和歌山県の介護テクノロジー補助金|定着支援事業の補助上限・補助率・要件【令和8年度】

要点
和歌山県の介護テクノロジーの補助は、県内の介護事業所が介護ロボット・介護ソフト・インカムなどを導入する費用の5分の4を補助する「和歌山県介護テクノロジー定着支援事業補助金」です(旧・介護ロボット等導入支援事業補助金)。ほかの都道府県で「介護テクノロジー導入支援事業」と呼ばれている補助に当たります。令和8年度は申請期間が令和8年6月29日〜7月31日(必着)で、県のページでは募集は終了しています。上限は介護テクノロジー1機器30万円(移乗支援・入浴支援・インカムは100万円)、介護ソフトは職員数などに応じて100万〜250万円、パッケージ型は1事業所400万円で、事業は令和9年1月31日までに納品・支払いまで終える必要があります(2026年10月16日時点で県が公表している内容)。
| 項目 | 令和8年度の和歌山県の内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 介護テクノロジーは1機器30万円(移乗支援・入浴支援・インカムは100万円)。介護ソフト・バックオフィスソフトは1事業所100万〜250万円(契約方法や職員数で変わる)。パッケージ型は1事業所400万円。業務改善支援は48万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の5分の4(令和8年度から) |
| 対象 | 和歌山県内の、介護保険法に基づくサービスを提供する全てのサービス事業所と、老人福祉法に基づく養護老人ホーム・軽費老人ホーム |
| 募集期間 | 令和8年6月29日(月)〜7月31日(金)必着。募集は終了 |
| 事業の期限 | 交付決定の後に契約(発注)し、令和9年1月31日までに納品・支払いなどを終える。実績報告は事業完了から30日を経過した日か2月10日の早い方まで |
| 窓口 | 福祉保健部 福祉保健政策局 長寿社会課(電話 073-441-2519) |
| 公式URL | 和歌山県「介護テクノロジー定着支援事業補助金」について |
| 確認日 | 2026年10月16日 |
国の制度の仕組みやほかの都道府県との違いは介護テクノロジー導入支援事業とはで整理しています。この記事では和歌山県の資料にだけある中身を書きます。
令和8年度の手続きの予定
令和8年度の和歌山県の手続きは、県介護生産性向上総合相談センターのオンラインセミナーを受けて業務改善計画を出し、7月31日までに交付申請をして、9月下旬〜10月上旬頃の交付決定の後に導入し、令和9年1月31日までに事業を終える流れです。申請の手引きは、補助金の支払いを3月下旬としています。
- オンラインセミナーを受講事業所ごと・アンケート回答も
- 交付申請を出す6月29日〜7月31日必着
- 県が交付決定9月下旬〜10月上旬頃
- 契約・導入・支払い令和9年1月31日まで
- 実績報告完了から30日か2月10日の早い方
- 額の確定・請求・支払い2月下旬〜3月下旬頃
- 提出先が2つ: 業務改善計画と補足資料は県介護生産性向上総合相談センターへ、それ以外の書類は県の受付フォームへ出します。県のページは、業務改善計画をセンターに出すことで、作成や取組の実施にあたって原則としてセンター(和歌山県介護生産性向上総合相談センター)に相談する、という要件を満たすとしています
- セミナー: 補助金の申請には、センターの介護生産性向上オンラインセミナーの受講とアンケートの回答が必須です。視聴期間は令和8年6月29日〜7月31日でした。申請する事業所ごとに受講し、複数のサービスを併設している事業所はサービス種別ごとに受講します
- 主な提出書類: 交付申請書(別記第1号様式)、通帳の写し、介護テクノロジー定着計画書(別記第2号様式)、SECURITY ACTIONの自己宣言が完了していることが分かる書類、所要額調書(別記第3号様式)、見積書の写し、収支予定額内訳書(別記第4号様式)、役員名簿、同意書などです。施設系の事業所は委員会の設置が分かる書類、居宅系の事業所はケアプランデータ連携システムの利用開始を宣言した書類も出します
- 見積書: 宛名は法人名にします。事業所宛てなどの場合は誓約書が要ります。県は複数の業者から見積を取るなどして妥当性を確かめるよう求め、「〇〇一式」、型番の記載がないもの、機器本体の価格に付帯費用を含めたものなど、内訳が分かりにくい見積書を避けるよう書いています
- 書類を作る人: 提出書類チェック票は、書類作成や申請を必ず申請する法人の職員が行うよう求めています
- 申請の回数: 交付要綱は、補助金の交付の申請は一つの業務改善計画につき1回に限るとしています
- 補助を受けた後: 補助を受けた翌年度から3年間、導入効果を県に報告します
補助額の決まり方
補助額は、対象経費の実支出額に5分の4を掛けた額と、区分ごとの上限額を比べて、少ない方の額です。1,000円未満は切り捨てます。
- 4/5補助率令和8年度から
- 100万円移乗・入浴支援・インカム1機器あたり
- 400万円パッケージ型の上限1事業所あたり
- 48万円業務改善支援1事業所あたり
- 5万円ケアプランデータ連携の上乗せ5事業所以上と連携
| 区分 | 上限額 |
|---|---|
| TAISで選定された機器(または同水準と県が判断した機器)のうち、移乗支援・入浴支援・介護業務支援(インカムのみ) | 1機器100万円 |
| 同じく、移動支援・排泄支援・見守り・コミュニケーション・介護業務支援(介護ソフト・インカムを除く)・機能訓練支援・食事・栄養管理支援・認知症生活支援・認知症ケア支援 | 1機器30万円 |
| 介護ソフト・バックオフィスソフト(職員1〜10名/11〜20名/21〜30名/31人〜) | 100万円/150万円/200万円/250万円 |
| 職員数でソフトのライセンス数が変わらない契約の介護ソフト・バックオフィスソフト | 250万円 |
| その他の機器(バックオフィスソフト以外で、県が業務の効率化などにつながると判断したもの) | 1機器100万円 |
| パッケージ型導入支援 | 1事業所400万円 |
| 導入支援と一体的に行う業務改善支援 | 1事業所48万円 |
- パッケージ型の上限は400万円: 国の実施要綱は、パッケージ型の上限を400万円以上1,000万円以下で都道府県が決めるとしています。和歌山県の交付要綱は、これを400万円としています。パッケージ型は、介護業務支援分野の機器と、それと連動して効果を高める介護テクノロジーの機器をあわせて入れる場合の区分で、手引きは「介護ソフト+見守り機器」「介護ソフト+インカム」を例に挙げています
- 介護ソフトと一緒に入れるWi-Fi・タブレット: 介護ソフトの導入とあわせてWi-Fi・タブレットなどを入れる場合は、15万円が上乗せされます(パッケージ型でも同じ)。バックオフィスソフトの場合、Wi-Fi・タブレットなどは対象外です
- ケアプランデータ連携の上乗せ: 居宅サービス事業所・居宅介護支援事業所(介護予防を含む)が、令和8年度中にケアプランデータ連携システムで5事業所以上とデータ連携する場合、介護ソフト・バックオフィスソフトの上限に5万円が上乗せされます。システムの仕組みはケアプランデータ連携システムの記事にまとめています
- 職員数の数え方: 県のQ&Aは、訪問介護員などの直接処遇職員だけでなく、介護ソフトを使う見込みのある管理者や生活相談員なども含めてよく、常勤・非常勤の別は問わないとしています。申請時には、申請月の前月の勤務形態一覧表などで職員数の根拠を示します
- 複数の機器をまとめて入れる場合: 対象経費の全額を機器の台数で割った額を1台あたりの費用とします。県のQ&Aの例では、見守り機器5台(10万円×5台)とサーバー1台(10万円)を入れる場合、1機器あたりの費用は12万円です
- 台数: 補助台数は、事業形態や定員数などを考えて適当と認められる台数までです
予算を超えたときの選ぶ順番
和歌山県は、申請額が予算を超えた場合、新規の事業所の重点機器から順に選び、補助額・補助台数を調整します。重点機器は、見守り機器・介護ソフト・インカムです。県は「申請すれば必ず補助を受けられる」ということではないとしています。
| 順位 | 選ぶもの | 同じ順位が複数あるとき |
|---|---|---|
| 1 | 新規の事業所の重点機器 | 抽選 |
| 2 | 直近の補助実績が古い事業所の重点機器 | 過去の補助の累計額が低い順 |
| 3 | 新規の事業所の重点機器以外の機器 | 抽選 |
| 4 | 直近の補助実績が古い事業所の重点機器以外の機器 | 過去の補助の累計額が低い順 |
| 5 | 新規の事業所の業務改善支援 | 抽選 |
| 6 | 直近の補助実績が古い事業所の業務改善支援 | 過去の補助の累計額が低い順 |
- 重点機器とその他の機器を一緒に申請した場合、重点機器だけが選ばれる場合があります
- 重点機器とそれ以外の機器をパッケージ型で入れる場合、それ以外の機器も重点機器と同じ順位として扱います
県のページには、これまでの補助の実績が載っています。
| 年度 | 補助事業所数 | 県の補助金額 |
|---|---|---|
| 令和7年度 | 121事業所 | 227,176千円 |
| 令和6年度 | 86事業所 | 190,073千円 |
| 令和5年度 | 128事業所 | 208,309千円 |
| 令和4年度 | 111事業所 | 144,166千円 |
補助の対象になるもの・ならないもの
対象は、TAIS(福祉用具情報システム)で「介護テクノロジー」に選ばれた機器と、これと同水準と県が判断した機器、県が判断した「その他」の機器、パッケージ型、業務改善支援です。研究開発品ではなく、企業が保証する商用の製品に限ります。TAISの見方はTAISの記事で説明しています。
県のQ&Aと交付要綱から、迷いやすい経費を並べます。
| 対象になるもの | 対象にならないもの |
|---|---|
| インカムだけの導入(「介護業務支援」分野) | 交付決定の前に発注・契約したもの |
| 介護テクノロジーと一緒に入れるWi-Fiルーター・タブレット・パソコン・運搬費・初期設定などの付帯費用 | すでにある介護テクノロジーのために、タブレット端末などだけ・通信環境の整備だけをする場合 |
| 5年間の使用権(ライセンス)を一括で買う介護ソフトの全額 | 1月末までに納品が終わらないもの、2月以降の購入・リース・レンタル |
| リース・レンタルの、導入日から3月31日までの月割の分(1月31日までに納品・支払いが終わったもの) | 翌年度以降に払うリース・レンタル料、保守・サポートなどの翌年度以降の分 |
| 介護ソフトをケアプランデータ連携・入退院時情報連携・訪問看護計画等・LIFEの標準仕様に対応させる改修、財務諸表のデータ出力機能の実装 | ほかの補助金で助成されているもの・助成を受ける予定のもの |
| TAISで選ばれたつり具などで、本体の機器と一体的に入れるもの | メンテナンス費用、インターネット回線などの通信費、保険料、プリンターなどの端末 |
- 福祉用具貸与事業所: 貸与するための福祉用具を買う費用は対象外です
- 使う場所: 特定施設の指定を受けていない有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅と同じ建物にある訪問系サービスが、機器を買ってその住宅で使う場合は対象外です。補助を受けた事業者が使用・保管・管理する必要があります
- 業務にだけ使う: 交付要綱は、導入した介護テクノロジーを必ず業務にだけ使い、適切に管理するよう求めています。県のQ&Aは、私物ではなく業務用だと分かる表示(シール貼付など)をするよう求めています
- 介護ソフトの選び方: 県のQ&Aは、音声入力など職員の入力の負担を減らす機能のある介護ソフトを推奨し、LIFEによる情報収集に対応した介護ソフトの導入を求めています。LIFEについてはLIFEの記事、介護ソフトの比べ方は介護ソフトの選び方で説明しています
補助を受けるための要件
和歌山県の補助を受けるには、業務改善計画の作成とセンターへの相談、センターのセミナーの受講、SECURITY ACTIONの宣言、施設系の委員会の設置、居宅系のケアプランデータ連携システムの利用などが要件です。
- 業務改善計画: 厚生労働省の生産性向上のガイドラインなどを参考に業務改善に取り組み、業務改善計画を作ります。作るときは県介護生産性向上総合相談センターに相談します
- セミナーの受講: センターのセミナーの受講が要件です(上の手続きの節を参照)
- SECURITY ACTION: IPAの「★一つ星」か「★★二つ星」を宣言していることが要件です。介護ソフトのセキュリティの確かめ方は介護ソフトのセキュリティの記事にまとめています
- 委員会の設置(施設系): 短期入所・特定施設・小規模多機能・認知症グループホーム・介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院などは、利用者の安全や職員の負担軽減などを検討する委員会(名称は問わない)を置きます。設置要綱や議事録などで確認します。中身は生産性向上委員会の記事にまとめています
- ケアプランデータ連携システム(居宅系): 居宅介護支援・居宅サービスの事業所は、令和9年1月31日までにケアプランデータ連携システムの利用を始めます。県のQ&Aは、令和8年度から、1月31日までにデータ連携の実績が必要だとしています。実績報告のときに、利用を始めてデータ連携の実績があることが分かる書類を出します。居宅療養管理指導の事業所は、ケアプランデータの連携を行う計画になっている場合に限り要件になります
- 賃金への還元: 収支が改善した場合は職員の賃金にも還元し、職員に知らせます
- LIFE・効果検証への協力: LIFEによる情報収集に協力し、国や県の効果検証の事業などにできる限り協力します
交付要綱には、単価30万円以上の機器などは国が定める期間を過ぎるまで県の承認なく目的外に使ったり処分したりできないこと、帳簿と証拠書類を事業が完了した年度の翌年度から5年間保存することも書かれています。県のQ&Aは、補助を受けた事業所を閉鎖・譲渡するときや、移転などで事業所番号が変わるときは、事前に県に相談するよう求めています。
補助の対象になりやすいツールのカテゴリ
和歌山県が予算を超えたときに優先する重点機器(見守り機器・介護ソフト・インカム)と、上限が1機器100万円の移乗支援・入浴支援について、当サイトの一覧を載せます。補助の対象になるかは、TAISの掲載と県の申請の手引き・Q&Aで確かめてください。管理者向けのページは管理者・施設長向けにまとめています。
介護ソフト
全体の比較は介護ソフトのカテゴリで見られます。
見守り機器
インカム・情報共有
移乗支援
入浴支援
よくある質問
令和8年度の和歌山県の補助にこれから申し込めますか
申請期間は令和8年6月29日〜7月31日(必着)で、県のページでは募集は終了しています。追加募集があるかどうかは県の資料からは分かりません(2026年10月16日時点)。福祉保健部 福祉保健政策局 長寿社会課(電話 073-441-2519)に確かめてください。
ケアプランデータ連携の「実績」は、何事業所と必要ですか
県のQ&Aは、令和8年度から1月31日までにデータ連携の実績が必要だとしていますが、何事業所との連携が要るのかは県の資料からは分かりません(2026年10月16日時点)。福祉保健部 福祉保健政策局 長寿社会課(電話 073-441-2519)に確かめてください。なお、5万円の上乗せは、令和8年度中に5事業所以上と連携する場合の別の決まりです。
1つの法人で複数の事業所を申請できますか
できます。県のQ&Aは、1法人につき1事業所までといった制約はないとしています。事業所の数は、許可・指定を受けた事業所番号ごとに1事業所と数えます。1つの事業所番号で複数のサービス種別の指定を受けている場合は、まとめて1つの申請にします。
インカムだけを入れる場合も補助の対象になりますか
対象です。県のQ&Aは、インカムは「介護業務支援」分野の介護テクノロジーに当たるとしています。上限は1機器100万円で、予算を超えたときに優先される重点機器にも入ります。
出典
- 和歌山県「「介護テクノロジー定着支援事業補助金」について」
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/d00201773.html - 和歌山県「令和8年度和歌山県介護テクノロジー定着支援事業補助金 申請の手引き」
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/d00201773_d/fil/tebiki.pdf - 和歌山県「介護テクノロジー定着支援事業補助金交付要綱」(令和8年6月16日施行)
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/d00201773_d/fil/ken_youkou.pdf - 和歌山県「介護テクノロジー定着支援事業補助金に関するQ&A」(令和8年6月29日)
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/d00201773_d/fil/R8qa.pdf - 和歌山県「提出書類チェック票」
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/d00201773_d/fil/checkhyo.pdf - 厚生労働省「令和8年度(令和7年度からの繰越分)介護テクノロジー定着支援事業実施要綱」(和歌山県のページに掲載)
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040300/d00201773_d/fil/kuni_youkou_henkougo.pdf
制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月16日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。
























