介護ソフトの選び方|比べる7つの観点と比較表の見方【2026年】

要点
介護ソフトは、まず自分の事業所のサービス種別に対応しているかと、国保連への請求(伝送)までそのソフトで済むかで候補を絞ります。そのうえで、記録と端末、ケアプランデータ連携・LIFE、料金の形、無料で試せるか、データを持ち出せるか(乗り換えやすさ)の順に比べます。2026年9月26日時点で当サイトに掲載している介護ソフト86本のうち、料金を公式サイトに載せているのは19本、無料で試せる(トライアル・デモ)と案内しているのは35本で、多くの製品は問い合わせて見積もりを取る必要があります。
比べる7つの観点と、当サイトで見る場所
介護ソフトは、介護保険の請求(国保連への伝送)、介護記録、計画書、利用者の管理をまとめて扱う業務ソフトです。比べる観点と、当サイトの比較表・製品ページのどこを見ればよいかを先にまとめます。
| 観点 | 確かめること | 当サイトで見る場所 |
|---|---|---|
| 1. 対象サービス種別 | 運営しているサービスがすべて入っているか | 比較表の「対象」、サービス種別から探す |
| 2. 請求(国保連への伝送) | ソフトから伝送できるか、別の伝送ソフトが要るか | 製品ページの「連携するソフト・機器」。載っていなければ提供元に確認 |
| 3. 記録・計画書と端末 | 現場の記録をどの端末で入力するか | 製品ページの「対応環境」 |
| 4. ケアプランデータ連携・LIFE | 連携のパターン、CSVの出力・取り込み | 製品ページの「ケアプランデータ連携」「連携するソフト・機器」 |
| 5. 料金の形 | 初期費用、課金の単位、オプション | 比較表の「料金」、製品ページの料金の説明 |
| 6. 無料で試せるか・サポート | 試せる範囲、問い合わせ窓口、制度改正への対応 | 比較表の「無料で試せる」 |
| 7. 乗り換えやすさ | データを書き出せる形式、移行の支援 | 提供元に確認 |
1. 対象サービス種別:運営しているサービスがすべて入っているか
介護ソフトは、居宅介護支援・訪問系・通所系・施設系など、サービス種別ごとに対応範囲が分かれます。複数のサービスを運営しているなら、すべての種別に対応しているかを最初に確かめます。1つの製品でも、サービス種別ごとに料金が決まっていることがあります。種別ごとの確認点は、特養の介護ソフトの記事と福祉用具貸与のソフトの記事にもまとめています。
当サイトの介護ソフト86本が公式サイトで対象として明示しているサービス種別は次のとおりです(2026年9月26日時点。1本が複数の種別に対応するため、合計は86本を超えます。対象を明示していない製品が3本あります)。
| サービス種別 | 対象としている本数 | 立場別のページ |
|---|---|---|
| 居宅介護支援 | 53本 | 居宅介護支援 |
| 訪問系 | 52本 | 訪問系 |
| 通所系 | 49本 | 通所系 |
| 施設系 | 41本 | 施設系 |
| 訪問看護 | 28本 | 訪問看護 |
| 障害福祉 | 28本 | 障害福祉 |
| 福祉用具貸与 | 24本 | 福祉用具貸与 |
| 地域包括支援センター | 19本 | — |
地域包括支援センターの業務と職員の配置基準は地域包括支援センターの記事で説明しています。
障害福祉サービスを併設しているなら障害福祉ソフトと障害福祉ソフトの選び方、訪問看護ステーションなら訪問看護ソフトと訪問看護の電子カルテの選び方もあわせて見てください。居宅介護支援でケアプランの作成を楽にしたい場合はケアプラン作成ソフトの選び方が参考になります。通所介護・訪問介護で運営基準の記録や加算の計画をどう扱うかは、通所介護の介護ソフトと訪問介護の介護ソフトにまとめました。
2. 請求:国保連への伝送までそのソフトで済むか
介護給付費の請求は、国保連(国民健康保険団体連合会)に対して、回線を使った送信(伝送)か、光ディスクなどの提出で行うと定められています。請求は各月分を翌月10日までに行います(「介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する命令」第2条・第3条)。
- 介護事業所請求データを作る
- 伝送など
- 国保連翌月10日までに請求
- 審査結果
- 介護事業所返戻なら再請求
インターネットで請求するには、電子請求受付システムで発行される電子証明書と、インターネット請求に対応した請求ソフトが必要です。電子証明書の有効期間は3年で、発行には手数料がかかります(東京都国保連「インターネット請求について」)。岐阜県国保連の案内では、ソフトの利用料に電子証明書が含まれる場合もあるとしています。
そのため、次の3点を確かめます。
- そのソフトから国保連へ直接伝送できるか。できない場合、伝送に別のソフトが要るか
- 電子証明書の手数料がソフトの料金に含まれるか
- 国保連から届く審査結果(返戻など)をソフトに取り込んで、再請求まで扱えるか
請求データの作成と伝送は、国保中央会の「介護伝送ソフト」でもできます。2026年9月26日時点の同会の案内では、Ver.10の利用料は60,000円(消費税・送料込)です。介護ソフトに伝送の機能が無い場合は、こうした伝送用のソフトを別に用意することになります。請求の代行や書類の自動転記など、請求まわりの単機能のツールは請求・事務にまとめています。
- 翌月10日各月分の請求の期限
- 3年電子証明書の有効期間発行には手数料がかかる
- 60,000円介護伝送ソフトの利用料国保中央会のVer.10(消費税・送料込)
3. 記録・計画書と端末:現場で入力しやすいか
記録を「誰が・どこで・何の端末で」入力するかを決めてから比べます。訪問先ではスマートフォン、施設ではタブレット、事務所ではパソコン、というように場面で端末が変わります。
当サイトで対応環境を公式情報から確認できた介護ソフトは55本で、そのうちブラウザで使うクラウド型と書かれているのが40本、iOS(iPhone・iPad)が20本、Windowsが21本、Androidが11本です(2026年9月26日時点。重複あり)。
- 訪問先や居室でスマートフォン・タブレットから記録できるか
- 事業所で使っている計画書・記録の様式に近い帳票を出せるか
- 記録の音声入力やAIのアプリを併用するなら、その記録を介護ソフトに取り込めるか
記録の音声入力は記録・音声入力のカテゴリと介護記録の音声入力の記事で扱っています。
4. ケアプランデータ連携・LIFE:連携の中身まで確かめる
ケアプランデータ連携システムは、居宅介護支援事業所とサービス事業所が、ケアプランの予定と実績をデータでやり取りするための国保中央会のシステムです。国保中央会は、このシステムのベンダ試験を完了した製品を公表しています。2026年9月26日時点で当サイトに掲載している介護ソフト86本は、いずれも2026年8月31日公表の完了結果に製品名が載っています。
ただし、完了したパターンは製品で違います。完了結果の表は居宅介護支援(D1〜D3)と介護予防支援(D4〜D7)のパターンごとに分かれており、標準仕様に準じたCSVファイルの出力・取り込みの機能はベンダにより異なる場合があるため各社に問い合わせるよう、国保中央会が注記しています。
また、厚生労働省は、ケアプランデータ連携システムを令和9年1月に「介護保険資格確認等WEBサービス(介護WEBサービス)」へ移行する予定です(具体的な期日は改めて周知)。移行後にケアプランデータ連携を使えるのは、標準仕様の第4.1版か第5.0版に対応した介護ソフトだけです。国保中央会は、介護WEBサービスの利用登録を2026年12月までに済ませるよう案内しています。これから選ぶなら、第5.0版への対応予定も提供元に聞いておくと安心です。
- 2026年12月までに利用登録介護WEBサービスの利用登録(国保中央会の案内)
- 令和9年1月介護WEBサービスへ移行予定。具体的な期日は改めて周知
- 第4.1版移行後に使える標準仕様または第5.0版。対応した介護ソフトだけが使える
- 連携システムの仕組みと費用: ケアプランデータ連携システムとは
- 対応している介護ソフトの一覧: ケアプランデータ連携に対応した介護ソフト、ケアプランデータ連携のカテゴリ
- 科学的介護情報システム(LIFE)へのデータ提出: LIFEの記事
- 介護WEBサービスを含む国の仕組み: 介護情報基盤の記事
製品ページの「連携するソフト・機器」には、公式サイトで確認できた連携先だけを載せています。LIFEなどが載っていなくても、対応していないとは限らないので、提供元に確認してください。
5. 料金の形:課金の単位と総額で比べる
介護ソフトの料金は、事業所・サービス種別ごと、利用者数ごと、職員数やIDごと、年額など、製品によって課金の単位が違います。2026年9月26日時点で当サイトに掲載している86本のうち、料金を公式サイトに載せているのは19本です。料金の形と月額の目安は介護ソフトの料金の記事にまとめました。料金を公開している製品だけを比較表で絞り込むこともできます。
介護ソフトの導入費用は、都道府県が行う介護テクノロジー導入支援事業の補助の対象になることがあります。詳しくは介護テクノロジー導入支援事業の記事を見てください。
6. 無料で試せるか・サポート:試用で請求まで確かめる
2026年9月26日時点で当サイトに掲載している86本のうち、無料トライアルか無料デモを案内しているのは35本です。試用するなら、記録の入力だけでなく、自分のサービス種別で請求データが作れるかまで確かめます。進め方は無料で試せる介護ソフトの記事にまとめました。無料で試せる製品だけを比較表で絞り込むこともできます。
サポートでは、問い合わせの窓口と受付時間に加えて、報酬改定のときのプログラム更新が料金に含まれるかを確かめます。介護報酬の改定があると、請求ソフトの更新が必要になるためです。たとえば国保中央会の介護伝送ソフトでも、令和8年6月と8月に、令和8年度の報酬改定に対応する更新プログラムが提供されています。
7. 乗り換えやすさ:データを持ち出せるか
いまのソフトから乗り換える場合も、将来また乗り換える場合も、利用者の情報や記録をどの形式で書き出せるか、新しいソフトが取り込めるかで手間が大きく変わります。移行の支援があるか、費用はかかるかも見積もりの段階で聞いておきます。手順と注意点は介護ソフトの乗り換えの記事にまとめました。提供元のセキュリティ(二要素認証・データの保管場所・解約時のデータの削除など)を契約前に確かめる項目は、委託先のセキュリティで確かめる項目の記事にあります。
当サイトの比較表の見方
比較表の各欄は、次の意味です。
| 欄 | 意味 |
|---|---|
| スコア | 選ぶための公開情報がそろっているかの目安です。料金の透明性、無料で試せるか、他のソフト・機器との連携、導入実績の開示、補助金・TAIS、対象種別の明示、情報の鮮度で採点しています。機能の優劣や口コミの評価ではありません(採点方法) |
| 料金 | 「¥◯/月〜」は公表されている月額の最低額です。「要問い合わせ」は公式サイトに金額が無いもの、「未確認」は料金の記載を確認できていないものです |
| 無料で試せる | 「あり」は公式サイトに無料トライアル・無料デモの案内があるもの、「記載なし」は案内を確認できなかったものです。「記載なし」でも、問い合わせれば試せる場合があります |
| 対象 | 公式サイトで明示されている対象のサービス種別です |
すべての介護ソフトは介護ソフトのカテゴリで、サービス種別や「無料で試せる」「料金公開」での絞り込みは比較表で見られます。
よくある質問
料金が載っていない介護ソフトはどう比べればよいですか?
2026年9月26日時点で当サイトに掲載している介護ソフト86本のうち、料金を公式サイトに載せているのは19本です。載っていない製品は、対象サービス種別・請求の方法・端末で候補を絞ってから見積もりを取り、初期費用・月額・オプションを同じ期間の総額にそろえて比べます。
比較表の「無料で試せる:記載なし」は、試せないという意味ですか?
いいえ。公式サイトで無料トライアル・無料デモの案内を確認できなかったという意味です。問い合わせれば試せる場合があるので、提供元に確認してください。
ケアプランデータ連携に対応しているかはどこで分かりますか?
国保中央会が公表しているベンダ試験の完了結果で確認できます。2026年9月26日時点で当サイトに掲載している介護ソフト86本は、いずれも2026年8月31日公表の完了結果に載っています。完了したパターンやCSVの出力・取り込みの機能は製品で違うため、提供元にも確認してください。
介護ソフトの導入に補助金は使えますか?
都道府県が行う介護テクノロジー導入支援事業の対象になることがあります。厚生労働省の令和7年度の事業概要では、補助対象のICTに介護ソフト・タブレット端末・インカム・クラウドサービスなどが挙がっています。対象・補助率・受付期間は年度と都道府県で変わるため、都道府県の実施要綱で確認してください。
出典
- e-Gov法令検索「介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する命令」
https://laws.e-gov.go.jp/law/412M50000100020 - 東京都国民健康保険団体連合会「インターネット請求について」
https://www.tokyo-kokuhoren.or.jp/nursing_office/request_internet_billing.html - 岐阜県国民健康保険団体連合会「介護報酬の請求はインターネットが便利」
https://www.gkren.jp/nursing_care/pdf/01/01.pdf - 国民健康保険中央会「介護伝送ソフト Ver.10 利用のお申込み」
https://www.kokuho.or.jp/kaigosoft/jigyosho_ver10/purchase9.html - 国民健康保険中央会「介護伝送ソフトVer.10」
https://www.kokuho.or.jp/kaigosoft/jigyosho_ver10/ - 国民健康保険中央会「「ケアプランデータ連携システム」ベンダ試験(V4対応版)の完了結果について」(2026年8月31日)
https://www.kokuho.or.jp/system/care/careplan/lib/260831_5113_cp-vender_4.pdf - 国民健康保険中央会「ケアプランデータ連携システム ヘルプデスクサポートサイト」
https://www.careplan-renkei-support.jp/ - 厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業(地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分))」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001478274.pdf - 厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1529 ケアプランデータ連携システムの介護保険資格確認等WEBサービスへの移行について」(令和8年7月29日)
https://www.mhlw.go.jp/content/001730882.pdf - 厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1539 「介護保険資格確認等WEBサービスとの連携におけるAPI標準仕様書(第1.0版)」の公開について」(令和8年8月31日)
https://www.mhlw.go.jp/content/001744369.pdf - 国民健康保険中央会「よくあるご質問(ケアプランデータ連携システム引っ越し編)」
https://www.careplan-renkei-support.jp/wp-content/uploads/sites/2/2026/06/keapu_hikkoshi_faq.pdf
制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年9月26日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。



