの受講: 府の「令和8年度介護テクノロジー活用支援セミナー」の受講が事前エントリーの要件です(アーカイブ動画の視聴でも可)
- ケアプランデータ連携の実績: 居宅介護支援・居宅サービスの事業所は、システムを導入するだけでなく、実際に連携することが補助の要件です。確認できなければ、代金を支払った後でも補助の対象外になります。介護ソフトを申請しない場合も、連携を示す資料が必要です
- SECURITY ACTIONの宣言: 「一つ星」か「二つ星」の宣言が必要です
- 業務改善計画と効果の報告: 業務改善計画を作り、原則として大阪府介護生産性向上支援センターに相談します。補助を受けた翌年度から3年間、効果を府に報告します
- 施設系の委員会: 利用者の安全などを検討する委員会を置くこと。この委員会は生産性向上推進体制加算の要件にも入っています
ケアプランデータ連携の始め方はケアプランデータ連携システムで、対応ソフトの見分け方はケアプランデータ連携の対応ソフトで整理しています。
交付決定の前に買ったものは対象になるか
大阪府では、交付申請の日より前の経費も補助の対象です。交付要綱は、契約日・支払日・導入日が令和8年4月1日から令和9年3月31日までの経費を対象とし、手引では契約・支払・導入を令和9年1月31日までに終えるよう求めています。
ただし、事前エントリーの時点では審査をしていないため、交付申請の審査で減額されたり不交付になったりすることがあります。過年度に導入した機器や介護ソフトのランニングコストは対象になりません。
申請の流れ
令和8年度の大阪府の手続きは、事前エントリーから効果の報告まで次の順番です。
- セミナーを受講する介護テクノロジー活用支援セミナー
- 見積書を取り事前エントリー大阪府行政オンラインシステムで法人ごとに
- 選定結果の公表
- 交付申請郵送とオンライン送信の両方が必要
- 交付決定10月以降に順次
- 契約・納品・支払令和9年1月31日まで
- 実績報告と効果の報告実績報告は令和9年2月19日必着
交付申請は、郵送と大阪府行政オンラインシステムでのデータ送信の両方が必要で、データの送信だけでは申請したことになりません。
補助の対象になりやすい機器のカテゴリ
大阪府が選定で優先する見守り機器・介護ソフト・インカムのカテゴリです。補助の対象になるかは、機器ごとにTAISの掲載と府の要綱で確かめてください。どの機器から入れるかは、事業所の管理者向けに管理者のページでもまとめています。
見守り機器
選び方は見守りセンサーの選び方で整理しています。見守り機器の一覧もあわせて見てください。
介護ソフト
選び方は介護ソフトの選び方を参照してください。
インカム・スタッフ間の連絡
よくある質問
令和8年度の大阪府の補助にこれから申し込めますか
申し込めません。事前エントリーは令和8年7月13日17時で締め切られ、選定要件アの事業所の交付申請の期限も9月4日(消印有効)で過ぎています。自己負担などで既に導入している事業所(選定要件イ)は、府のページ(令和8年9月29日更新)で10月中旬以降に抽選を行う見込みとされています。
大阪市や堺市の事業所も対象ですか
対象です。府の交付要綱は、大阪府内で介護保険法に基づくサービスを提供するすべてのサービス事業所を対象にしています。
買った機器はどのくらい使い続ける必要がありますか
府のQ&Aでは、原則として3年以上使うこととされています。補助を受けた翌年度から3年間は効果の報告も求められます。
前に府の補助を受けた事業所も申し込めますか
申し込めますが、選定の順番は最後(選定要件エ)です。令和8年度は、府のページ(令和8年9月29日更新)の時点で、エの事業所は交付申請の対象外とされています。
出典
- 大阪府「令和8年度大阪府介護テクノロジー導入支援事業補助金」
https://www.pref.osaka.lg.jp/o090100/koreishisetsu/kaigo_technology/tech.html - 大阪府「令和8年度大阪府介護テクノロジー導入支援事業(リーフレット)」
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/106656/tech-leaf.pdf - 大阪府「令和8年度大阪府介護テクノロジー導入支援事業補助金交付要綱」
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/106656/20260810youkou.pdf - 大阪府「事前エントリーの手引(令和8年7月3日版)」
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/106656/20260703entori_tebiki.pdf - 大阪府「交付申請等の手引(令和8年8月3日版)」
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/106656/r8kouhusinsei_tebiki_0803.pdf - 大阪府「Q&A(令和8年7月3日版)」
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/106656/20260703qa.pdf - 大阪府「大阪府介護生産性向上支援センター」
https://www.pref.osaka.lg.jp/o090100/koreishisetsu/kaigoseisansei.html
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