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介護保険請求とは|毎月の流れ(記録→請求データ→国保連→審査→支払)と翌月10日の期限・返戻【2026年】

介護ツールナビ編集部公開

要点

介護保険請求は、介護サービス事業所が提供したサービスの費用のうち保険給付の分(原則として費用の額の100分の90)を、市町村から審査と支払の委託を受けた国民健康保険団体連合会(国保連)に毎月請求する手続きです(介護保険法第41条・第176条、2026年11月5日時点)。請求は各月分を翌月10日までに行います(介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する命令(以下「請求命令」)第3条)。この記事では、記録から請求データの作成、国保連の審査、支払、返戻までの1か月の流れを、法令と国保連の案内の原文から整理します。

数字介護保険請求の基本の数字(2026年11月5日時点)
  • 翌月10日請求の期限請求命令第3条第1項
  • 100分の90保険給付の原則所得により100分の80・70
  • 1日〜10日国保連の受付期間東京都・大阪府の国保連の案内

介護保険請求とは

介護保険請求とは、利用者に代わって事業所が保険給付の分を受け取るための請求です。介護保険法第41条第6項は、要介護者が指定居宅サービス事業者からサービスを受けたとき、市町村が本人に代わって事業者に居宅介護サービス費を支払うことができると定めています(居宅介護支援を受けることをあらかじめ市町村に届け出ている場合など)。この支払があったときは、本人に居宅介護サービス費の支給があったものとみなされます(同条第7項)。

市町村は、事業者から請求があったとき、厚生労働大臣が定める基準などに照らして審査した上で支払います(同条第9項)。この審査と支払の事務は国保連に委託でき(同条第10項)、国保連は市町村から委託を受けて介護給付費の請求に関する審査と支払を行います(第176条第1項第1号)。事業所が毎月「国保連に請求する」のは、この委託があるためです。

請求できる金額:保険給付の分と利用者負担

事業所が国保連に請求するのは保険給付の分で、残りは利用者から受け取ります。法律上の割合は次のとおりです。

区分保険給付の額根拠
居宅介護サービス費費用の額の100分の90介護保険法第41条第4項
一定以上の所得がある人100分の80第49条の2
さらに所得が高い人100分の70第49条の2
居宅介護サービス計画費(居宅介護支援)基準により算定した費用の額第46条

利用者から利用料の支払を受けたときは、事業者は領収証を交付します(第41条第8項)。居宅介護支援は費用の全額が保険給付なので、利用者負担はありません。

請求先と方法:事業所ごとに、インターネットか光ディスク等で

請求は事業所ごとに、インターネットで請求データを送るか、光ディスク等を審査支払機関に出して行います(請求命令第2条)。「審査支払機関」は市町村で、審査と支払を委託している場合は国保連です。

インターネットで送るときに使うのが、電子請求受付システムです。IDや電子証明書の準備は国保連の電子請求受付システムの記事にまとめています。

請求の期限:各月分を翌月10日まで

請求は、各月分を翌月10日までに行います(請求命令第3条第1項)。インターネットでの請求は、審査支払機関のファイルに記録された時に届いたものとみなされます(同条第2項)。

国保連の案内は、受付の期間を次のように示しています。

  • 東京都国保連:受付期間は毎月1日〜10日。郵送は10日必着で、10日を過ぎて受け付けた分は翌月受付の扱い
  • 大阪府国保連:毎月1日〜10日。10日が土日祝でも受け付け、郵送は10日必着。受付日・支払日のカレンダーを掲載

締め切りの時刻や休日の扱いは国保連ごとに案内されているので、事業所のある都道府県の国保連のページで確かめてください。

毎月の流れ:記録から支払まで

サービスを提供した月の翌月に請求し、翌々月に支払を受けます。京都府国保連の令和8年度の説明会資料が示す日程は次のとおりです。

手順請求から支払までの流れ(京都府国保連の資料の例)
  1. サービスの提供と記録サービス提供月
  2. 請求データの作成請求書・請求明細書。居宅介護支援事業所は給付管理票も
  3. 国保連へ提出翌月10日が受付最終日
  4. 国保連の審査請求明細書と給付管理票の突合、審査委員会
  5. 返戻関連情報の送付翌月の月末営業日
  6. 支払関連情報の送付翌々月14日頃(伝送請求の事業所)
  7. 介護給付費の支払翌々月の銀行最終営業日

伝送以外(磁気媒体・帳票)で請求している事業所には、支払関連情報は月末2日前に発送されます。支払日は国保連ごとに案内されているので、事業所のある都道府県の国保連のカレンダーで確かめます。

国保連の審査:請求明細書と給付管理票を突き合わせる

国保連は、サービス事業所の請求明細書と、居宅介護支援事業所が出す給付管理票を突き合わせて審査します。京都府国保連の資料では、居宅介護支援事業所が給付管理票と居宅介護支援費の請求明細書を、サービス事業所が請求書と請求明細書を出し、国保連が受付、請求明細書と給付管理票の突合、審査委員会を経て保険者に請求し、事業所に支払う流れになっています。

給付管理票が出ていない請求明細書は、「請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表」に事由D(給付管理票が未提出)として載ります。給付管理票の中身と出し方は給付管理票の記事で説明しています。

審査結果の通知:返戻関連情報と支払関連情報

審査の結果は、返戻関連情報と支払関連情報の2回に分けて届きます。京都府国保連の資料が挙げる帳票は次のとおりです。

通知届く時期帳票
返戻関連情報サービス提供月の翌月の月末営業日介護保険審査決定増減表、介護保険審査増減単位数通知書、請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表
支払関連情報翌々月14日頃(伝送請求の事業所)介護給付費等支払決定額通知書、介護給付費等支払決定額内訳書、介護給付費過誤決定通知書、介護給付費再審査決定通知書、介護職員処遇改善加算総額のお知らせ

返戻になったとき:その月は支払われず、直して再請求

返戻になった請求はその月の支払の対象にならず、原因を直して次の月以降に請求し直します。京都府国保連の資料は、返戻(保留)の事由をAからEの5つに分けています。

  • A:基本的な項目に対する入力(記入)誤り等
  • B:保険者や指定権者から連携された受給者台帳や事業所台帳との不一致
  • C:請求明細書と給付管理票の不一致
  • D:給付管理票が未提出
  • E:介護給付費等審査委員会で返戻となったもの。事業所から「保留分の取り下げ依頼」「却下願」の提出があったもの

一覧表の備考には、返戻なら「返戻」または原因のエラーコード(4文字のコード)、保留なら「保留」と表示されます。

返戻・保留・過誤の違いと、エラーコードごとの直し方は介護保険請求の返戻の記事で説明しています。

新しく指定を受けた事業所の準備

新しく指定を受けた事業所は、最初の請求の前に、支払先と請求方法の届出を済ませます。京都府国保連の資料では、指定を受けて事業所番号を取得した事業所に、翌月月初に国保連から電子請求受付システムのユーザIDとパスワードを記載した「電子請求登録結果に関するお知らせ」が送られ、事業所は同システムにログインして「介護給付費等の請求及び受領に関する届出」を電子申請します。手順は国保連ごとに案内があるので、指定を受けた都道府県の国保連で確かめてください。

請求データを作る介護ソフト

請求明細書や給付管理票のデータは、介護ソフト(請求ソフト)で記録から作ります。掲載している介護ソフトは次のとおりです。対応するサービス種別と料金の公開状況を並べています。

順位ツールスコア料金無料で試せる対象第三者認証
1ケア樹5.0月額制あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援記載なし
2まもる君クラウド4.5¥7,800/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与ISMS
3カイポケ4.0月額制あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与Pマーク
4ナーシングネットプラスワン4.0¥8,000/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与記載なし
5ファーストケア4.0要問い合わせあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護Pマーク
6Blue Ocean Note3.5記載なしあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・地域包括支援センターPマーク
7CAREKARTE(ケアカルテ)3.5要問い合わせ記載なし施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与ISMS
8Canbill Neo3.5¥3,000/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与Pマーク・ISMS
9Colibri(コリブリ)3.5¥20,000/月〜(月額制)記載なし訪問系・訪問看護・障害福祉記載なし
10FlowersNEXT3.5要問い合わせ記載なし施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・福祉用具貸与Pマーク
11SMARTれん太3.5¥24,000/月〜(月額制)記載なし福祉用具貸与記載なし
12すこやかサン3.5¥12,500/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・地域包括支援センター未確認
13ほのぼのNEXT3.5要問い合わせあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護ISMS
14ほのぼのmini23.5¥3,000/月〜(月額制)あり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与Pマーク・ISMS
15ケアマザー3.5¥6,670/月〜(月額制)あり施設系・居宅介護支援・障害福祉記載なし

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる86本のうち15本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる86本をすべて見る

すべての製品は介護ソフトのカテゴリで、事務・請求を担当する立場からの一覧は事務・請求担当のページで見られます。選ぶときの確認項目は介護ソフトの選び方にまとめています。

よくある質問

介護保険請求の締め切りはいつですか

各月のサービス分を翌月10日までに請求します(請求命令第3条第1項)。東京都国保連と大阪府国保連は、受付期間を毎月1日〜10日と案内しています。10日の時刻や休日の扱いは、事業所のある都道府県の国保連の案内で確かめてください。

請求したお金はいつ支払われますか

サービス提供月の翌々月です。京都府国保連の資料では、翌月の月末営業日に返戻関連情報、翌々月14日頃に支払関連情報が届き(伝送請求の事業所)、翌々月の銀行最終営業日に指定の口座へ振り込まれます。支払日は国保連ごとに案内されているので、各国保連のカレンダーで確かめてください。

返戻になった請求はどうなりますか

その月の支払の対象になりません。「請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表」で原因を確かめ、直して次の月以降に請求し直します。

居宅介護支援の請求は何が違いますか

居宅介護サービス計画費は基準により算定した費用の額が保険給付で(介護保険法第46条)、利用者負担がありません。居宅介護支援事業所は、居宅介護支援費の請求明細書に加えて、ケアプランに位置付けたサービスの給付管理票を国保連に出します。

出典

  1. e-Gov法令検索「介護保険法(平成9年法律第123号)」
    https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
  2. e-Gov法令検索「介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する命令(平成12年厚生省令第20号)」
    https://laws.e-gov.go.jp/law/412M50000100020
  3. 京都府国民健康保険団体連合会「介護保険給付費等の請求について(令和8年度 新規事業者説明会資料)」
    https://www.pref.kyoto.jp/kaigo/documents/13-1.pdf
  4. 東京都国民健康保険団体連合会「受付日程・提出方法について」
    https://www.tokyo-kokuhoren.or.jp/nursing_office/request_submission.html
  5. 大阪府国民健康保険団体連合会「請求期間・方法等」
    https://www.osakakokuhoren.jp/index_kh/seikyu_shiharai/seikyu/

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年11月5日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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