兵庫県の介護テクノロジー導入支援事業(補助金)|補助上限・補助率・抽選と申請の流れ【令和8年度】

要点
兵庫県の介護テクノロジーの補助は、県内の介護事業所が介護ロボット・介護ソフト・インカムなどを導入する費用の4/5を補助する「介護業務における介護テクノロジー導入支援事業」です。令和8年度は、前提となる申請見込額調査を令和8年7月6日に締め切り、予算を超えたため、この補助を受けたことのない事業所から抽選で選び、過去に補助を受けた事業所は対象外になりました。上限は1事業所700万円で、申請の前に県の指定する研修「基礎編」の受講が要件です(2026年9月30日時点で県が公表している内容)。
| 項目 | 令和8年度の兵庫県の内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 1事業所700万円(介護ロボット等・ICT等・パッケージ型の合計)。介護ソフトは職員数で100万〜250万円 |
| 補助率 | 4/5(区分ごとの基準額と比べて低い方。消費税は含まない) |
| 対象経費 | TAISで「介護テクノロジー」に選定された機器、記録から請求まで転記なしで行える介護ソフト、バックオフィスソフト、パッケージ型の組み合わせ |
| 申請期間 | 申請見込額調査は令和8年7月6日17時まで(受付終了)。交付申請は県の案内メールが届いた日から1か月以内 |
| 導入の期限 | 交付決定日から令和9年1月31日までに、契約・購入・納品・支払をすべて終える |
| 窓口 | 兵庫県 福祉部 高齢政策課 介護基盤整備班 |
| 公式URL | 兵庫県「介護業務における介護テクノロジー導入支援事業」 |
| 確認日 | 2026年9月30日 |
国の制度の仕組みやほかの都府県との違いは介護テクノロジー導入支援事業とはで整理しています。この記事では兵庫県の要綱にだけある中身を書きます。
令和8年度の手続きはどこまで進んでいるか
令和8年度の兵庫県の手続きは、抽選の結果が通知され、選ばれた事業所が交付申請をしている段階です。県は、申請見込額調査書を出したすべての事業所に、9月2日時点でメールで抽選の結果か補助対象外の通知を送ったとしています。
- 研修「基礎編」を受ける6月3日〜7月6日17時
- 申請見込額調査書を出す7月6日17時まで。受付終了
- 抽選の結果の通知9月2日時点で全事業所に送付
- 交付申請案内メールから1か月以内
- 交付決定10月下旬〜11月下旬に順次
- 契約・購入・支払交付決定の後。令和9年1月31日まで
- 実績報告完了から20日か2月7日の早い方
- 申請見込額調査書を出していない事業所は補助の対象外です
- 交付申請は兵庫県電子申請システムで行います。県は一律の申請期間を設けておらず、県からの案内メールが届いた日から1か月以内に申請する決まりです
- 交付申請には、2者以上の業者から見積もりを取り、最も低い見積書を付けます。SECURITY ACTIONの宣言が分かる資料と業務改善計画書も出します
令和9年度の募集の時期は、2026年9月30日時点で県のページに出ていません。令和8年度は、5月28日付の通知で事業が案内され、研修の受講期間は6月3日から7月6日17時まで、申請見込額調査の提出期限は7月6日17時でした。
予算を超えたときの選び方
兵庫県は、申請が予算を超えた場合に補助する事業所を選ぶ順番を、実施要綱で決めています。令和8年度は実際に予算を超え、この補助を受けたことのない事業所を抽選で選び、補助を受けたことがある事業所は予算の都合で対象外になりました。
| 順番 | 選ばれる事業所 |
|---|---|
| ① | 交付実績がなく、伴走型支援か業務改善支援の実施が決まった事業所 |
| ② | 交付実績がない事業所(抽選) |
| ③ | 交付実績があり、伴走型支援か業務改善支援の実施が決まった事業所(抽選) |
| ④ | 予算が残った場合、平成28年度以降にこの補助事業で受けた補助額の総額が少ない事業所から順に |
④の「過去の補助額の総額」の対象になる事業は、県のQ&Aで次のとおりとされています。
- 平成28〜30年度 介護保険施設労働環境改善支援事業
- 令和元〜6年度 介護業務における労働環境改善支援事業
- 令和2〜4年度 在宅介護事業所・介護保険施設における業務効率化支援事業
- 令和5〜6年度 介護業務における業務効率化支援事業
- 令和7年度 介護業務における介護テクノロジー導入支援事業
補助額の決まり方
補助額は「対象経費の4/5」と「基準額」のうち低い方で、基準額は介護ロボットは1台ごと、介護ソフトは職員数ごとに決まっています。1事業所の上限は3つの区分をあわせて700万円です。併設の事業所がある場合は、サービス種別ごとに1事業所として扱います。県は、実際の申請状況によって補助上限額を変える可能性があるとしています。
- 4/5補助率消費税は含まない
- 700万円1事業所の上限3つの区分の合計
- 100万円移乗・入浴・インカムの基準額1台あたり
- 250万円介護ソフトの基準額31人以上
| 区分 | 基準額 |
|---|---|
| 移乗支援(装着型・非装着型)・入浴支援の機器、インカム | 1台100万円 |
| それ以外の介護ロボット(見守り・排泄支援など) | 1台30万円 |
| 介護ソフト | 職員数で下の表 |
| パッケージ型 | 700万円(1事業所。4/5と比べて低い方) |
インカムは、子機1台あたり100万円が上限と県のQ&Aにあります。
| 職員数 | 介護ソフトの基準額 |
|---|---|
| 1〜10人 | 100万円 |
| 11〜20人 | 150万円 |
| 21〜30人 | 200万円 |
| 31人以上 | 250万円 |
- 職員数で金額が変わる契約でない場合は、一律250万円です
- 端末・Wi-Fi・ベンダーのサポートの費用が要る場合は、基準額に15万円を加えます(バックオフィスソフトは加算の対象外)
- 訪問介護などの居宅サービス・居宅介護支援の事業所(介護予防を含む)が、令和8年度中にケアプランデータ連携システムで5事業所以上とデータ連携する場合は、基準額に5万円を加えます
分野の中身は介護テクノロジー利用の重点分野で整理しています。
補助の対象になるもの・ならないもの
兵庫県の補助の対象は、県内の介護保険施設・介護サービス事業所と、養護老人ホーム・軽費老人ホームです。有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、特定施設入居者生活介護の指定を受けている場合に限られます。要綱は「兵庫県内に所在する」事業所と書いていて、神戸市などの政令市・中核市を除く記載は見当たりません。
- 介護ロボット: テクノエイド協会の福祉用具情報システム(TAIS)で「介護テクノロジー」に選定された機器です。県のQ&Aは、TAISに載っている機器のすべてが対象ではなく、「介護テクノロジー」のマークが付いたものが対象だとしています
- 介護ソフト: 記録・情報共有から請求までが転記不要(一気通貫)になるものです。居宅系の事業所はケアプランデータ連携標準仕様に準じたCSVの出力・取込、施設系の事業所はLIFEのCSV連携仕様に準じたCSVの出力ができることが要件です
- バックオフィスソフト: 電子サインシステム・給与・勤怠管理などのソフトも対象ですが、付帯経費(通信環境や端末)は対象外です。県のQ&Aは、AIソフトは個別に判断するとしたうえで、バックオフィスソフト扱いになるため付帯経費(通信環境や端末)は対象外になるとしています
- パッケージ型: 「介護業務支援」に当たる機器か介護ソフトと、それと連動して効果が高まる機器の組み合わせです。要綱は「介護業務支援+見守り・コミュニケーション」「介護ソフト+インカム」などを例に挙げています
- 対象外の例: プリンタ・複合機、通信料、メーカー保証以外の保証延長、研修の経費、過年度に入れた機器や介護ソフトのランニングコスト、Wi-Fiだけの整備、端末だけの導入、ナースコール単体、予備機
- ほかの補助との重複: 経済産業省のIT導入補助金などほかの補助金で助成される場合は対象外です
年度の途中に開設した事業所は、申請見込額調査に回答するまでに介護サービスの指定を受けてサービスを始めていれば、補助の対象になります。
兵庫県の介護テクノロジー補助を受けるための要件
兵庫県は、県が指定する「介護テクノロジー導入支援研修『基礎編』」の受講とアンケートへの回答を、補助の要件にしています。前年度に受講した事業所も、今年度あらためて受講が必要です。
- 研修の受講: 令和8年度の受講期間は6月3日から7月6日17時まででした。管理者と現場職員の計2名以上が受けます
- 業務改善計画書: 申請時に出します。計画は原則として、ひょうご介護テクノロジー導入・生産性向上支援センターに相談して作ります。補助を受けた翌年度から3年の間、効果の報告を求められます
- SECURITY ACTIONの宣言: IPAの「一つ星」か「二つ星」を宣言します。交付申請のときに宣言の確認資料を出します
- ケアプランデータ連携: 訪問・通所・居宅介護支援など要綱が挙げるサービスは、令和8年度内にケアプランデータ連携システムの利用を始めます。県のQ&Aは、データ連携の実績があることをもって利用開始とみなすとしています
- 委員会の設置: 短期入所・特定施設・小規模多機能・グループホーム・地域密着型の特養などは、利用者の安全や職員の負担軽減を検討する委員会を置きます
- 賃金への還元: 収支が改善した場合にその利益を給与へ還元する旨を職員に周知し、実績報告のときに周知した文書を出します
- 書類は法人が自分で作る: 申請資料を運営法人の関係者以外が作った場合は補助の対象にしません。販売業者を通じて申請の手続きをしたと分かった場合は、補助の対象から外すことがあります
ケアプランデータ連携の始め方はケアプランデータ連携システムで、委員会の中身は生産性向上推進体制加算で整理しています。
交付決定の前に買った機器は対象外
兵庫県の補助では、機器の契約・購入・納品・支払は、必ず交付決定通知の日より後に行います。交付決定の前に機器を入れた場合は、実施要綱に基づいて補助の対象外になります。
県のQ&Aでは、当初の申請の交付決定は11月末ごろまでに終えるよう進めるとしています。販売店から早めの発注を勧められても、交付決定の通知が届くまでは契約しないでください。
業務改善の相談費用の補助(別の事業)
兵庫県には、介護テクノロジー導入支援事業とは別に、業務改善のコンサルティングなどの費用を補助する「介護業務における生産性向上支援(業務改善支援)事業」(コンサル補助金)があります。補助率は4/5で、上限は48万円です。令和8年度は申請期限を延ばして令和8年8月28日まで受け付けていて、この期限は過ぎています。過去にこの事業の補助を受けた施設は申請できません。
補助する事業所を選ぶ順番(上の表の①と③)では、業務改善支援の実施が決まった事業所が先になります。
導入支援事業
機器・ソフトの導入費
- 補助率4/5
- 1事業所700万円まで
- 申請見込額調査は7月6日まで
業務改善支援事業
業務改善の相談の費用
- 補助率4/5
- 上限48万円
- 申請は8月28日まで
相談できる窓口
機器の選び方や業務改善計画の作り方は、ひょうご介護テクノロジー導入・生産性向上支援センター(神戸市西区の兵庫県立福祉のまちづくり研究所内)に相談できます。県のページは、応募の前に介護ロボットなどの技術的な疑問点を気兼ねなく相談するよう案内しています。補助の手続きの問い合わせ先は、県の福祉部 高齢政策課 介護基盤整備班です。
補助の対象になりやすいツールのカテゴリ
補助の対象になるかは、製品ごとにTAISの「介護テクノロジー」の選定と、県の要綱の要件で確かめてください。介護ソフトの選び方は介護ソフトの選び方で、事業所の管理者向けには管理者のページでツールをまとめています。
介護ソフト
介護ソフトの一覧もあわせて見てください。
見守り機器
見守り機器(1台の基準額30万円の区分)は見守り機器の一覧で比べられます。
移乗支援
移乗支援の機器は1台の基準額100万円の区分です。移乗支援の一覧もあわせて見てください。
よくある質問
令和8年度の兵庫県の補助にこれから申し込めますか
新しく申し込むことはできません。申請見込額調査は令和8年7月6日で締め切られ、調査書を出していない事業所は補助の対象外です。2026年9月30日時点で、県のページに追加募集や令和9年度の募集時期の案内はありません。
過去に補助を受けた事業所は申請できますか
要綱上は申請できますが、補助する事業所を選ぶ順番が後になります。令和8年度は予算を超えたため、過去にこの補助を受けた事業所は補助対象外になりました。④の補助額の総額には、過去の別の名前の事業(労働環境改善支援事業・業務効率化支援事業など)で受けた補助も入ります。
神戸市・姫路市などの事業所も対象ですか
県の要綱は「兵庫県内に所在する」事業所を対象にしていて、政令市・中核市を除く記載は見当たりません。
販売店に申請書類を作ってもらってもいいですか
できません。要綱は、申請資料を運営法人の関係者以外が作った場合は補助の対象にしないとしています。見積もりは2者以上から取り、最も低い見積書を付けます。
出典
- 兵庫県「介護業務における介護テクノロジー導入支援事業」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/2024_robo_ict_hojo.html - 兵庫県「令和8年度介護業務における介護テクノロジー導入支援事業実施要綱」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/documents/jisshiyoukoukakuteiban.pdf - 兵庫県「介護テクノロジー導入支援事業に関するQ&A」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/documents/kaigotechqa.pdf - 兵庫県「令和8年度介護業務における介護テクノロジー導入支援事業の実施について(通知)」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/documents/syuutibunsyo.pdf - 兵庫県「介護テクノロジー導入支援研修」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/kaigorobotkenshu.html - 兵庫県「介護業務における生産性向上支援(業務改善支援)事業【コンサル補助金】」
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/r3seisanseikoujou.html - ひょうご介護テクノロジー導入・生産性向上支援センター
https://hyogo-kaigotech.jp/
制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年9月30日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

















