岐阜県の介護テクノロジー補助金|定着支援事業費補助金の補助上限・補助率・必須要件【令和8年度】

要点
岐阜県の介護テクノロジーの補助は、県内の介護事業所が介護ロボット・介護ソフト・インカムなどを導入する費用の4/5を補助する「岐阜県介護テクノロジー定着支援事業費補助金」です。令和8年度は令和8年7月23日から8月28日(必着)まで申請を受け付けて締め切りました。上限は、介護ソフトが職員数に応じて100万〜250万円(端末・Wi-Fiなどの定着促進支援をあわせると265万円。ケアプランデータ連携の加算5万円が別にあります)、パッケージ型が1事業所985万円で、補助金の合計は1法人あたり年度1,000万円までです。業務改善支援を受けることが必須の要件で、納品と支払は令和9年2月15日までに終える必要があります(2026年10月4日時点で県が公表している内容)。
| 項目 | 令和8年度の岐阜県の内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 移乗支援・入浴支援の機器とインカムは1台100万円、そのほかのTAISの介護テクノロジーは1台30万円、介護ソフトは職員数に応じて250万円まで(定着促進支援をあわせると265万円。ケアプランデータ連携の加算5万円が別にある)、パッケージ型は1事業所985万円(定着促進支援をあわせると1,000万円)、業務改善支援は1事業所48万円。補助金の合計は1法人あたり年度1,000万円まで |
| 補助率 | 4/5(対象経費の4/5と基準額のうち少ない方。千円未満は切り捨て) |
| 対象 | 県内で介護保険法の指定・許可を受けている事業所と、老人福祉法に基づく県内の養護老人ホーム・軽費老人ホーム |
| 申請期間 | 令和8年7月23日〜8月28日(必着)。LoGoフォームへのアップロードと郵送の両方で提出。期間は過ぎています |
| 導入の期限 | 交付決定日から令和9年2月15日までに納品と支払を終える |
| 必須の要件 | 業務改善支援を受けること(県の相談センターの研修でも可)と、業務改善計画の作成にあたって岐阜県介護生産性向上総合相談センターに相談すること |
| 窓口 | 岐阜県 健康福祉部 高齢福祉課 長寿社会推進係(質問は質問票をメールで送る。来所・電話での問い合わせは控えるよう求めています) |
| 公式URL | 岐阜県「令和8年度岐阜県介護テクノロジー定着支援事業費補助金」 |
| 確認日 | 2026年10月4日 |
国の制度の仕組みやほかの都道府県との違いは介護テクノロジー導入支援事業とはで整理しています。この記事では岐阜県の資料にだけある中身を書きます。岐阜県の交付要綱は令和6年9月1日に制定され、それまでの「岐阜県介護ロボット導入促進事業費補助金交付要綱」と「岐阜県介護事業所におけるICT導入事業費補助金交付要綱」は廃止されました。令和8年度分は令和8年7月23日に一部改正されています。
令和8年度の手続きはどこまで進んでいるか
令和8年度の岐阜県の申請は8月28日に締め切られ、採択された事業所が機器を導入する時期にあたります。県の募集案内は、交付決定の後に事業に着手し、事業完了から30日以内(遅くとも令和9年2月15日まで)に実績報告を出す流れを示しています。
- 交付申請7月23日〜8月28日必着
- 審査・交付決定交付決定の後に発注・契約
- 事業実施納品と支払は2月15日まで
- 実績報告令和9年2月15日まで
- 額の確定・交付請求請求は3月12日まで
- 補助金の支払い入金目安は3月31日まで
- 業務改善効果の報告翌年度から3年間
- 提出の方法: 交付申請書と実績報告書は、LoGoフォームへのアップロードと郵送の両方で出します。交付申請は、両方を受け取った時点で受付完了となり、どちらかが期限内に届かないと審査の対象外です。送信は1事業者1回で、不備に気づいたら再送せず県に連絡します
- 申請の単位: 申請書(別記第1号様式)は法人単位、所要額調書(別紙1)と業務改善計画(別紙2)は事業所単位で作ります。同じ建物でも、特養と短期入所生活介護のようにサービス種別が違えば別の事業所として申請します
- 申請の取下げ: 交付決定日から30日を経過する日までに取下書を出します
- 内容を変える場合: 経費の配分の変更(低い方の配分額の10%以内を除く)、事業内容の変更(経費の20%以内の減額を除く)、中止・廃止は、あらかじめ承認を受けます
- 実績報告の期限: 事業完了日(最後の納品日)から30日を経過した日か、令和9年2月15日の早い方です
- 精算払い: 補助金は額の確定の後に支払われます。交付請求書の提出期限は令和9年3月12日、入金の目安は3月31日までです
- 期限を過ぎた納品: 製造業者の都合で納品が遅れた場合も含め、2月15日を過ぎた納品・支払は例外なく補助の対象外です
補助額の決まり方
補助額は、消費税を除いた対象経費の4/5と、区分ごとの基準額を比べた少ない方の額です(交付要綱の別表)。3つの事業の補助金の合計は、各年度で1法人1,000万円が上限です。
| 区分 | 中身 | 基準額 |
|---|---|---|
| 導入支援(機器) | TAISの移乗支援(装着型・非装着型)・入浴支援の機器、介護業務支援に載るインカム、県が同水準と判断した機器、調理支援・配膳ロボットなどの機器 | 1台100万円 |
| 導入支援(機器) | 上記以外のTAISの「介護テクノロジー」と、同水準と判断された機器 | 1台30万円 |
| 導入支援(ソフト) | 介護ソフト・バックオフィスソフト(職員数で金額が変わる契約) | 職員1〜10名100万円、11〜20名150万円、21〜30名200万円、31名以上250万円 |
| 導入支援(ソフト) | 介護ソフトと定着促進支援(端末・Wi-Fiなど)をあわせる場合 | 115万円、165万円、215万円、265万円 |
| 導入支援(ソフト) | それ以外の契約 | 一律250万円(定着促進支援をあわせると265万円) |
| パッケージ型導入支援 | 介護業務支援の機器と、それと連動して効果が高まる機器を一体で入れる | 1事業所985万円(定着促進支援をあわせると1,000万円) |
| 業務改善支援 | 導入と一体で受けるコンサルティング会社などの支援 | 1事業所48万円 |
- 4/5補助率
- 1,000万円1法人あたりの上限各年度の合計
- 985万円パッケージ型の上限1事業所あたり
- 2月15日納品・支払の期限令和9年
- ケアプランデータ連携の加算: 訪問介護などの居宅サービス事業所か居宅介護支援事業所(介護予防を含む)が、令和8年度中にケアプランデータ連携システムで5事業所以上とデータ連携する場合、介護ソフトの基準額に5万円を加えます
- 定着促進支援の加算: 介護ソフトと一体で使う端末、Wi-Fiの整備、導入前後のベンダーのサポート費用などを入れる場合、基準額に15万円が加わります。介護ソフトを入れない場合は使えません
- 職員数の数え方: 申請時点の常勤換算の人数(小数点以下は四捨五入)です。ICTを使う見込みの管理者・生活相談員・事務員なども含めてよく、訪問する職員や管理者などは実人数でもかまいません。確認書類として、常勤換算の数値を入れた勤務形態一覧表などを付けます
- 付帯する経費: 主となる機器と一緒に入れる端末・Wi-Fiなどは、1台あたりの基準額×台数の範囲で補助します。端末だけの申請はできず、端末独自の上限はありません。通信費は対象外です
分野の中身は介護テクノロジー利用の重点分野で整理しています。
導入できる台数の上限
岐阜県は令和8年度から補助の対象とする台数の扱いを変えたと、募集案内で注意を促しています。台数の上限は次のとおりです。
| 機器 | 台数の上限 |
|---|---|
| 見守り機器 | 事業所の利用定員の数まで(累計) |
| 見守り機器以外の介護テクノロジー(介護業務支援を除く) | 合計で利用定員の数まで(累計) |
| 1年度に入れられる台数 | 利用定員の数の1/5まで(1未満は切り捨て) |
| パッケージ型で介護業務支援と一緒に入れる見守り機器 | その年度で利用定員の数まで |
| インカム・タブレットなど | 必要数まで(原則として職員数の範囲内。予備の購入は認めない) |
県のQ&Aは、利用定員50人の事業所の例を示しています。導入支援なら1年度に合計10台(例: 見守り機器9台と移乗支援機器1台)です。パッケージ型で介護ソフトと一緒に見守り機器を入れる場合は50台まで入れられますが、上限は985万円で、その年度はほかの介護テクノロジー(介護業務支援を除く)を入れられません。
補助の対象になるもの・ならないもの
岐阜県の補助の対象は、県内で介護保険法の指定・許可を受けている(事業所番号が付与されている)事業所と、老人福祉法に基づく県内の養護老人ホーム・軽費老人ホームです。指定・許可は交付申請の時点で受けている必要があります。
- 機器: TAISに載り「介護テクノロジー」に選定された機器が対象です。県のフローチャートでは、TAISに載っていない機器のうち、調理支援の機器・配膳ロボット、訪問介護事業所で使うスライディングボード、バックオフィスソフト(電子サイン・給与・勤怠管理)、バイタルを測れるウェアラブル端末、既存の介護ソフトのライセンスの追加は対象とされています
- インカム: 令和7年度は「その他の機器等」の扱いでしたが、令和8年度はTAISの「介護テクノロジー(介護業務支援)」に載るインカム(県が同水準と判断したものを含む)として対象になり、付帯の経費も補助の対象になりました
- ナースコール: TAISに介護テクノロジーとして載っているものは対象です。一般的な防犯(監視)カメラは見守り機器に当たらず対象外です
- オプション単体: TAISに載っていても、見守り機器のカメラ・センサーのオプションのように単体で機能しないものは、同じメーカーの本体と一緒に入れる場合だけ対象です
- 介護ソフト: 記録・情報共有・請求を一気通貫で行えることが条件です(複数のソフトの連携で一気通貫になる場合も可)。居宅系はケアプランデータ連携標準仕様のCSVの出力・取込に対応していること、施設系はLIFEのCSV連携仕様書に準じたCSVを出力できることも求められます。標準仕様に対応するための改修費も対象です
- ライセンスの追加だけの申請: 「その他の機器等」の扱いになるため、端末などの付帯の経費は対象になりません
- リース・サブスクリプション: 月額払いは交付決定日から令和9年2月15日までの分、年額払いは1年分、使用権の期限が無いものは全額です。複数年分を初年度にまとめて払った場合は全体が対象です
- 対象外の費用: 消費税、消耗品、タブレットのケースなどの付属品(本体の利用に欠かせないものを除く)、交付決定の前に契約・発注したもの、ほかの公的な補助を受けるもの
- 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅: 特定施設入居者生活介護の指定を受けていれば対象です。指定の無い住まいに、併設の訪問系の事業所が機器を置いたりWi-Fiを整備したりする費用は対象外です
パッケージ型導入支援の条件
パッケージ型の対象は、「介護業務支援」の機器と「見守り・コミュニケーション」の機器、「介護業務支援」の機器を2種類以上、介護ソフトとインカムの3つの組み合わせだけです。組み合わせることで効果が高まる場合に限られ、複数の機器を必ず同時に入れる必要があります。過去に入れた介護ソフトと連動する見守り機器は、パッケージ型になりません。導入支援とパッケージ型を同時に申請することはできますが、合計は1法人1,000万円までです。
採択の優先順位
申請は先着順ではありません。補助の額が予算を上回る場合、岐阜県は次のような観点で優先採択を行う場合があるとしています。
- 見守り機器・インカム・介護ソフトを導入する事業所
- 「岐阜県介護人材育成事業者認定制度」の認定事業者か取組宣言事業者(募集開始の時点)
- 過去に「岐阜県介護ロボット導入促進事業費補助金」「岐阜県介護事業所におけるICT導入事業費補助金」「岐阜県介護テクノロジー定着支援事業費補助金」を使ったことがない事業所
過去にこれらの補助を受けた事業所も申請はできます。
岐阜県の補助を受けるための要件
岐阜県の交付要綱・募集案内の要件を整理すると、次のとおりです。県独自の点は、業務改善支援を受けることが必須で、業務改善計画の作成にあたって岐阜県介護生産性向上総合相談センターへの相談も求められることです。
- 業務改善支援(全サービス): コンサルティング会社などの支援(有償・無償を問わない)か、岐阜県介護生産性向上総合相談センター主催の生産性向上研修会(令和8年6月19日・9月30日・12月8日)などで要件を満たします。研修は原則として導入の前に受けるもので、これから受ける場合は9月30日の研修が案内されていました。業務改善支援だけの申請はできません
- 相談センターへの相談(全サービス): 業務改善計画の作成と取組にあたり、原則として相談センターに相談します。特に相談することが無い場合は、業務改善計画(別紙2)を相談センターに出せば要件を満たします(計画は相談センターと県に1部ずつ出します)
- SECURITY ACTION(全サービス): IPAの「一つ星」か「二つ星」を宣言し、申請時に宣言したことが分かる書類を付けます
- LIFE(全サービス): 実績報告の時までにLIFEの利用申請をします。データの提供は必須ではありませんが、情報収集への協力が要件です
- 委員会の設置(施設系など): 短期入所・特定施設・小規模多機能・認知症対応型共同生活介護・特養・老健・介護医療院などは、利用者の安全と職員の負担軽減などを検討する委員会を実績報告の時までに置きます
- ケアプランデータ連携(訪問・通所・短期入所・居宅介護支援など): 令和8年度内にケアプランデータ連携システム(同等のシステムを含む)の利用を始めます。県のQ&Aは、令和8年度はデータ連携の実績が必要としています
- 効果の報告と賃金への還元: 補助を受けた翌年度から3年間、業務改善計画の効果を報告します。生産性向上や収支の改善が図られた場合は、職員の賃金へ還元し、その旨を職員に周知します
ケアプランデータ連携の始め方はケアプランデータ連携システムで、委員会の中身は生産性向上推進体制加算で整理しています。
相談できる窓口
補助金の手続きは、岐阜県 健康福祉部 高齢福祉課 長寿社会推進係が担当しています。わからないことは、県のQ&Aとフローチャートを見たうえで、県のページの質問票をメールで送ります。来所・電話での問い合わせは控えるよう求められていて、質問は介護事業所からだけ受け付けています(令和8年度の申請分の質問は8月21日で締め切り)。
業務改善計画の相談先は、岐阜県介護生産性向上総合相談センターです。(公財)介護労働安定センター岐阜支部の中にあり、月曜から金曜(年末年始・祝日を除く)の午前9時から午後5時まで開いています(電話 058-201-3288)。
補助の対象になりやすいツールのカテゴリ
補助の対象になるかは、製品ごとにTAISの「介護テクノロジー」の選定と県の交付要綱で確かめてください。岐阜県が優先採択の観点に挙げる見守り機器・インカム・介護ソフトと、1台100万円の区分の移乗支援のカテゴリを並べます。事業所の管理者向けには管理者のページでもツールをまとめています。
介護ソフト
選び方は介護ソフトの選び方で整理しています。介護ソフトの一覧もあわせて見てください。
見守り機器
見守り機器は1台の基準額30万円の区分です。台数は累計で利用定員まで、1年度では利用定員の数を5で割った数までです。選び方は見守りセンサーの選び方で、見守り機器の一覧でも比べられます。
インカム・情報共有
インカムは1台の基準額100万円の区分で、台数は必要数までです。情報共有ツールの一覧もあわせて見てください。
移乗支援
移乗支援の機器は1台の基準額100万円の区分です。移乗支援の一覧も参照してください。
よくある質問
令和8年度の岐阜県の補助にこれから申し込めますか
申し込めません。申請は令和8年8月28日(必着)で締め切られています。2026年10月4日時点で、県のページに追加の募集の案内はありません。
過去に岐阜県の補助を受けた事業所も申請できますか
申請できます。ただし、申請額が予算を上回った場合は、過去に県の介護ロボット・ICT・介護テクノロジーの補助を使ったことがない事業所が優先して採択される場合があります。
業務改善支援にお金をかけないといけませんか
かける必要はありません。業務改善支援は有償・無償を問わず、岐阜県介護生産性向上総合相談センター主催の研修会でも要件を満たします。コンサルティング会社などの有償の支援を受ける場合は、1事業所48万円を基準額に費用を補助の対象にできます。
補助金はいつ支払われますか
事業完了から30日以内(遅くとも令和9年2月15日まで)に実績報告を出し、県が額を確定した後に交付請求書(3月12日まで)を出すと、3月31日までに入金される目安です。それまでの導入費用は事業所が立て替えます。
出典
- 岐阜県「令和8年度岐阜県介護テクノロジー定着支援事業費補助金」
https://www.pref.gifu.lg.jp/page/130095.html - 岐阜県「岐阜県介護テクノロジー定着支援事業費補助金交付要綱(令和8年7月23日一部改正)」
https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/507637.pdf - 岐阜県「令和8年度介護テクノロジー定着支援事業費補助金 募集案内・注意事項」
https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/507791.pdf - 岐阜県「令和8年度岐阜県介護テクノロジー定着支援事業費補助金 Q&A」
https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/507792.pdf - 岐阜県「補助対象機器確認フローチャート」
https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/507764.pdf
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