福岡県の介護テクノロジー補助金|介護DX支援事業の補助上限・補助率・申請期間【令和8年度】

要点
福岡県の介護テクノロジーの補助は、県内の介護事業所が介護ロボット・介護ソフト・インカムなどを導入する費用の4/5を補助する「福岡県介護DX支援事業費補助金」です。県の要領で区分に【旧:介護ロボット】【旧:ICT】と書かれている事業で、令和8年度は交付申請を令和8年7月24日から8月31日まで受け付けて終了し、交付決定は11月の予定です。県は、申請の順番(先着順)で補助する事業所を決めず、計画の中身や過去3年間の採択状況、見守り機器・介護記録ソフト・インカムを入れるかどうかを見て決めるとしています(2026年9月30日時点で県が公表している内容)。
| 項目 | 令和8年度の福岡県の内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 1台の基準額100万円(移乗・入浴・インカムなど)か30万円。介護ソフトは職員数で100万〜250万円、パッケージ型は1,000万円、業務改善支援は48万円 |
| 補助率 | 4/5(区分ごとの基準額と比べて低い方、千円未満切り捨て) |
| 対象経費 | TAISで「介護テクノロジー」に選定された機器、県が認めるその他の機器、バックオフィスソフト、TAISに載っている介護ソフト、パッケージ型、業務改善支援 |
| 申請期間 | 令和8年7月24日〜8月31日(郵送は当日消印有効)。受付は終了 |
| 導入の期限 | 令和8年4月1日〜令和9年1月31日に、導入・支払・納品まで終える |
| 窓口 | 補助金事務局(麻生教育サービス株式会社。問い合わせはWebフォーム)/県の高齢者地域包括ケア推進課 介護人材確保対策室 |
| 公式URL | 福岡県「令和8年度福岡県介護DX支援事業費補助金に係るご案内」 |
| 確認日 | 2026年9月30日 |
国の制度の仕組みやほかの都府県との違いは介護テクノロジー導入支援事業とはで整理しています。この記事では福岡県の資料にだけある中身を書きます。
令和8年度の手続きはどこまで進んでいるか
令和8年度の福岡県の手続きは、交付申請の受付が終わり、審査をしている段階です。県の実施要領では、審査は8月31日から10月末ごろまで、交付決定は令和8年11月の予定です。
- 交付申請7月24日〜8月31日。受付終了
- 審査10月末ごろまで(予定)
- 交付決定令和8年11月(予定)
- 導入・支払・納品令和9年1月31日まで
- 実績報告完了から30日か1月31日の早い方
- 補助金の交付令和9年3月31日まで
- 業務改善の報告令和9〜11年度
- 申請は電子申請と郵送の両方で行い、提出先は県ではなく委託先の補助金事務局でした
- 導入の期間は令和8年4月1日から令和9年1月31日までで、交付決定の前に買った機器も対象になりえます。ただし、補助を受けられることが約束されるわけではありません。交付決定の日より前に事業が完了した場合、実績報告の期限の起算日は交付決定通知を受け取った日に読み替えます
- 実績報告の期限は、実施要領では「事業完了後30日を経過した日か令和9年1月31日の早い日」、交付要綱と県のページでは「1月を経過した日か1月31日の早い日」と書き方が違います。実績報告の様式は、県のページで後日掲載の予定とされています
令和9年度の募集の時期は、2026年9月30日時点で県のページに出ていません。
補助額の決まり方
補助額は、「対象経費の実支出額の4/5(千円未満切り捨て)」と「区分ごとの基準額」のうち少ない方です。福岡県は区分をA〜Fの6つに分けています。
| 区分 | 中身 | 基準額 |
|---|---|---|
| A | TAISの「介護テクノロジー」のうち移乗支援・入浴支援・インカム | 1台100万円 |
| A | TAISの「介護テクノロジー」のうち移動・排泄・見守り・介護業務支援・機能訓練・食事栄養・認知症 | 1台30万円 |
| B | TAISに載っていないその他の機器(リフト・配膳ロボット・スライディングボード・移乗向けの車いす・バイタル測定のウェアラブルなど) | 1台100万円 |
| C | バックオフィスソフト(電子サイン・給与・勤怠管理など) | 職員数で100万〜250万円 |
| D | TAISに載っている介護ソフト | 職員数で100万〜250万円 |
| E | パッケージ型 | 1,000万円 |
| F | 導入と一体で行う業務改善支援 | 48万円 |
- 4/5補助率千円未満は切り捨て
- 1,000万円パッケージ型区分E
- 250万円介護ソフトの基準額31名以上
- 48万円業務改善支援単独の申請は不可
- 台数の上限: AとBの機器は、1回あたり利用定員数の2割(1台未満は切り上げ)までです。福岡県働きやすい介護職場認証制度の認証を受けている事業所は3割までで、交付申請の時点で認証を受けていることが条件です
- 介護ソフトの基準額: アカウント数で価格が変わるソフトは、職員数1〜10名100万円、11〜20名150万円、21〜30名200万円、31名以上250万円です。それ以外の契約は250万円です
- 介護ソフトの加算: タブレットやWi-Fiを一体で整備すると基準額に15万円を加えます。居宅系の事業所が令和8年度中にケアプランデータ連携システムで5事業所以上とデータ連携する場合は、さらに5万円を加えます
- パッケージ型: 新しく入れる介護ソフトと、TAISに載っている機器かインカムの両方を含めます
- 業務改善支援: A〜Eで機器を入れる場合に限って申請でき、業務改善支援だけの申請はできません
県のQ&Aは、同じ法人の中での上限は無く、要領に示した上限額だけだとしています。分野の中身は介護テクノロジー利用の重点分野で整理しています。
補助の対象になるもの・ならないもの
福岡県の補助の対象は、県内の介護保険法上の介護サービスを行う事業所と、養護老人ホーム・軽費老人ホームです。資料は「福岡県内に所在する」事業所を対象にしていて、福岡市・北九州市などを除く記載は見当たりません。
- 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅: 申請できません。特定施設入居者生活介護の指定を受けている場合は申請できます
- 障がい福祉サービス: 補助の対象外です
- 開設予定の事業所: 申請受付期間までに開設していることが必要です
- 対象の機器(A): TAISで「介護テクノロジー」に選定された機器と、過去に福岡県で採択した実績のある機器は、原則として補助の対象です。TAISに載っていても、介護ソフトはDの区分で申請します
- 対象外の例: 標準型の車いす、プリンター、収入印紙、オーブン・食洗器、カメラの付属品だけの申請、通信費、利用者の自宅に置く機器。IT導入補助金など類似の公的な補助を受けている(受ける予定の)ものも対象外です
- BとCに付帯する経費: 工事費・パソコン・Wi-Fiは対象外です
県は、特定の機器が対象になるかについて、申請の前には回答せず、申請を審査したうえで決めるとしています。
福岡県の補助を受けるための要件
福岡県は、次のいずれかの業務改善の支援・研修を、令和9年1月31日までに受けることを要件にしています。過去の年度に受けた支援では要件を満たしません。
第三者の支援
個別の契約
- 第三者と個別に契約して支援を受ける
県のセンター
介護DX支援センター
- センターのセミナーを受ける
- 令和7年度の動画でもよい
厚労省の研修
国のセミナー
- 生産性向上ビギナーセミナーとフォローアップセミナー
- デジタル中核人材養成研修
令和8年度のセンターのセミナーは定員に達して締め切られ、センターのサイトは動画を10月ごろに配信する予定としています。
- SECURITY ACTIONの宣言: IPAの「一つ星」か「二つ星」を宣言していることが要件です
- ケアプランデータ連携: 実施要領の別表1に挙がる事業所(訪問・通所・短期入所・居宅介護支援など)は、ケアプランデータ連携システムでケアプランの送受信を行っている(または令和8年度中に予定している)ことが要件で、データ連携の実績が無い場合は補助の要件を満たしません
- 委員会の設置: 別表2に挙がる事業所(特養・老健・小規模多機能・短期入所・特定施設・グループホームなど)は、職員の負担軽減などを検討する委員会を置きます
- 賃金への還元: 収支が改善した場合は職員の賃金へ適切に還元し、その旨を職員に周知します
- 業務改善計画と効果の報告: 計画を作り、翌年度から3年間効果を報告します。LIFEと国の効果検証への協力も求められます
- BとCの追加要件: TAISに載っている機器を入れるか、すでに入れていることが要件です(リフト、スライディングボードなどの福祉用具、移乗向けの車いすを入れる場合を除く)。移乗向けの福祉用具・車いすを入れる場合は、ノーリフティングケアの取組が要ります
- Eの追加要件: 申請の前に福岡県介護DX支援センターへの事前相談が要り、導入後は県のモデル事業所として事例発表に協力します
ケアプランデータ連携の始め方はケアプランデータ連携システムで、委員会の中身は生産性向上推進体制加算で整理しています。
補助する事業所の選び方
福岡県は、申請の行われた順に優先順位をつけること(先着順)は行わず、次の点を見て補助する事業所を決めるとしています。
| 見る点 | 中身 |
|---|---|
| ア | 導入等計画が業務課題の分析に基づいていて、導入効果が高く、ほかの事業所の参考になるか |
| イ | 法人が複数の案件を申請する場合、法人の中での案件ごとの優先順位 |
| ウ | 過去3年間(令和5〜7年度)の県の介護ロボット・ICT・介護DXの補助の取得状況(申請を妨げるものではない) |
| エ | 見守り機器・介護記録ソフト・インカムを入れる事業所か |
相談できる窓口
機器の選び方や業務改善の進め方は、県が設置する福岡県介護DX支援センター(春日市のクローバープラザ東棟2階)に相談できます。補助金の申請の問い合わせは、委託先の補助金事務局(麻生教育サービス株式会社)のWebフォームで受け付けていて、県は県への直接の問い合わせを控えるよう求めています。
補助の対象になりやすいツールのカテゴリ
補助の対象になるかは、製品ごとにTAISの「介護テクノロジー」の選定と、県の要領の要件で確かめてください。県が選ぶときに見るとした見守り機器・介護記録ソフト・インカムのカテゴリを並べます。介護ソフトの選び方は介護ソフトの選び方で、事業所の管理者向けには管理者のページでツールをまとめています。
介護ソフト
介護ソフトの一覧もあわせて見てください。
見守り機器
見守り機器(1台の基準額30万円の区分)は見守り機器の一覧で比べられます。
インカム・情報共有
インカムは1台の基準額100万円の区分です。情報共有ツールの一覧もあわせて見てください。
よくある質問
令和8年度の福岡県の補助にこれから申し込めますか
新しく申し込むことはできません。交付申請は令和8年8月31日で締め切られ、県のページも9月1日に「交付申請受付は終了しました」としています。2026年9月30日時点で、令和9年度の募集時期や追加募集の案内はありません。
障がい福祉の事業所も対象ですか
対象外です。福岡県の介護DX支援事業費補助金は、介護保険法上の介護サービスを行う事業所と、養護老人ホーム・軽費老人ホームが対象です。
交付決定の前に買った機器も対象になりますか
令和8年4月1日から令和9年1月31日までに導入・支払・納品を終えた機器は、交付決定の前に買ったものでも対象になりえます。ただし、審査で対象外になることがあり、補助が約束されるわけではありません。
過去に補助を受けた事業所も申請できますか
申請できます。過去3年間(令和5〜7年度)の取得状況は、採択の優先順位を決めるときの参考にするもので、申請を妨げるものではないと県の要領にあります。
出典
- 福岡県「令和8年度福岡県介護DX支援事業費補助金に係るご案内」
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/kaigodx.html - 福岡県「令和8年度福岡県介護DX支援事業費補助金実施要領」
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/293532.pdf - 福岡県「福岡県介護DX支援事業費補助金交付要綱」
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/293534.pdf - 福岡県「令和8年度福岡県介護DX支援事業費補助金Q&A」
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/294565.pdf - 福岡県「福岡県介護DX支援センター」
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/kaigo-dx-center.html
制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年9月30日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。


















