更新情報11/5(木)

特養の介護ソフト|施設サービス計画・LIFE関連加算・生産性向上推進体制加算から選ぶ【2026年】

介護ツールナビ編集部公開

要点

特養(特別養護老人ホーム)の介護ソフトは、運営基準で作成・保存が求められる施設サービス計画とサービス提供の記録を扱えるかに加えて、LIFE関連加算のデータ提出(科学的介護推進体制加算・自立支援促進加算・排せつ支援加算・褥瘡マネジメント加算はいずれも少なくとも3月に1回)と、生産性向上推進体制加算の要件になる記録ソフト・見守り機器・インカムの連携まで同じソフトで回せるかで比べます。記録は完結の日から2年間の保存が基準省令で定められており、書面に代えて電磁的記録で作成・保存できます。2026年10月23日時点で当サイトに掲載している介護ソフト85本のうち、施設系を対象にしているのは41本で、料金を公式サイトに載せているのは9本、無料で試せると案内しているのは19本です。

特養で作る記録(運営基準)

特養の運営基準(「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」)は、次の記録を整備し、その完結の日から2年間保存するよう定めています(第37条第2項)。自治体が条例で長い保存期間を定めている例は、介護記録の保存期間の記事で扱っています。

記録根拠(基準省令)ソフトで確かめること
施設サービス計画第12条アセスメント・原案・サービス担当者会議・同意・交付・モニタリングまで、1人の入所者の流れとして管理できるか
提供した具体的なサービスの内容等の記録第8条第2項食事・入浴・排せつなどの日々の記録を、居室や現場で入力できるか
身体的拘束等の態様・時間・理由の記録第11条第5項様式があるか。身体拘束適正化委員会の記事で扱う記録と同じもの
市町村への通知・苦情・事故の記録第20条・第33条第2項・第35条第3項入所者ごとに残せるか。事故の記録は事故報告書の記事も参照

基準省令は、書面で行うとされている作成・保存を電磁的記録で行うこと、交付・説明・同意を相手の承諾を得て電磁的方法で行うことを認めています(第50条)。紙の計画書をやめて同意や交付までソフトで済ませたいなら、電子署名や書類の電子交付に対応しているかを提供元に確かめます。電子化で守るガイドラインは介護記録の電子化の記事にまとめています。

施設サービス計画:作成からモニタリングまでの流れ

施設サービス計画は、施設の管理者が介護支援専門員(計画担当介護支援専門員)に作成を担当させます(第12条第1項)。居宅のケアプランと違い、計画を作る人と日々の介護を記録する人が同じ施設にいるため、計画と記録を1つのソフトでつなげられるかが選ぶ軸になります。

手順施設サービス計画の流れ(基準省令第12条)
  1. アセスメント入所者と家族に面接して、解決すべき課題を把握する(第4項)
  2. 原案を作る意向・援助の方針・目標と達成時期・サービスの内容・留意事項を書く(第5項)
  3. サービス担当者会議担当者から専門的な意見を求める。テレビ電話装置等も使える(第6項)
  4. 説明と同意・交付入所者または家族に説明し、文書で同意を得て、入所者に交付する(第7項・第8項)
  5. モニタリング定期的に入所者に面接し、結果を定期的に記録する(第10項)

要介護更新認定や要介護状態区分の変更の認定を受けたときは、計画の変更の必要性について担当者の意見を求めます(第11項)。認定の有効期間や区分の変更を入所者ごとに管理し、見直しの時期を知らせてくれるかも確かめておきます。

LIFE関連加算:データ提出を記録から作れるか

特養で算定するLIFE関連加算は、令和6年度の介護報酬改定でデータ提出の頻度が「少なくとも3月に1回」にそろえられました(厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」)。加算ごとに評価の頻度と、ソフトに関わる要件を抜き出します。

加算令和6年度改定での主な変更ソフトに関わる要件
科学的介護推進体制加算LIFEへのデータ提出を少なくとも「6月に1回」から「3月に1回」に入力項目の定義が明確化され、他の加算と共通する項目の選択肢が統一された
自立支援促進加算280単位/月(改定前300単位/月)。医師の医学的評価を少なくとも「6月に1回」から「3月に1回」に支援計画の見直し・データ提出と医学的評価の頻度がそろう
排せつ支援加算(Ⅰ)医師または医師と連携した看護師の評価を少なくとも「3月に1回」に。尿道カテーテルの抜去も(Ⅱ)のアウトカム評価の対象に入所時等と3月に1回の評価結果を提出し、支援計画を3月に1回見直す
褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)入所時に既にあった褥瘡が治癒したことも(Ⅱ)のアウトカム評価の対象に入所時と3月に1回のリスク評価、多職種で作る褥瘡ケア計画、管理の内容と状態の定期的な記録、3月に1回の計画の見直し

同じ入所者に複数の加算を算定する場合、一定の条件のもとでデータ提出のタイミングをそろえられるようになりました。ソフトでは、次の点を確かめます。

  • LIFEに提出するデータを日々の記録と計画から作れるか(CSVの出力や提出の手順)
  • 入所者ごとに、加算ごとの評価日と次の提出期限を管理できるか
  • 褥瘡ケア計画や排せつの支援計画の様式があり、3月ごとの見直しの記録を残せるか
数字特養のLIFE関連加算(令和6年度改定後)
  • 3月に1回LIFEへのデータ提出の頻度少なくとも。改定前は加算により6月に1回
  • 280単位/月自立支援促進加算改定前300単位/月。介護老人保健施設は300単位/月
  • 3月に1回褥瘡・排せつの評価と計画の見直し入所時等の評価に加えて

LIFEの仕組みと運営主体の移管はLIFEの記事にまとめています。

生産性向上推進体制加算:記録ソフト・見守り機器・インカムの連携

令和6年度に新設された生産性向上推進体制加算は、(Ⅰ)が100単位/月、(Ⅱ)が10単位/月です。(Ⅱ)は見守り機器等のテクノロジーを1つ以上導入し、委員会の開催と生産性向上ガイドラインに基づく改善活動を続け、1年以内ごとに1回、業務改善の効果を示すデータを提出します。(Ⅰ)は次の3種類をすべて使い、職員間の適切な役割分担(介護助手の活用等)の取組を行い、(Ⅱ)のデータで業務改善の成果が確認されていることが要件です。

種類内容(Ⅰ)での使い方
ア 見守り機器—すべての居室に設置する
イ インカム等職員間の連絡調整を速くするICT機器すべての介護職員が使う
ウ 介護記録ソフトウェアやスマートフォン等介護記録の作成を効率化するICT機器。複数の機器の連携も含め、データの入力から記録・保存・活用までを一体的に支援するものに限る—

つまり(Ⅰ)を目指すなら、介護ソフトが見守り機器とインカムのデータを取り込めるか、記録の入力から保存・活用までを一体で支えるかを確かめることになります。要件の詳細は生産性向上推進体制加算の記事、委員会の作り方は生産性向上委員会の記事で扱っています。なお、この委員会の定期的な開催は、運営基準でも特養の義務になっています(第35条の3)。

施設系の生産性向上ガイドライン(厚生労働省、令和2年度版)は、介護記録・情報共有・請求事務が一気通貫となったソフトの導入が最も効率的だとし、入力の定型化やチェックボックス式、音声入力で入力の手間を省けるとしています。見守り機器は見守り機器のカテゴリと見守りセンサーの選び方の記事、夜間の人員配置との関係は夜勤の人員配置と見守り機器の記事にまとめています。

  1. 1

    ライフリズムナビ+Dr.3.5/5

    エコナビスタ株式会社・見守り・センサー

    ¥1,500〜/月TAIS施設系

  2. 2

    見守りAIカメラ KaigoDX3.5/5

    株式会社Opt Fit・見守り・センサー

    ¥1,200〜/月施設系

  3. 3

    LIFELENS3.0/5

    パナソニック マーケティングジャパン株式会社・見守り・センサー

    ¥1,870〜/月施設系

  4. 4

    シルエット見守りセンサ WOS-3213.0/5

    キング通信工業株式会社・見守り・センサー

    料金公開TAIS施設系・障害福祉

  5. 5

    リコー みまもりベッドセンサーシステム3.0/5

    リコー株式会社・見守り・センサー

    ¥1,900〜/月TAIS施設系

  6. 6

    ANSIEL(アンシエル)2.5/5

    積水化学工業株式会社・見守り・センサー

    料金は問い合わせTAIS施設系

  7. 7

    HitomeQ ケアサポート2.5/5

    コニカミノルタ株式会社・見守り・センサー

    料金は問い合わせTAIS施設系

  8. 8

    ネオスケア(Neos+Care)2.5/5

    ノーリツプレシジョン株式会社・見守り・センサー

    料金は問い合わせ施設系

  9. 9

    眠りCONNECT/眠りSCAN2.5/5

    パラマウントベッド株式会社・見守り・センサー

    料金は問い合わせTAIS施設系

  10. 10

    みまもりCUBE2.0/5

    株式会社ラムロック・見守り・センサー

    料金は問い合わせ無料で試せるTAIS施設系

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる15本のうち10本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる15本をすべて見る

請求:施設サービスの請求データを作れるか

特養は施設サービスなので、居宅介護支援事業所から毎月サービス提供票の予定が届き実績を返す、という業務がありません。そのぶん、入所者ごとの施設介護サービス費と加算、食費・居住費、特定入所者介護サービス費(補足給付)を含む請求データを作り、国保連へ伝送できるかが請求まわりの確認点です。国保連への伝送の仕組みや電子証明書は介護ソフトの選び方の記事で説明しています。

施設系を対象にしている介護ソフトの数と比べ方

2026年10月23日時点で当サイトに掲載している介護ソフトのうち、施設系を対象にしている41本の内訳です。

項目本数
施設系を対象にしている41本
料金を公式サイトに載せている9本
無料で試せる(トライアル・デモ)と案内している19本
対応環境を公式情報から確認できた33本
うちブラウザで使うクラウド型23本
うちスマートフォン・タブレット(iOS・Android)で使える15本

施設系だけを対象にしている製品はなく、41本はいずれも居宅介護支援(37本)・通所系(34本)・訪問系(34本)など他のサービスもあわせて扱う製品です。同じ法人で通所やショートステイを運営しているなら、併設するサービスもすべて対象になっているかと、サービスごとの料金を確かめます。料金の形は介護ソフトの料金の記事、無料での試し方は無料で試せる介護ソフトの記事にまとめました。介護医療院の人員基準や老健との違いは介護医療院の記事で説明しています。

順位ツールスコア料金無料で試せる対象第三者認証
1ケア樹5.0月額制あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援記載なし
2まもる君クラウド4.5¥7,800/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与ISMS
3カイポケ4.0月額制あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与Pマーク
4ナーシングネットプラスワン4.0¥8,000/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与記載なし
5ファーストケア4.0要問い合わせあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護Pマーク
6Blue Ocean Note3.5記載なしあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・地域包括支援センターPマーク
7CAREKARTE(ケアカルテ)3.5要問い合わせ記載なし施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与ISMS
8Canbill Neo3.5¥3,000/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与Pマーク・ISMS
9FlowersNEXT3.5要問い合わせ記載なし施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・福祉用具貸与Pマーク
10すこやかサン3.5¥12,500/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・地域包括支援センター未確認
11ほのぼのNEXT3.5要問い合わせあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護ISMS
12ほのぼのmini23.5¥3,000/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与Pマーク・ISMS
13ケアマザー3.5¥6,670/月〜(月額制)あり施設系・居宅介護支援・障害福祉記載なし
14トリケアトプス3.5従量制あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与記載なし
15Care-wing3.0月額制あり施設系・訪問系・訪問看護・障害福祉Pマーク

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる41本のうち15本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる41本をすべて見る

施設系の介護ソフトの一覧は施設系の介護ソフトの比較ページに、施設系の事業所向けのツール全体は施設系のページにまとめています。介護ソフト・タブレット端末・インカムの導入費用は、都道府県の介護テクノロジー導入支援事業の補助の対象になることがあり、令和7年度当初予算の事業では、入所・泊まり・居住系の事業所は利用者の安全と介護サービスの質の確保、職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会を設置することが補助の要件です(介護テクノロジーの補助金の記事)。

よくある質問

特養の施設サービス計画は誰が作りますか?

基準省令(第12条第1項)は、施設の管理者が介護支援専門員に施設サービス計画の作成に関する業務を担当させると定めています。この介護支援専門員が、入所者と家族への面接によるアセスメント、原案の作成、サービス担当者会議、説明と文書による同意、交付、モニタリングまでを行います。

特養の記録は何年保存すればよいですか?

基準省令(第37条第2項)は、施設サービス計画、サービス提供の記録、身体的拘束等の記録、市町村への通知・苦情・事故の記録を、その完結の日から2年間保存するよう定めています。

LIFEへのデータ提出はどのくらいの頻度で必要ですか?

令和6年度の介護報酬改定で、科学的介護推進体制加算などLIFE関連加算のデータ提出は少なくとも3月に1回にそろえられました。同じ入所者に複数の加算を算定する場合は、一定の条件のもとで提出のタイミングをそろえられます。

生産性向上推進体制加算(Ⅰ)には何が必要ですか?

見守り機器をすべての居室に設置し、インカム等をすべての介護職員が使い、データの入力から記録・保存・活用までを一体的に支援する介護記録ソフトウェア等を導入したうえで、(Ⅱ)のデータで業務改善の成果が確認されていることが要件です。単位数は(Ⅰ)100単位/月、(Ⅱ)10単位/月です。

出典

  1. e-Gov法令検索「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第39号)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100039
  2. 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf
  3. 厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン(令和2年度版)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/Seisansei_shisetsu_Guide.pdf
  4. 厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業(令和7年度当初予算)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001476528.pdf

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月23日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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