更新情報11/5(木)

福祉・介護職員等処遇改善加算(障害福祉)令和8年度|加算率の一覧・Ⅰロ・Ⅱロの要件・計画書の期限【2026年】

介護ツールナビ編集部公開

要点

福祉・介護職員等処遇改善加算は、障害福祉サービス等の事業所が、加算の額に相当する分を職員の賃金改善に充てることを条件に算定する加算です。令和8年度は、令和9年度の報酬改定を待たずに期中改定が行われ、令和8年6月から、加算の対象が福祉・介護職員から障害福祉従事者に広がり、生産性向上や協働化に取り組む事業者向けの上乗せ区分「Ⅰロ」「Ⅱロ」が新設されました。これまで対象外だった計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援にも加算が設けられ、加算率は一律5.1%です。令和8年6月以降の加算率は、たとえば居宅介護がⅠイ44.6%・Ⅰロ45.6%、放課後等デイサービスがⅠイ15.5%・Ⅰロ16.1%です(2026年10月10日時点。令和8年3月31日の厚生労働省・こども家庭庁の通知と、4月9日のQ&A第1版による)。

介護保険の事業所の介護職員等処遇改善加算は処遇改善加算 令和8年度の変更点で扱っています。この記事は障害福祉サービス・障害児支援の加算です。

数字令和8年度の期中改定(国の通知)
  • 月1.0万円障害福祉従事者の賃上げ3.3%
  • 月0.3万円生産性向上等の上乗せ1.0%。福祉・介護職員が対象
  • 最大月1.9万円福祉・介護職員の賃上げ定期昇給0.6万円を含め6.3%
  • 5.1%相談支援系の加算率令和8年6月から新設

令和8年度に何が変わったか

令和8年度の障害福祉サービス等報酬改定では、処遇改善加算について3つの変更が令和8年6月から適用されています。通知はその目的を、障害福祉従事者に幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを、生産性向上や協働化に取り組む事業者の福祉・介護職員に月0.3万円(1.0%)の上乗せを実現することとしています。

変更内容
対象の拡大加算の対象を、福祉・介護職員のみから障害福祉従事者に広げた
Ⅰロ・Ⅱロの新設生産性向上や協働化に取り組む事業者向けに、Ⅰイ・Ⅱイに上乗せする区分を設けた
相談支援系の新設これまで対象外だった計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)に加算を設けた

令和8年4月・5月は改定前の区分(Ⅰ〜Ⅳ)と加算率で算定し、6月以降は新しい区分(Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳ)と加算率で算定します。相談支援系は4月・5月は算定の対象外です。

サービス別の加算率(令和8年6月以降)

加算の単位数は、基本サービス費に各種加算・減算(処遇改善加算を除く)を加えた1か月の総単位数に、サービス別・区分別の加算率を掛けて出します。主なサービスの加算率は次のとおりです(通知の別紙1表1-2・表1-4)。

サービスⅠイⅠロⅡイⅡロⅢⅣ
居宅介護44.6%45.6%43.1%44.1%37.6%30.2%
重度訪問介護37.2%38.2%35.7%36.7%30.2%24.8%
同行援護44.6%45.6%43.1%44.1%37.6%30.2%
行動援護41.1%42.1%39.6%40.6%34.1%27.7%
生活介護9.3%9.7%9.2%9.6%7.9%6.7%
短期入所18.6%19.3%——16.5%14.2%
就労移行支援11.5%11.9%11.3%11.7%9.8%8.1%
就労継続支援A型10.8%11.2%10.6%11.0%9.1%7.5%
就労継続支援B型10.5%10.9%10.3%10.7%8.8%7.4%
共同生活援助(介護サービス包括型)16.3%16.9%16.0%16.6%14.4%12.1%
共同生活援助(日中サービス支援型)16.3%16.9%16.0%16.6%14.4%12.1%
共同生活援助(外部サービス利用型)22.7%23.3%22.4%23.0%20.8%16.8%
児童発達支援15.2%15.8%14.9%15.5%13.9%11.7%
放課後等デイサービス15.5%16.1%15.2%15.8%14.2%11.9%
計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援区分なしで一律5.1%
  • Ⅱイ・Ⅱロが無いサービス: 重度障害者等包括支援・施設入所支援・短期入所・就労定着支援・居宅訪問型児童発達支援・保育所等訪問支援には、配置等要件に関わる加算が無いため、Ⅱイ・Ⅱロの率が設定されていません。このほか、障害者支援施設が行う生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援A型・B型もⅡイ・Ⅱロの率がありません
  • 表の差し替え: 通知の加算率の表(別紙1表1-2)は令和8年4月7日に差し替えられています。差し替え前の版を載せている自治体のページもあり、行動援護のⅠイ(差し替え後41.1%)などで値が違うため、自治体のページで確かめるときは差し替え後の版かを見てください
  • 障害者支援施設が行う日中活動: 障害者支援施設が行う生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援は別の率で、たとえば生活介護はⅠイ11.3%・Ⅰロ11.7%・Ⅲ9.6%・Ⅳ7.9%です(Ⅱイ・Ⅱロは無し)
  • 上の表に無いサービス: 療養介護・自立訓練・宿泊型自立訓練・就労選択支援・自立生活援助・障害児入所施設などの率も、同じ別紙1表1-2に載っています

サービスごとの請求と記録への影響は、居宅介護・重度訪問介護の請求、生活介護のサービス提供時間、グループホームの請求と記録、計画相談支援のモニタリングの各記事でも触れています。

区分ごとの算定要件

Ⅰイは要件①〜⑦をすべて満たすと算定でき、下の区分ほど満たさなくてよい要件が増えます。Ⅰロ・Ⅱロは、Ⅰイ・Ⅱイの要件に「⑧令和8年度特例要件」を加えたものです。

区分必要な要件
Ⅰイ①〜⑦をすべて
ⅠロⅠイの要件+⑧
Ⅱイ⑥を除く①〜⑦
ⅡロⅡイの要件+⑧
Ⅲ⑤⑥を除く①〜⑦
Ⅳ④⑤⑥を除く①〜⑦
要件主な中身(通知の3(1))
① 月額賃金改善要件加算Ⅳの加算額の2分の1以上を基本給等の改善に充てる(Ⅳ以外の区分を算定する場合は、仮にⅣを算定したときの見込額で計算)
② キャリアパス要件Ⅰ職位・職責・職務内容に応じた任用の要件と賃金体系を定め、就業規則等で書面にして全ての福祉・介護職員に周知する
③ キャリアパス要件Ⅱ資質向上の目標と計画を作り、研修の実施か研修機会の確保をする
④ キャリアパス要件Ⅲ経験・資格・評価に応じて昇給する仕組みを設ける
⑤ キャリアパス要件Ⅳ経験・技能のある福祉・介護職員のうち1人以上の賃金改善後の見込額が年額460万円以上(職場環境等要件の取組を全体で14以上実施していれば満たす)
⑥ キャリアパス要件Ⅴ福祉専門職員配置等加算(居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護は特定事業所加算)を届け出ている。Ⅱイ・Ⅱロの率が無い上の6サービスは不要
⑦ 職場環境等要件Ⅰ・Ⅱの区分は5つの区分ごとに2以上と、生産性向上の取組を3以上(⑱は必須)。Ⅲ・Ⅳは区分ごとに1以上・全体で8以上と、生産性向上の取組を2以上。Ⅰ・Ⅱの区分は取組をホームページ等で公表する。1法人1事業所などの小規模事業者は、㉔(協働化)の取組を行っていれば生産性向上の要件を満たす

キャリアパス要件の規程や研修計画の作り方は、介護保険の加算の記事ですが共通する部分が多いため、処遇改善加算のキャリアパス要件も参考になります。

Ⅰロ・Ⅱロの「令和8年度特例要件」

Ⅰロ・Ⅱロを算定するには、生産性向上か協働化の取組(アかイ)を行い、あわせて(ウ)を満たします。

比較令和8年度特例要件(Ⅰロ・Ⅱロ)

(ア)生産性向上

取組を5以上

  • 別紙1表3の生産性向上の取組から
  • ⑱と㉑は必須

(イ)協働化

連携推進法人に所属

  • 事業所の法人が社会福祉連携推進法人に所属している
  • (ウ)基本給等の要件: 加算Ⅱロの加算額の2分の1以上を基本給等の改善に充てます(Ⅱロの率が無い6サービスは、Ⅰロの加算額の2分の1以上)。新規に加算を算定し始める場合を除き、賃金総額を新たに増やす必要はなく、手当や一時金の一部を基本給等に付け替えて満たしてもよいとされています
  • 誓約で申請できる: 令和8年度は、(ア)の取組と(ウ)の賃金改善を令和9年3月末までに行うと処遇改善計画書で誓約すれば、申請時点から要件を満たしているものとして扱われます。(イ)の社会福祉連携推進法人への所属は誓約の対象外で、申請時点で所属している必要があります。誓約した場合は、令和9年3月末までに実施し、実績報告書で報告します
  • 4月・5月分との関係: Q&A(問8-1)は、特例要件は基本的に令和8年6月以降の算定の要件で、4月・5月分の算定には要らないとしています。ただし、4月・5月分でキャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲや職場環境等要件の整備を誓約して申請する場合は、特例要件を満たす(誓約を含む)必要があります

生産性向上の取組には、記録や請求のICT化が含まれます。障害福祉ソフトの比べ方は障害福祉ソフトの選び方で説明しています。

新しく対象になった相談支援系の要件

計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援は、賃金改善に加えて、次のどちらかを満たせば加算(一律5.1%)を算定できます。

  • 令和8年度特例要件: 生産性向上の取組を5以上(⑱と㉑は必須)実施するか、事業所の法人が社会福祉連携推進法人に所属している
  • 加算Ⅳの取得に準ずる要件: キャリアパス要件Ⅰ(任用要件・賃金体系の整備)、キャリアパス要件Ⅱ(研修の実施等)、職場環境等要件(5つの区分ごとに1以上と生産性向上の取組を2以上。小規模事業者は㉔の取組で生産性向上の要件を満たす)をすべて満たす

Q&A(問2-9)は、職員が1人で、サービス等利用計画の作成などを代表取締役などの役員が行っている計画相談支援事業所でも、加算を算定し、その役員を賃金改善の対象に含めて差し支えないとしています。

賃金改善の配分のルール

加算の額に相当する分は、福祉・介護職員その他の職員の賃金改善(基本給・手当・賞与等。退職手当を除く)に充てなければなりません。令和8年度に令和7年度から増えた加算額は、ベースアップ(賃金表の改訂で基本給等を一律に引き上げること)で賃金改善することが基本です。

  • 職種間の配分: 事業所内で柔軟な配分が認められます。Q&A(問2-1-2)は、配分の対象に福祉・介護職員以外の全職種が含まれるとし、サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者・相談支援専門員・管理栄養士・調理員・事務員などを例に挙げています
  • 偏った配分の禁止: 一部の職員や一部の事業所だけに賃金改善を集中させるなど、職務の内容や勤務の実態に見合わない著しく偏った配分はできません
  • 年額460万円以上の職員: Q&A(問2-2)は、令和8年度以降は、加算による賃金改善の前の賃金が年額460万円以上の職員も賃金改善の対象に含められるとしています

計画書・実績報告の期限と提出先

処遇改善計画書は、その年度に初めて加算を算定する月の前々月の末日までに、事業所の指定等権者(都道府県知事、または市町村長)に出すのが原則です。令和8年度は次の期限が示されています。

書類令和8年度の期限
処遇改善計画書(4月・5月分から算定する事業者)令和8年4月15日(6月以降の計画とあわせて)
処遇改善計画書(相談支援系だけの事業者など、4月・5月分を算定しない事業者)令和8年6月15日
体制届出算定を開始する月の前月15日まで(6月以降に算定し始める場合は令和8年5月15日。都道府県知事等は6月15日としてもよい)
実績報告書最終の加算の支払があった月の翌々月の末日まで。令和8年度分は通常、令和9年7月31日
  • 途中から算定する場合: 年度の途中から新しく算定を始めるときも、原則どおり、初めて算定する月の前々月の末日までに計画書を出します
  • 法人単位の作成: 複数の事業所を持つ法人は、計画書・実績報告書を法人単位でまとめて作れますが、提出は各事業所の指定等権者ごとに行います
  • 保存: 計画書・実績報告書は根拠資料とあわせて2年間保存します

令和8年6月の改定で障害福祉サービスの事業所の報酬や様式がどう変わるかは、障害福祉ソフトの改定対応にも関わります。障害福祉の事業所の管理者向けの情報は障害福祉にまとめています。

障害福祉ソフトで確かめておくこと

処遇改善加算は、請求ソフトに正しい区分と加算率が設定されていないと請求を誤ります。令和8年6月からの率(Ⅰロ・Ⅱロを含む)と、相談支援系の新しい加算に、使っているソフトが対応しているかを提供元に確かめてください。比較表は障害福祉ソフトのカテゴリで見られます。

順位ツールスコア料金無料で試せる対象第三者認証
1カイポケ(障がい福祉)4.5¥18,000/月〜(月額制)あり障害福祉Pマーク
2ポチパス4.0¥5,000/月〜(月額制)あり障害福祉記載なし
3Blue Ocean Note3.5記載なしあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・地域包括支援センターPマーク
4CAREKARTE(ケアカルテ)3.5要問い合わせ記載なし施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与ISMS
5ケアマザー3.5¥6,670/月〜(月額制)あり施設系・居宅介護支援・障害福祉記載なし
6ミラクルQ3.5¥5,500/月〜(月額制)あり障害福祉記載なし
7HUG(ハグ)3.0¥33,000/月〜(月額制)記載なし障害福祉ISMS
8Welsys Plus3.0月額制あり障害福祉記載なし
9かんたんヘルパーさんR3.0月額制あり訪問系・障害福祉記載なし
10かんたん請求ソフト3.0¥4,980/月〜(月額制)あり障害福祉未確認

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる53本のうち10本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる53本をすべて見る

よくある質問

計画相談支援でも処遇改善加算を算定できますか

令和8年6月から算定できます。計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援の加算率は区分なしで一律5.1%で、令和8年度特例要件か、加算Ⅳの取得に準ずる要件のどちらかを満たす必要があります。職員が役員1人だけの事業所でも、その役員を賃金改善の対象に含めて算定できます。

ⅠイからⅠロに上げるには何が必要ですか

令和8年度特例要件を満たすことです。生産性向上の取組を5以上(⑱と㉑は必須)実施するか、社会福祉連携推進法人に所属したうえで、加算Ⅱロの加算額の2分の1以上を基本給等の改善に充てます。令和8年度は、生産性向上の取組と基本給等の改善を令和9年3月末までに行うと計画書で誓約すれば、申請時点から要件を満たすものとして扱われます(社会福祉連携推進法人への所属は誓約できません)。

事務員や調理員にも配分できますか

できます。Q&A(問2-1-2)は、事業所内での配分の対象に福祉・介護職員以外の全職種が含まれるとし、事務員・調理員なども例に挙げています。ただし、職務の内容や勤務の実態に見合わない著しく偏った配分はできません。

令和8年度の実績報告はいつまでですか

通常は令和9年7月31日です。実績報告書は、最終の加算の支払があった月の翌々月の末日までに出すもので、令和9年3月分の加算の支払が令和9年5月になるためです。

出典

  1. 厚生労働省・こども家庭庁「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(令和8年3月31日、4月7日に別紙1表1-2差替え。福島県掲載)
    https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/739427.pdf
  2. 厚生労働省・こども家庭庁「福祉・介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(令和8年4月9日。福島県掲載)
    https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/739801.pdf
  3. 厚生労働省・こども家庭庁「令和8年度の福祉・介護職員等処遇改善加算の取得に係る処遇改善計画書の提出期限について」(令和8年2月18日。福島県掲載)
    https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/728292.pdf
  4. 福島県「令和8年度障害福祉サービス等処遇改善加算」
    https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21035c/08shogukaizenkasan.html
  5. 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」(令和8年2月18日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001680064.pdf
  6. 厚生労働省「令和8年こども家庭庁・厚生労働省告示第5号」(令和8年3月31日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001684450.pdf
  7. 厚生労働省「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定について」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000202214_00013.html

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月10日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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