ケアプラン作成ソフトの選び方|居宅介護支援の業務・給付管理とAIケアプランの使いどころ【2026年】
介護ツールナビ編集部公開 更新

要点
ケアプラン作成ソフト(ケアマネジャー向けの介護ソフト)は、居宅介護支援の業務をアセスメント→居宅サービス計画書(第1〜7表)→サービス担当者会議→モニタリング→給付管理まで1つの流れで扱えるかで比べます。運営基準では、アセスメントと計画の原案づくりは介護支援専門員(ケアマネジャー)が行うと決められているため、AIケアプランは課題・目標の文章案や将来の状態の予測を示す「下書きと判断材料」として使い、内容はケアマネジャーが決めます。2026年9月26日時点で当サイトに掲載している、居宅介護支援に対応する介護ソフトは53本(料金を公開16本、無料で試せる24本)、居宅介護支援向けのAIケアプラン作成支援などは7本です。
ケアプラン作成ソフトとAIケアプランの違い
「ケアプラン作成ソフト」と呼ばれるものには、大きく2つの種類があります。
| 種類 | 何をするか | 当サイトで見る場所 |
|---|---|---|
| 居宅介護支援向けの介護ソフト | アセスメント、居宅サービス計画書(第1〜7表)、支援経過、給付管理票の作成、国保連への請求まで、居宅介護支援の業務全体を扱う | 居宅介護支援向けのページ、介護ソフト |
| AIケアプラン作成支援 | 課題や目標の文章案、将来の状態の予測、ケアプラン案を示す。介護ソフトに組み込まれたものと、介護ソフトと連携して使うものがある | ケアプラン作成支援 |
AIケアプランだけで給付管理や請求まで済むわけではありません。まず居宅介護支援の業務を回す介護ソフトを選び、そのうえでAIの支援を足すかを考える順番になります。
1. 居宅介護支援の流れに沿って作れるか
「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」第13条は、ケアプランを作る手順を決めています。ソフトは、この流れのどこを支えるかで見ます。
- アセスメント
- 計画の原案
- サービス担当者会議
- 説明・同意・交付
- 個別の計画の受け取り
- モニタリング
- 給付管理
| 段階 | 運営基準で決まっていること | ソフトで確かめること |
|---|---|---|
| アセスメント | 利用者の居宅を訪問し、利用者と家族に面接して、解決すべき課題を把握する(第6号・第7号) | 課題分析標準項目に沿った様式か、訪問先で入力できるか |
| 計画の原案 | 利用者と家族の意向、総合的な援助の方針、生活全般の解決すべき課題、目標と達成時期、サービスの種類・内容・利用料、留意事項などを書く(第8号) | アセスメントの内容を第1表・第2表へ転記できるか |
| サービス担当者会議 | 原案に位置付けたサービスの担当者を集め、専門的な意見を求める。テレビ電話装置等も使えるが、利用者・家族が参加するときは同意が要る(第9号。開催が必要な場面・照会・減算はサービス担当者会議の記事) | 第4表(会議の要点)を作れるか |
| 説明・同意・交付 | 保険給付の対象かを区分して説明し、文書で利用者の同意を得る。計画を利用者と担当者に交付する(第10号・第11号) | 同意と交付の日付を残せるか |
| 個別の計画の受け取り | 計画に位置付けた事業者に、訪問介護計画などの提出を求める(第12号) | 受け取った計画を利用者ごとに保管できるか |
| モニタリング | 少なくとも1月に1回利用者に面接する。原則は居宅を訪問し、要件を満たせば2月に1回の訪問と、訪問しない月のテレビ電話装置等での面接にできる。少なくとも1月に1回、結果を記録する(第14号) | 訪問予定と記録の漏れを管理できるか |
| 給付管理 | 毎月、計画に位置付けた法定代理受領サービスの情報を書いた文書を、国保連(審査・支払を委託している場合)に提出する(第14条) | 第6表・第7表から給付管理票を作り、伝送できるか |
居宅サービス計画、アセスメント・サービス担当者会議・モニタリングの記録は、居宅介護支援台帳として、完結の日から2年間保存することになっています(第29条)。書面の作成・保存は電磁的記録で行うことができ、交付・説明・同意なども、相手方の承諾を得れば電磁的方法で行えます(第31条)。この基準をもとに市町村が条例で定めるため、保存期間などは事業所のある市町村の条例でも確認してください。
2. 居宅サービス計画書(第1〜7表)を作れるか
厚生労働省の「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」では、居宅サービス計画書の様式を次の7つの表で示しています。
| 表 | 名前 | 内容 |
|---|---|---|
| 第1表 | 居宅サービス計画書(1) | 利用者と家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果、介護認定審査会の意見、総合的な援助の方針など |
| 第2表 | 居宅サービス計画書(2) | 生活全般の解決すべき課題(ニーズ)、長期目標・短期目標、援助内容(サービス内容・種別・頻度・期間) |
| 第3表 | 週間サービス計画表 | 第2表の援助内容を週単位で示す |
| 第4表 | サービス担当者会議の要点 | 会議の検討内容と結論 |
| 第5表 | 居宅介護支援経過 | ケアマネジメントを進めるなかでの経過の記録 |
| 第6表 | サービス利用票(兼居宅サービス計画) | 計画に位置付けたサービスをもとに、月単位で作る |
| 第7表 | サービス利用票別表 | 支給限度管理の対象になるサービスを第6表から転記する |
同じ記載要領は、保険給付の対象になるサービスについて、給付管理票の作成を月単位で行い、結果を国保連に提出する一連の「給付管理業務」を行うとしています。また、計画は作成・変更のたびに別の用紙に記録する「時点主義」の様式を前提にしています(軽微な変更は同じ用紙に続けて書ける)。
- 第6表サービス利用票
- 転記する
- 第7表サービス利用票別表
- 作る
- 給付管理票月単位で作る
- 提出・伝送
- 国保連
居宅サービス計画書の標準様式と最新の改正(令和7年4月施行)
居宅サービス計画書の標準様式と記載要領は、厚生労働省の通知「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(平成11年11月12日 老企第29号)の別紙1で示されています。2026年10月4日時点で確認できる最終改正は令和6年7月4日で、令和7年4月から施行されています。通知は、この様式を「標準例」として示すもので、ほかの様式を使うことを拘束する趣旨ではないとしています。
令和6年7月4日の改正(介護保険最新情報Vol.1286)の主な内容は、第6表と第7表への2つの欄の新設です。福祉用具貸与について、居宅サービス計画書と福祉用具貸与実績報告書の記載内容が統一されていなかったためです。あわせて第6表の記載要領から「保険者確認印」の項目が削除されました。
| 表 | 新しく設けた欄 | 記載要領 |
|---|---|---|
| 第6表(サービス利用票) | 用具名称(機種名) | 福祉用具貸与の場合、適用するサービスコードに対応する用具の名称(機種名)を書く |
| 第6表(サービス利用票) | TAIS・届出コード | 福祉用具貸与の場合、テクノエイド協会の福祉用具情報システム(TAIS)の管理コードを書く。TAISの管理コードを取得していない商品は福祉用具届出コードを書く。福祉用具貸与以外のサービスは空欄 |
| 第7表(サービス利用票別表) | 用具名称(機種名)、TAIS・届出コード | 福祉用具貸与の場合、第6表の同じ欄から転記する |
ソフトを比べるときは、第6表・第7表の帳票にこの2つの欄があり、福祉用具貸与の用具名称とTAISコード(TAISコードがない商品は福祉用具届出コード)を入れて第6表から第7表へ転記できるかを確かめます。TAISコードの見方はTAISとはで説明しています。
アセスメントの様式は、課題分析標準項目(23項目)に沿っているかを確かめます。課題分析標準項目は、厚生労働省が令和5年10月16日の通知(介護保険最新情報Vol.1178)で一部改正しています。
- 第1〜7表を標準様式どおりに出力できるか
- 第2表→第3表、第6表→第7表の転記が自動か
- 計画を変更したとき、前の版を残したまま新しい版を作れるか
- 第6表・第7表から給付管理票を作り、国保連に伝送できるか。伝送に別のソフトが要るか
国保連への伝送や電子証明書など、請求まわりの確かめ方は介護ソフトの選び方にまとめています。
3. ケアプランデータ連携に対応しているか
ケアプランデータ連携システムは、居宅介護支援事業所とサービス事業所が、居宅サービス計画に係るデータを電子的にやり取りする国保中央会の仕組みです。令和6年度の介護報酬改定では、このシステムを活用し、かつ事務職員を配置している場合が居宅介護支援費(Ⅱ)の要件になり、居宅介護支援費(Ⅱ)(ⅰ)の取扱件数は「45未満」から「50未満」になりました。人員基準でも、介護支援専門員の員数は、原則として利用者の数(要支援者は3分の1を掛けて数える)が44又はその端数を増すごとに1人、同じ条件を満たせば49又はその端数を増すごとに1人になりました。事業所の指定・人員基準・管理者要件・逓減制の全体は居宅介護支援事業所の記事で説明しています。
- 50未満(Ⅱ)(ⅰ)の取扱件数居宅介護支援費(Ⅱ)(ⅰ)。改定前は45未満
- 49ごとに1人介護支援専門員の員数利用者の数が49又はその端数を増すごとに1人。原則は44
システムの仕組みと費用はケアプランデータ連携システムとは、対応している介護ソフトはケアプランデータ連携に対応した介護ソフトで確かめてください。
4. AIケアプランは何をするか
当サイトに掲載しているAIケアプラン作成支援の公開情報をまとめると、AIが担う役割は次のように分かれます。
| AIが担う役割 | 掲載製品の公開情報の例 |
|---|---|
| 課題・目標の文章の提案 | ミルモぷらん(ケアプランの文章提案、フェイスシートから課題と目標の文章を生成、サービス事業所の提案) |
| 将来の状態の予測 | AIケアプラン(NDソフトウェア)(ADL・IADL・認知症症状の予測をもとに作成を支援。介護ソフト「ほのぼのNEXT」に標準搭載)、AI予測くん(計画を実施した場合の約1年後の状態を予測し、月間計画を提案) |
| アセスメントの補助と課題の抽出 | SOIN(見落としやすい課題の抽出、約1年後の要介護度や状態の予測、ケアプラン案の自動作成とAIチャットでの修正)、AIケアプラン(ワイズマン)(アセスメント項目の提案、予後予測にもとづく長期目標の作成支援) |
| 過去のケースからの抽出 | AIケアプラン作成支援システム(BSNアイネット)(過去のケアプランや介護認定情報から、適したケアプランを抽出) |
| 生成AIによる案・記録の要約 | トータル社会福祉システム「希望」PLUSⅡ(生成AIによるケアプラン案の作成)、むすぼなAI(モニタリング記録の文字起こし、記録の要約など) |
料金を公開しているのは、AI予測くん(1事業所あたり月3,000円・税抜)とむすぼなAI(初期費用39,800円、居宅向けは3,980円。公式の参考例では月5,000〜70,000円)などで、ほかは問い合わせが必要です。いま使っている介護ソフトに組み込まれているか、連携して使えるかも確かめます。
5. AIを使うときにケアマネジャーが確かめること
運営基準では、管理者は介護支援専門員に居宅サービス計画の作成を担当させ(第13条第1号)、介護支援専門員が居宅を訪問して面接し、アセスメントの結果にもとづいて原案を作ると決められています(第6号〜第8号)。AIの出力は原案づくりの材料として使い、次の点を確かめてから計画にします。
- 意向と合っているか: 面接で聞いた利用者と家族の意向が、AIの文章案に反映されているか
- 課題の抜けや根拠: AIが出した課題や予測が、何のデータにもとづくのか(提供元に確認)。アセスメントで把握した課題が落ちていないか
- 公正中立: 運営基準は、提供されるサービスが特定の種類や特定の事業者に不当に偏らないよう、公正中立に行うことを求めています(第1条の2)。AIがサービスや事業所を提案する場合も、選んだ理由を利用者に説明できるか
- 個人情報: 利用者の情報をAIのサービスに入力するため、入力したデータの扱い(保存場所、学習に使うか)を提供元に確認する。注意点は介護記録の音声入力・AIの記事で扱っています
6. 料金と試し方
2026年9月26日時点で当サイトに掲載している、居宅介護支援に対応する介護ソフト53本のうち、料金を公式サイトに載せているのは16本、無料で試せると案内しているのは24本です。料金の形は介護ソフトの料金の記事、試し方は無料で試せる介護ソフトの記事にまとめています。試すときは、自分の担当利用者1人分で、アセスメントから第1〜7表、給付管理票までを通して作れるかを見ます。
比較表の「スコア」は、料金・無料で試せるか・連携などの公開情報がそろっているかの目安で、機能の優劣ではありません(採点方法)。ケアマネジャーの立場からのまとめはケアマネジャー向けのページにあります。
よくある質問
AIケアプランだけでケアプランを作れますか?
作れません。運営基準では、介護支援専門員が居宅を訪問して面接し、アセスメントの結果にもとづいて原案を作り、サービス担当者会議で意見を求め、利用者に説明して文書で同意を得ます。AIケアプランは、課題・目標の文章案や将来の状態の予測を示してこの作業を支えるものです。給付管理や請求は、居宅介護支援向けの介護ソフトで行います。
ケアプラン作成ソフトは無料で試せますか?
2026年9月26日時点で当サイトに掲載している居宅介護支援対応の介護ソフト53本のうち、24本が無料トライアルや無料デモを案内しています。試すときは、アセスメントから第1〜7表、給付管理票まで通して作れるかを確かめてください。
ケアプランデータ連携に対応していないと困りますか?
令和6年度の介護報酬改定で、ケアプランデータ連携システムの活用と事務職員の配置が、居宅介護支援費(Ⅱ)の要件になりました。この区分を算定するなら、ソフトがシステムとデータをやり取りできるかが前提になります。その後の改定で要件が変わっていないかは、最新の告示・通知で確認してください。対応状況はケアプランデータ連携に対応した介護ソフトで確かめてください。
出典
- e-Gov法令検索「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」
https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100038 - 厚生労働省「(別紙1)居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」
https://www.mhlw.go.jp/content/000764680.pdf - 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1178「「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」の一部改正について」(令和5年10月16日)
https://www.mhlw.go.jp/content/001157205.pdf - 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1286「「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」の一部改正について」(令和6年7月4日)
https://www.mhlw.go.jp/content/001271371.pdf - 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf
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