短期入所生活介護(ショートステイ)とは|人員・設備基準、連続30日の決まりと長期利用減算、基本報酬、事業所数【2026年】

要点
短期入所生活介護(ショートステイ)とは、居宅の要介護者を特別養護老人ホームなどの施設や老人短期入所施設に短期間入所させ、入浴・排せつ・食事等の介護その他の日常生活上の世話と機能訓練を行う介護保険の居宅サービスです(介護保険法第8条第9項)。利用者の心身の機能の維持と、家族の身体的・精神的な負担の軽減を目的とし、家族の疾病・冠婚葬祭・出張などで一時的に居宅での生活が難しい人が対象です。運営の基準は利用定員20人以上(併設型は20人未満でもよい)、介護職員または看護職員は利用者3人に1人以上、居室は定員4人以下で1人あたり10.65㎡以上です。報酬は1日単位で、単独型が645〜926単位、併設型が603〜884単位、ユニット型は単独型746〜1,028単位・併設型704〜987単位(要介護1〜5)。連続して30日を超える日以降は短期入所生活介護費を算定できず、自費利用を挟んで同じ事業所を連続30日を超えて使う場合は31日目から1日30単位の減算、60日を超える場合は61日目から特養(介護福祉施設サービス費)と同じ単位数になります。事業所数は令和6年10月1日時点で11,933で、併設型・併設型ユニット型が約84%を占めます。
- 20人以上利用定員併設型は20人未満でもよい
- 3人に1人介護職員・看護職員の配置常勤換算
- 10.65㎡居室の1人あたり床面積1室の定員は4人以下
- 30日連続利用の上限超える日以降は算定しない
- 30単位長期利用者の減算(1日)自費を挟み連続31日目から
- 11,933事業所数令和6年10月1日
短期入所生活介護とは
介護保険法第8条第9項は、短期入所生活介護を「居宅要介護者について、老人福祉法第5条の2第4項の厚生労働省令で定める施設又は同法第20条の3に規定する老人短期入所施設に短期間入所させ、当該施設において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うこと」と定めています。要支援1・2の人には、介護予防を目的とする介護予防短期入所生活介護があります(第8条の2第7項)。
指定居宅サービス等基準(平成11年厚生省令第37号)第120条は、このサービスの基本方針を「利用者の心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るもの」とし、第126条は対象者を、利用者の心身の状況、家族の疾病・冠婚葬祭・出張等の理由、または家族の身体的・精神的な負担の軽減等を図るために、一時的に居宅で日常生活を営むのに支障がある人としています。
医療の管理が必要な人のための「短期入所療養介護」(介護老人保健施設・介護医療院などで看護・医学的管理の下の介護・機能訓練・医療を行う。第8条第10項)とは別のサービスです。違いは後述します。
単独型・併設型・空床利用型の違い
短期入所生活介護の事業所は、設置の形で3つに分かれます。基準省令の第121条が人員を、第123条が利用定員を定めています。
単独型
ショートステイ専用の施設
- 利用定員は20人以上
- 人員は第121条第1項の員数を置く
- 報酬は単独型短期入所生活介護費
併設型
特養・養護老人ホーム・病院・診療所・老健・介護医療院・特定施設に併設し、一体的に運営
- 利用定員は20人未満でもよい(第123条第2項)
- 利用定員20人未満なら、生活相談員・介護職員・看護職員を常勤で置かなくてよい(第121条第5項)
- 報酬は併設型短期入所生活介護費
空床利用型
特養の空いている居室を使う
- 人員は、特養として必要な数が確保される数以上(第121条第2項)
- 単位数の算定は本体施設の特養と一体的に行う(留意事項通知)
第258回介護給付費分科会資料4(令和8年6月15日)によると、類型別の事業所数の割合は、単独型9.7%、併設型47.8%、単独型ユニット型5.8%、併設型ユニット型36.7%で、併設型・併設型ユニット型をあわせると約84%です。併設型は人員基準・設備基準が一部緩和されているため、単独型より基本報酬が低く設定されていると説明されています。
人員基準
基準省令第121条第1項が定める従業者の員数は次のとおりです。
| 職種 | 員数 |
|---|---|
| 医師 | 1人以上 |
| 生活相談員 | 常勤換算で、利用者100人またはその端数を増すごとに1人以上 |
| 介護職員または看護師・准看護師 | 常勤換算で、利用者3人またはその端数を増すごとに1人以上 |
| 栄養士または管理栄養士 | 1人以上(利用定員40人以下で、他の施設の栄養士等との連携があれば置かなくてよい) |
| 機能訓練指導員 | 1人以上 |
| 調理員その他の従業者 | 実情に応じた適当数 |
生活相談員と、介護職員または看護職員のうち、それぞれ1人以上は常勤でなければなりません(第121条第5項。利用定員20人未満の併設事業所を除く)。管理者は専従・常勤で、管理上支障がなければ同じ事業所の他の職務や他の事業所・施設の職務と兼務できます(第122条)。
設備基準:居室10.65㎡・定員4人以下、廊下1.8m
基準省令第124条は、居室、食堂、機能訓練室、浴室、便所、洗面設備、医務室、静養室、面談室、介護職員室、看護職員室、調理室、洗濯室または洗濯場、汚物処理室、介護材料室を設けることを求めています。主な数値は次のとおりです。
- 居室: 1室の定員は4人以下、利用者1人あたりの床面積は10.65㎡以上(第124条第6項第1号)
- 食堂と機能訓練室: 合計で3㎡に利用定員を乗じた面積以上(同項第2号)
- 廊下: 幅1.8m以上、中廊下は2.7m以上(第124条第7項)
ユニット型(第140条の2以下)は、居室の定員を1人(必要なら2人)とし、1ユニットの利用定員は原則おおむね10人以下で15人を超えないものとし、共同生活室は2㎡に利用定員を乗じた面積以上が標準です(第140条の4第6項)。
連続利用30日の決まりと長期利用の減算
短期入所生活介護には、利用日数についての3つの決まりがあります。いずれも「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)の短期入所生活介護費の注と、留意事項通知に基づきます。
| 決まり | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 連続30日の上限 | 利用者が連続して30日を超えて短期入所生活介護を受けている場合、30日を超える日以降は短期入所生活介護費を算定しない | 告示の注(平成27年度改定の新旧対照表) |
| 長期利用者に対する減算 | 居宅に戻ることなく、自費利用を挟んで同一の事業所を連続30日を超えて利用している利用者には、連続30日を超えた日から1日につき30単位を減算する。基本報酬には特養の入所当初の初期加算相当分が含まれているため、という趣旨 | 告示の注22、留意事項通知(平成27年度改定で新設) |
| 長期利用の適正化(61日以降) | 自費利用を挟んで同一の事業所を連続60日を超えて利用している利用者には、連続60日を超えた日から、短期入所生活介護費を介護福祉施設サービス費(特養の基本報酬)と同じ単位数にする。既に減算後の単位数が特養を下回る場合は、それ以上は下げない | 告示の注23、留意事項通知(令和6年度改定で新設) |
要介護3の例で見ると、基本報酬・31日目〜60日目・61日目以降の単位数は次のとおりです(「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」)。
| 類型 | 基本報酬 | 31〜60日目(30単位減算後) | 61日目以降 |
|---|---|---|---|
| 単独型 | 787単位 | 757単位 | 732単位(特養の従来型と同じ) |
| 併設型 | 745単位 | 715単位 | 715単位(既に特養を下回るため据え置き) |
| 単独型ユニット型 | 891単位 | 861単位 | 815単位(特養のユニット型と同じ) |
| 併設型ユニット型 | 847単位 | 817単位 | 815単位 |
介護予防短期入所生活介護は、連続30日を超えて同一の事業所に入所している利用者について、要支援1は(ユニット型)介護福祉施設サービス費の要介護1の100分の75、要支援2は100分の93の単位数になります。
第258回分科会資料4によると、31日以上連続で利用する利用者の割合は令和6年度で全体の約3割、61日以上連続で利用している利用者は、31日以上の利用者の約8割を占めています。また、居宅介護支援の運営基準では、ケアマネジャーが居宅サービス計画に短期入所を位置付ける場合、利用する日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにすることになっています(居宅介護支援事業所の記事)。利用料は区分支給限度基準額の管理の対象で、限度額の仕組みは区分支給限度基準額の記事にまとめています。
基本報酬(令和6年度改定後、1日あたり)
令和6年厚生労働省告示第86号による改正後の単位数は次のとおりです。
| 区分 | 要支援1 | 要支援2 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 単独型(従来型個室・多床室) | 479 | 596 | 645 | 715 | 787 | 856 | 926 |
| 併設型(従来型個室・多床室) | 451 | 561 | 603 | 672 | 745 | 815 | 884 |
| 単独型ユニット型 | 561 | 681 | 746 | 815 | 891 | 959 | 1,028 |
| 併設型ユニット型 | 529 | 656 | 704 | 772 | 847 | 918 | 987 |
要支援1・2は介護予防短期入所生活介護費です。令和6年度改定で短期入所生活介護の運営基準に加わった生産性向上委員会と身体拘束適正化委員会については、生産性向上委員会の記事と身体拘束適正化委員会の記事で、短期入所生活介護の条文を引いて説明しています。記録の保存期間は介護記録の保存期間の記事にあります。
事業所数と利用の状況
| 統計 | 時点 | 数 |
|---|---|---|
| 介護サービス施設・事業所調査(短期入所生活介護) | 令和6年10月1日 | 11,933事業所(前年11,905、28増・0.2%増) |
| 同調査(短期入所療養介護) | 令和6年10月1日 | 4,799事業所(前年4,909、110減・2.2%減) |
| 介護給付費等実態統計(請求事業所数、令和7年4月審査分) | 令和7年4月 | 10,801事業所 |
| 費用額(介護予防短期入所生活介護を含まない) | 令和6年度 | 4,298億87百万円 |
| 収支差率(税引前・物価高騰対策関連補助金を含まない) | 令和6年度決算 | 2.7%(令和5年度決算は4.1%) |
第258回分科会資料4によると、利用者の要介護度は要介護3が27.8%で最も多く、次いで要介護2が23.3%、要介護1が17.3%、要介護4が19.3%、要介護5が9.4%、要支援1が0.7%、要支援2が2.0%で、平均要介護度は2.7です。請求事業所数は平成31年度まで増加した後は横ばい、費用額は平成31年度以降は減少傾向です。
短期入所療養介護との違い
短期入所生活介護
介護保険法第8条第9項
- 特養などの施設・老人短期入所施設に入所
- 入浴・排せつ・食事等の介護、日常生活上の世話、機能訓練
- 事業所数11,933(令和6年10月)
短期入所療養介護
介護保険法第8条第10項
- 介護老人保健施設・介護医療院などに入所
- 看護、医学的管理の下における介護・機能訓練その他必要な医療、日常生活上の世話
- 治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める人が対象。事業所数4,799(令和6年10月)
特養の入所要件・人員基準・報酬は特別養護老人ホームの記事、老健は介護老人保健施設の記事にまとめています。
令和9年度改定に向けた論点(2026年10月29日時点の案)
第258回分科会資料4は、利用者の多様なニーズに応じたサービスを提供する方策と、算定率が低い加算・高い加算の扱いを論点に挙げました。令和8年10月14日の第270回分科会資料4は、長期利用について次の対応案を示しています。いずれも検討中で、決定ではありません。
- 31日以上連続の長期利用者に対する減算を、61日以上の利用者と同程度((ユニット型)介護福祉施設サービス費の単位数)にする
- 一方で、地域によっては積雪期・猛暑期・農繁期などの季節利用のニーズのみの利用者がいるため、地域の実情に応じて減算を適用しない仕組みを検討する
改定の全体のスケジュールは令和9年度介護報酬改定の記事にまとめています。
ショートステイの記録・請求と介護ソフト
ショートステイは入退所が頻繁で、併設の特養と職員・記録を共有することが多いため、入所者と短期利用者の記録を1つの画面で扱えるか、連続利用日数を自動で数えて30日・60日の境目を知らせてくれるか、空床利用型で特養の居室管理と連動するかが介護ソフトの分かれ目です。対応製品は施設系向け介護ソフトの比較と施設の立場からの探し方で絞り込めます。夜間の見守り機器は見守りセンサーの選び方で扱っています。
よくある質問
ショートステイは連続で何日まで使えますか
告示では、連続して30日を超えて短期入所生活介護を受けている場合、30日を超える日以降は短期入所生活介護費を算定しないとされています。自費利用を挟んで同じ事業所を連続30日を超えて使う場合は、31日目から1日30単位の減算、60日を超える場合は61日目から特養の基本報酬と同じ単位数になります。また、ケアマネジャーは居宅サービス計画に短期入所を位置付けるとき、利用日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにします。
単独型と併設型で料金は違いますか
違います。令和6年度改定後の基本報酬(1日)は、要介護3で単独型787単位・併設型745単位、ユニット型では単独型891単位・併設型847単位です。厚生労働省は、併設型は人員基準・設備基準が一部緩和されているため、単独型より基本報酬が低く設定されていると説明しています。
ショートステイに看護師は必要ですか
基準省令第121条は「介護職員又は看護師若しくは准看護師」を常勤換算で利用者3人に1人以上と定めており、介護職員と看護職員の合計で満たします。医療の管理が必要な人は、介護老人保健施設や介護医療院で行う短期入所療養介護の対象です。
要支援でもショートステイを使えますか
使えます。要支援1・2の人は介護予防短期入所生活介護の対象で、令和6年度改定後の基本報酬は単独型で要支援1が479単位、要支援2が596単位、併設型で451単位・561単位です(1日)。連続30日を超えて同じ事業所に入所している場合は、特養の要介護1の単位数の100分の75(要支援1)または100分の93(要支援2)になります。
出典
- e-Gov法令検索「介護保険法(平成9年法律第123号)」
https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - e-Gov法令検索「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)」
https://laws.e-gov.go.jp/law/411M50000100037 - 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和6年厚生労働省告示第86号)新旧対照表」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001227814.pdf - 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)新旧対照表(平成27年度改定)」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000080824.pdf - 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定施設入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について 新旧対照表(令和6年度改定)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001227894.pdf - 厚生労働省「同通知 新旧対照表(平成27年度改定)」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000080857.pdf - 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf - 厚生労働省「社会保障審議会介護給付費分科会 第258回 資料4 短期入所生活介護」(令和8年6月15日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001712541.pdf - 厚生労働省「社会保障審議会介護給付費分科会 第270回 資料4 短期入所生活介護(改定の方向性)」(令和8年10月14日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001758862.pdf - 厚生労働省「令和6年介護サービス施設・事業所調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/service24/dl/gaikyo.pdf
制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月29日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。



