香川県の介護テクノロジー補助金|定着支援事業の補助上限・補助率・要件【令和8年度】

要点
香川県の介護テクノロジーの補助は、県内の介護事業所が介護ロボット・介護ソフト・インカムなどを導入する費用の5分の4を補助する「香川県介護テクノロジー定着支援事業」です。ほかの都道府県で「介護テクノロジー導入支援事業」と呼ばれている補助に当たります。令和8年度は交付申請を令和8年8月3日17時に締め切り、交付決定は10月初旬以降になる場合があるとされ、事業は令和9年1月31日までに終える必要があります。上限は介護テクノロジー1機器30万円(移乗支援・入浴支援・インカムは100万円)、介護ソフトは職員数に応じて100万〜250万円、パッケージ型は1事業所1,000万円です(2026年10月15日時点で県が公表している内容)。
| 項目 | 令和8年度の香川県の内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 介護テクノロジーは1機器30万円(移乗支援・入浴支援・インカムなどは100万円)。介護ソフト・バックオフィスソフトは職員数に応じて100万〜250万円(介護ソフトに定着促進支援も使うと115万〜265万円)。パッケージ型は1事業所1,000万円。業務改善支援は48万円 |
| 補助率 | 5分の4 |
| 対象 | 香川県内の、介護保険法に基づくサービスを提供する事業所(訪問介護・居宅介護支援を含む)と、養護老人ホーム・軽費老人ホーム。県税の滞納がないことなどが条件 |
| 募集期間 | 交付申請は令和8年8月3日(月)17時締切(県の通知は7月3日付)。受付フォームで事業所ごとに提出 |
| 事業の期限 | 令和9年1月31日までに支払い・納品などを含めて事業を終える。実績報告は事業完了から1か月か令和9年2月12日の早い方まで |
| 窓口 | 健康福祉部 長寿社会対策課 介護人材グループ(電話 087-832-3267) |
| 公式URL | 香川県「介護現場の生産性向上について」 |
| 確認日 | 2026年10月15日 |
国の制度の仕組みやほかの都道府県との違いは介護テクノロジー導入支援事業とはで整理しています。この記事では香川県の資料にだけある中身を書きます。
令和8年度の手続きの予定
令和8年度の香川県の手続きは、香川県介護生産性向上総合相談センターに相談して業務改善計画を作り、8月3日17時までに交付申請を出し、交付決定の後に導入して、令和9年1月31日までに事業を終える流れです。ほかの県のような要望調査の段階は、県の案内にはありません。2026年10月15日時点で、県のページに追加募集の案内はありません。
- 業務改善計画をセンターに相談申請の前に相談が要件
- 交付申請を受付フォームで出す8月3日17時締切
- 交付決定10月初旬以降の場合あり
- 導入・支払い・納品令和9年1月31日まで
- 実績報告完了から1か月か2月12日の早い方
- 申請の単位: 事業所ごとです。県のQ&Aは、1法人で複数の事業所を経営していても、法人でまとめて申請することはできないとしています
- 全員が出すもの: 交付申請書(第1号様式)、事業計画書(別紙1)、収支予算書(別紙2)、介護テクノロジー定着支援事業業務改善計画です。交付申請額の千円未満の端数は切り捨てます
- 区分ごとに出すもの: 見積書(県のQ&Aでは付帯経費を含む全ての経費で必要)、パンフレット・カタログ・TAISの福祉用具詳細画面の写しなどです。介護ソフト・バックオフィスソフトで申請する場合は、職員数が分かる書類(勤務形態一覧表など)も出します
- 県税の納税証明書: 県の通知では、採択された事業所にだけ後日提出を頼むとしています
- 申請の後の変更: 交付申請で出した内容は原則として変えられません
- 審査: 県は交付申請書の審査を株式会社穴吹カレッジサービス(香川県介護生産性向上総合相談センターの業務の受託者)に委託しており、同社から問い合わせや修正の指示が来る場合があります
- 予算を超えた場合: 県は、書類の提出が交付決定を約束するものではなく、県予算の範囲を超える場合は希望に沿えない場合があるとしています。実施要領は、見守り機器・インカム・介護ソフトを優先して補助する方針としています
補助額の決まり方
補助額は、対象経費の実支出額に5分の4を掛けた額と、区分ごとの基準額を比べて、少ない方の額です。1,000円未満は切り捨てます。
- 4/5補助率実支出額に掛ける
- 100万円移乗・入浴支援・インカム1機器あたり
- 1,000万円パッケージ型の上限予算超過時は調整あり
- 48万円業務改善支援1事業所あたり
- 5万円ケアプランデータ連携の加算5事業所以上と連携
| 区分 | 基準額(上限) |
|---|---|
| TAISで「移乗支援(装着型・非装着型)」「入浴支援」に載っている機器、「介護業務支援」に載っているインカム、これらと同水準と県が判断した機器、職場環境の整備に有効と県が判断したその他の機器(バックオフィスソフトを除く) | 1機器100万円 |
| 上記以外の介護テクノロジー(見守り機器など) | 1機器30万円 |
| 介護ソフト・バックオフィスソフト(職員1〜10名/11〜20名/21〜30名/31名以上) | 100万円/150万円/200万円/250万円 |
| 介護ソフト+定着促進支援(タブレット端末・Wi-Fi環境の整備・導入前後のベンダーのサポート費用など) | 115万円/165万円/215万円/265万円 |
| パッケージ型導入支援(機器などの合計経費) | 1,000万円(定着促進支援も合わせて対象にする場合は15万円を上乗せ) |
| 導入支援と一体的に行う業務改善支援 | 48万円 |
- パッケージ型の上限の調整: 実施要領は、県予算を超える交付申請があった場合、パッケージ型の基準額を400万円以上1,000万円以下の範囲で別に制限して調整する場合があるとしています
- 職員数で金額が変わらない契約の介護ソフト: 一律250万円(定着促進支援も使う場合は265万円)が上限です
- 職員数の数え方: 申請時点の常勤換算の人数(小数点以下は四捨五入)です。管理者や生活相談員など、ICTを使う見込みのある職員も入れられます。訪問する職員(訪問介護員・介護支援専門員など)と管理者・生活相談員は、実人数で数えてもよいとしています
- ケアプランデータ連携の加算: 訪問介護などの居宅サービス事業所・居宅介護支援事業所(介護予防を含む)が、令和8年度中にケアプランデータ連携システムで5事業所以上とデータ連携をする場合、介護ソフトの基準額に5万円が加算されます。システムの仕組みはケアプランデータ連携システムの記事にまとめています
- 情報端末の上限: 県のQ&Aによると、前年度の要綱にあった「情報端末は1台あたり10万円以内」の定めはなくなり、情報端末も含めて基準額の範囲内で補助します
- 付帯経費: 介護ソフト以外の機器のWi-Fi工事やPC・タブレット端末は、その機器と一緒に入れる場合だけ対象です。その場合の基準額は、機器と付帯経費を合わせて1台あたりの基準額に台数を掛けた額です。通信費は含みません
- 台数: 1回に導入できる台数は県が必要と認める台数で、制限を設ける場合があります
連動しない機器と介護ソフトは両方で申請できない
香川県では、1つの事業所が、互いに連動しない介護テクノロジーの機器と介護ソフトの両方で申請することはできません。県のQ&Aは、互いに連動しない機器と介護ソフトを両方申請することはできないとし、連動させることで効果が高まる場合はパッケージ型に当たる場合があるとしています。
パッケージ型は、介護ソフトなど「介護業務支援」に当たる機器と、それと連動させることで効果が高まる機器をまとめて導入する経費を、1,000万円まで補助する区分です。通信環境の整備の経費も含みます。実施要領は、例として次の組み合わせを挙げています。
- 「介護業務支援」の機器+「見守り・コミュニケーション」の機器
- 「介護業務支援」に当たる複数の機器
- 介護ソフト+インカム
補助の対象になるもの・ならないもの
対象は、TAIS(福祉用具情報システム)で「介護テクノロジー」に選ばれた機器、介護ソフトの定着促進の費用、県が判断した「その他」の機器、パッケージ型、業務改善支援です。TAISの見方はTAISの記事で説明しています。
県のQ&Aと実施要領・交付要綱から、迷いやすい経費を並べます。
| 対象になるもの | 対象にならないもの |
|---|---|
| バックオフィスソフト(電子サインシステム・給与・勤怠管理など)を「その他」の機器として。一気通貫の環境でなくても対象になりうる | 県の交付決定前に発注・購入した機器 |
| 職員間の連絡に使うチャットツール(インカムと同じく、連絡調整を速めるICT機器として) | 介護ソフトを今回入れない場合の定着促進の費用(タブレット端末など) |
| 介護テクノロジーのレンタル費用 | 福祉用具貸与事業所が、貸与するための福祉用具を買う費用 |
| 複数年分の使用料・リース料・サブスクリプション費用を初年度にまとめて払った場合の全額(毎年払いなら1年分) | ほかの補助金などで助成されている介護テクノロジー |
| 機器の導入の工事費。メーカーの機器説明の費用は、付帯経費と県が認めた場合 | メーカーや販売店による機器の操作説明(業務改善支援の費用としては対象外) |
| 介護ソフトを標準仕様(ケアプランデータ連携・入退院時情報連携・訪問看護計画等・LIFE)に対応させる改修、財務諸表のデータ出力機能の実装 | 開発に要する経費(販売価格が公表され、一般に買えるものが対象) |
| 移動用リフトのつり具(原則、同時に入れるリフトなどと同じ数まで) | 通信費 |
- 介護ソフトの条件: 記録・情報共有・請求を一気通貫で行える(転記が要らない)ものです。今あるソフトと組み合わせて一気通貫になる場合も対象です。記録のデータをCSV・JSONなど変換しやすい形式で出し入れできる機能があることが望ましいとしています
- 居宅系の事業所の介護ソフト: 居宅介護支援・介護予防支援・居宅サービス・介護予防サービスの事業所は、ケアプランデータ連携標準仕様に準じたCSVの出力・取込機能と、ケアプランデータ連携システムの活用を促すサポート体制が確認できるソフトを選びます
- 施設の介護ソフト: 介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院と地域密着型介護老人福祉施設は、LIFEのCSV連携仕様に準じた出力機能が確認できるソフトを選びます。LIFEについてはLIFEの記事で説明しています
- 介護ソフトの比べ方: 介護ソフトの選び方で説明しています
補助を受けるための要件
香川県の補助を受けるには、業務改善計画の作成とセンターへの相談、研修の受講、SECURITY ACTIONの宣言、委員会の設置、ケアプランデータ連携システムの利用などが要件です。実施要領は(1)〜(8)の全てを満たすことを求めています。
- 業務改善計画とセンターへの相談: 申請時に業務改善計画を出します。県のページは、作るときに事前に香川県介護生産性向上総合相談センターに相談することが要件だとしています。相談・作成をしても補助金の交付を約束するものではないとしています
- 業務改善支援(研修): 機器を導入する事業所は、コンサルティング会社などの業務改善支援を受けるか、研修を受けます。県のQ&Aは、研修なら次の4つのうち1つを令和8年度内に受けるとしています。新人・中堅・施設長・管理者向けの研修は要件になりません
- 香川県介護生産性向上総合相談センターの生産性向上研修(全2回のうちいずれか1回)
- 生産性向上ビギナーセミナーとフォローアップセミナー(講義)のセット
- 生産性向上ビギナーセミナーとフォローアップセミナー(ワーク)のセット
- 令和8年度デジタル中核人材養成研修の全過程
- ケアプランデータ連携システム: 訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・居宅介護支援などの事業所は、令和8年度内にケアプランデータ連携システムの利用を始めることが要件です。県のQ&Aは「今年度より」データ連携の実績があることを要件にするとしています。居宅療養管理指導の事業所は、ケアプランデータの連携を行う計画になっている場合に限り要件になります
- 委員会の設置: 短期入所・特定施設・小規模多機能・認知症グループホーム・介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院などは、職員の負担軽減などを検討する委員会(名称は問わない)を置き、議事録を作ります。中身は生産性向上委員会の記事にまとめています
- SECURITY ACTION: 「★一つ星」か「★★二つ星」を宣言します。対象外の事業所は、同等の対策をしていることを宣言します。介護ソフトのセキュリティの確かめ方は介護ソフトのセキュリティの記事にまとめています
- 賃金への還元: 収支が改善した場合は職員の賃金にも還元し、職員に知らせます
- LIFEへの協力: 補助を受けた事業所は、LIFEによる情報収集に協力します。タブレット端末などだけを入れる場合も同じです
- 効果の報告: 補助を受けた翌年度から3年間、業務改善計画に対する効果を県に報告します
- 申請者の条件: 県税に滞納がないこと、運営指導などで指摘を受けた場合は改善が確認されていることが、実施要領の条件です
交付要綱には、事業のための調達は原則として一般競争入札によること、帳簿と証拠書類を事業が完了した年度の終了後5年間保管すること、30万円以上の機器などは耐用年数を過ぎるまで県の承認なく目的外に使ったり処分したりできないことも書かれています。
補助の対象になりやすいツールのカテゴリ
香川県の実施要領が優先して補助するとしている見守り機器・インカム・介護ソフトと、上限が1機器100万円の移乗支援・入浴支援について、当サイトの一覧を載せます。補助の対象になるかは、TAISの掲載と県の実施要領で確かめてください。管理者向けのページは管理者・施設長向けにまとめています。
介護ソフト
全体の比較は介護ソフトのカテゴリで見られます。
見守り機器
インカム・情報共有
移乗支援
入浴支援
よくある質問
令和8年度の香川県の補助にこれから申し込めますか
交付申請の締切は令和8年8月3日(月)17時でした。2026年10月15日時点で、県のページに追加募集の案内はありません。追加募集があるかどうかは県の資料からは分かりません(2026年10月15日時点)。健康福祉部長寿社会対策課 介護人材グループ(電話 087-832-3267)に確かめてください。
ケアプランデータ連携の「実績」は、いつまでに何事業所と必要ですか
県のQ&Aは「今年度より、データ連携の実績があることを要件とします」としていますが、いつの時点までに、何事業所との連携が要るのかは、県の資料からは分かりません(2026年10月15日時点)。健康福祉部長寿社会対策課 介護人材グループ(電話 087-832-3267)に確かめてください。なお、5万円の加算は、令和8年度中に5事業所以上と連携する場合の別の決まりです。
法人の複数の事業所をまとめて申請できますか
できません。県のQ&Aは、事業所ごとに分けて申請するよう求めています。
職員が使うチャットツールは補助の対象になりますか
県のQ&Aは、インカムのほか各種チャットツールも、職員間の連絡調整を速めるICT機器に当たるとして、補助の対象にしてよいとしています。
出典
- 香川県「介護現場の生産性向上について」(2026年6月18日公開)
https://www.pref.kagawa.lg.jp/choju/choju/jigyosya/seisansei.html - 香川県長寿社会対策課「令和8年度香川県介護テクノロジー定着支援事業補助金の交付申請について」(令和8年7月3日付の事務連絡)
https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/62015/jimuren.pdf - 香川県「香川県介護テクノロジー定着支援事業実施要領」(令和8年6月18日改正版)
https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/62015/tecyoryo.pdf - 香川県「香川県介護テクノロジー定着支援事業に係るQ&A」
https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/62015/r8qa.pdf - 香川県「香川県介護人材確保事業補助金交付要綱」
https://www.pref.kagawa.lg.jp/documents/62015/r610jinzaikakuhoyouko_1.pdf
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