更新情報11/5(木)

障害福祉サービスの請求方法|国保連への電子請求の流れ・締切・一次審査と二次審査・取下げ【2026年】

介護ツールナビ編集部公開

要点

障害福祉サービスの請求は、事業所が利用者に代わって、支給決定をした市町村に介護給付費・訓練等給付費などを請求し、支払いを受ける仕組み(法定代理受領)です。請求は「介護給付費等の請求に関する命令」で、指定事業所ごとに電子情報処理組織(インターネット)を使い、各月分をサービス提供月の翌月10日までに行うと定められています。市町村が審査と支払いを国保連(国民健康保険団体連合会)に委託している場合、請求先は国保連です。請求データは国保中央会の簡易入力システムか取込送信システムで作って電子請求受付システムに送り、国保連の一次審査と市町村の二次審査を経て、請求のあった月の翌月末を目安に支払われます(事務処理要領、最終改正 令和8年7月)。

数字請求の期限と時効(請求命令・事務処理要領)
  • 翌月10日各月分の請求の期限請求命令第5条。到達は審査支払機関のファイルに記録された時
  • 翌月末市町村の支払期日の目安請求のあった月の翌月末として差し支えない(事務処理要領)
  • 5年請求権の時効時効で消えない限り、遅れた請求も市町村は受けて支払う

障害福祉サービスの請求の仕組み:法定代理受領と国保連

障害福祉サービスの事業者は、支給決定障害者等と契約してサービスを提供したあと、支給決定をした市町村に対して、利用者に代わって給付費を請求し、市町村から支払いを受けます。事務処理要領はこれを障害者総合支援法第29条第4項などに基づく法定代理受領と説明しています。請求できる給付費は、介護給付費、訓練等給付費、特定障害者特別給付費、地域相談支援給付費、計画相談支援給付費です(請求命令第1条)。

請求先の「審査支払機関」は市町村ですが、市町村が審査と支払いの事務を国保連に委託している場合は国保連が審査支払機関になります(請求命令第1条第2項)。事務処理要領によると、平成19年10月に国保連の支払等システムが稼働したことを踏まえ、請求命令の本則では国保連への電子請求を行うこととされています。

関係障害福祉サービス費の請求と審査の流れ
  1. 事業所翌月10日までに請求
  2. 電子請求
  3. 国保連一次審査
  4. 警告の判断
  5. 市町村二次審査・支払

介護保険の請求も国保連に対して行いますが、使うシステムは別です。介護保険の電子請求受付システムは電子請求受付システム(国保連)の記事で扱っています。

請求の締切:サービス提供月の翌月10日

介護給付費等の請求は、各月分について翌月10日までに行わなければなりません(請求命令第5条第1項)。電子請求は、審査支払機関の電子計算機のファイルに記録された時に到達したものとみなされます(同条第2項)。

福島県国保連の令和8年4月の資料では、受付期間は10日の24時までで、これを過ぎた請求はシステムの処理日程の都合で対応が難しいため、受付期間内の送信を原則とし、期日を過ぎた場合は翌月以降の請求になるとしています。受付の時刻は福島県国保連の例です。自分の都道府県の国保連の案内で確かめてください。

請求が遅れた場合でも、地方自治法第236条第1項により請求権が5年の時効で消滅しない限り、市町村は請求を受けて給付費を支払わなければならないとされています(事務処理要領)。

請求に使うシステム:簡易入力システムと取込送信システム

請求データは、国保中央会が提供する簡易入力システムで作って電子請求受付システムに送るか、市販の障害福祉ソフトなどで作ったデータを国保中央会の取込送信システムで電子請求受付システムに送ります(福島県国保連の資料)。

システム役割使う事業所
簡易入力システム請求情報(請求書類)を入力して作り、送信する。障害福祉サービス・地域生活支援事業・障害児支援の3種類がある障害福祉ソフトを使わず、国保中央会のソフトで請求する事業所
取込送信システムほかのソフトで作った請求データを取り込んで送信する市販の障害福祉ソフトで請求データを作る事業所
電子請求受付システム請求データを受け付け、到達確認・取扱状況の照会・通知文書の取得・電子証明書の発行を行う国保中央会のシステムすべての事業所

国保中央会の電子請求受付システムのお知らせ(2026年10月26日時点)では、取込送信システムと簡易入力システム(障害福祉サービス・障害児支援)の最新版は2026年6月29日更新のVer2.42.0、簡易入力システム(地域生活支援事業)は2025年1月27日更新のVer2.37.0です。請求前に最新版かを確かめます。

障害福祉ソフトから請求データを作る場合は、ソフトが取込送信システム向けのデータを出力できるか、サービス提供実績記録票や上限額管理結果票まで作れるかを確かめます。確認する点は障害福祉ソフトの選び方にまとめています。電子請求を始めるまでの準備(テストID・仮パスワードの通知、電子証明書の申請(手数料がかかります)、接続確認、本番用IDの受け取り)も同じ記事に兵庫県の案内で整理しています。

順位ツールスコア料金無料で試せる対象第三者認証
1カイポケ(障がい福祉)4.5¥18,000/月〜(月額制)あり障害福祉Pマーク
2ポチパス4.0¥5,000/月〜(月額制)あり障害福祉記載なし
3Blue Ocean Note3.5記載なしあり施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・地域包括支援センターPマーク
4CAREKARTE(ケアカルテ)3.5要問い合わせ記載なし施設系・通所系・訪問系・居宅介護支援・訪問看護・障害福祉・福祉用具貸与ISMS
5ケアマザー3.5¥6,670/月〜(月額制)あり施設系・居宅介護支援・障害福祉記載なし
6ミラクルQ3.5¥5,500/月〜(月額制)あり障害福祉記載なし
7HUG(ハグ)3.0¥33,000/月〜(月額制)記載なし障害福祉ISMS
8Welsys Plus3.0月額制あり障害福祉記載なし
9かんたんヘルパーさんR3.0月額制あり訪問系・障害福祉記載なし
10かんたん請求ソフト3.0¥4,980/月〜(月額制)あり障害福祉未確認

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる53本のうち10本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

当てはまる53本をすべて見る

障害福祉ソフトの比較表は障害福祉ソフトのカテゴリ、種別ごとの一覧は障害福祉の立場別ページで見られます。

毎月の請求の流れ:作成・送信・到達確認・取下げ

福島県国保連の資料と請求命令をもとにすると、毎月の請求は次の順に進みます。

手順毎月の請求(請求命令・福島県国保連の資料)
  1. 請求データを作る簡易入力システムか障害福祉ソフトで、請求書・明細書・サービス提供実績記録票を作る
  2. 送信する翌月10日までに電子請求受付システムへ送る(ソフトで作ったデータは取込送信システムから)
  3. 到達確認をする「正常に到達しました。」のメッセージを確かめ、到達番号を控える
  4. 誤りがあれば取り下げる受付期間中(10日24時まで)なら事業所側で取り下げ、直したデータを送り直す
  5. 通知を受け取る毎月1日に届く決定・返戻の通知書などを、送信に使った電子証明書で取得する
  • 到達確認: 簡易入力システムや取込送信システムから送信したら、到達確認の画面で「正常に到達しました。」のメッセージを必ず確かめます。到達番号は取扱状況を照会するときに必要なので、印刷するなどして控えます(福島県国保連の資料)
  • 取下げと再送信: 送信した請求に誤りが分かった場合、受付期間中なら事業所側で電子請求受付システムを操作して取り下げられます。再送信するときは必ず先のデータを取り下げてから送ります。取り下げずに再送信すると2回目は受け付けられず、重複請求として返戻になります(福島県国保連の資料)
  • 通知の取得: 請求情報の送信に使った電子証明書と、毎月1日に送られる決定・返戻通知書などの通知を取得する電子証明書は同じである必要があります(福島県国保連の資料)

請求に必要な書類と様式

請求命令の附則第2条・第3条と事務処理要領では、電子請求が難しい事業者が請求書・明細書を提出する場合の様式を次のように定めており、指定事業所番号の単位で作ります。電子請求では、請求命令第2条により、厚生労働大臣が定める事項を定められた方式で入力して送ります。

書類様式使うサービス
介護給付費・訓練等給付費等請求書命令様式第一介護給付費・訓練等給付費・特定障害者特別給付費・地域相談支援給付費を請求するすべての事業所
介護給付費・訓練等給付費等明細書命令様式第二居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、短期入所、療養介護、生活介護、施設入所支援
訓練等給付費等明細書命令様式第三自立訓練、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助
地域相談支援給付費明細書命令様式第五地域移行支援、地域定着支援
計画相談支援給付費請求書・明細書命令様式第四・第六計画相談支援
サービス提供実績記録票—介護給付費・訓練等給付費等の請求に添える(療養介護は提出を要しない)

サービス提供実績記録票は、利用者の確認を受けたうえで事業所に保管します。兵庫県の案内では、市町によっては利用者確認済みの写しの提出を求められるとしています。居宅介護・重度訪問介護の実績記録票の書き方は居宅介護・重度訪問介護の請求の記事、グループホームの記録はグループホームの請求と記録の記事にまとめています。

複数の事業所を使う利用者の負担上限は、上限額管理者が上限額管理結果票を作ります。仕組みは上限額管理の記事で説明しています。令和7年5月請求分からは、複数児童用の上限額管理結果票が電子化され、請求明細書とあわせて国保連へ電子請求できるようになっています(厚生労働省「障害者自立支援給付支払等システムについて」)。

電子請求が難しい事業者は、当分の間、請求書に明細書と提供したサービスの内容の詳細を明らかにできる資料を添えて市町村に提出するか、市町村が適当と認める光ディスク等で請求できます(請求命令附則第2条)。

審査:国保連の一次審査と市町村の二次審査

国保連は「根拠が明確であり機械的に判断できる範囲」で審査します。これが一次審査です。機械的に判断がつかないものは「※警告」か「▲警告(重度)」とされ、市町村がこれを支払いにするか返戻にするかを判断します。これが二次審査です(福島県国保連の資料)。

比較一次審査の判定と、その後の扱い(福島県国保連の資料)

正常

そのまま支払い

  • 国保連の一次審査を通った請求

警告・警告(重度)

市町村が二次審査

  • 機械的に判断がつかない請求
  • 市町村が支払いか返戻かを決める

エラー

返戻

  • 事業所台帳・受給者台帳との不一致など、明らかな不整合

厚生労働省は、報酬算定のルールに合わない請求について、国保連の一次審査の判定レベルを平成30年度から段階的に「警告」から「エラー(返戻)」に移していると説明しています(令和7年3月31日の資料)。福島県国保連の資料でも、これまで警告でも支払われていた請求が、エラーに移ったあとは返戻になって支払われなくなる可能性があるとし、移行が予定されるコードは周知期間中、一次審査処理結果票のエラー内容欄の文頭に★印が付くので速やかに解消するよう求めています。

すでに支払いが確定した請求を取り下げるのは「過誤申立」で、受付期間中の取下げとは手続きが違います。返戻分の再請求の手順は、自分の都道府県の国保連の案内で確かめてください。過誤申立の流れは国保中央会の動画(兵庫県のページで案内。約8分)で説明されています。介護保険の返戻・保留・過誤の違いは介護保険請求の返戻の記事にまとめています。

支払い:請求のあった月の翌月末を目安に

市町村は、審査の結果、請求を適正と認めた場合に支給額を確定して事業者に支払います。事務処理要領は、支払期日をサービスの種別にかかわらず「請求のあった月の翌月末として差し支えない」としています。支払いのときに市町村は事業者に支給額を通知し、事業者は支払いを受けたあとで利用者に代理受領額を通知します。

実際の支払日は、自分の都道府県の国保連の案内で確かめます。振込口座を変えるときは、国保連に届出が必要です(福島県国保連の資料では、口座変更届を郵送)。

電子証明書で気をつけること

福島県国保連の資料では、電子証明書について次のように案内しています。

  • 発行されると電子請求受付システムのお知らせに掲載され、証明書ダウンロードの画面に「発行済み」と表示される。ダウンロードは何回でもでき、パソコンを初期化・買い替えたときも再ダウンロードして使える
  • 証明書発行用パスワードを無くしたときは事業所で再発行の手続きをするが、その前に国保連から届いた「電子請求登録結果に関するお知らせ」に書かれたパスワードを確かめる
  • 有効期限が切れた電子証明書でも、有効年月日(同月を含む)より前のサービス提供年月の請求は送れる。例として、令和8年2月14日で切れた証明書で令和8年2月サービス分を3月に請求することは可能とされている

電子請求受付システムのログインや送信のパスワードを無くしたときは、国保連にパスワード初期化の依頼書をFAXで送り、新しいパスワードは郵送で届きます(福島県国保連の例)。

問い合わせ先

内容窓口
電子請求受付システム、簡易入力システム、取込送信システムの操作・入力・システム全般障害者総合支援電子請求ヘルプデスク TEL 0570-059-403/FAX 0570-059-433(福島県国保連の資料)
パスワードの初期化、口座の変更都道府県の国保連(福島県国保連の資料では、初期化依頼書はFAX、口座変更届は郵送)
請求先の市町村の担当窓口国保連が毎月1日に送る「障害介護給付費等問合せ先一覧」で確かめる(福島県国保連の資料)

国保中央会は、請求事務の流れ(約9分)、関係機関と役割(約3分)、請求関連システム(約2分)、電子請求受付システムの準備作業(約12分)、上限額管理(約5分)、過誤申立(約8分)の動画を公開しています(兵庫県のページの案内)。初めて請求を担当する人は、ここから見ると全体がつかめます。

よくある質問

障害福祉サービスの請求はいつまでに行いますか

各月分をサービス提供月の翌月10日までに行います(介護給付費等の請求に関する命令第5条)。福島県国保連は受付期間を10日の24時までとし、過ぎた場合は翌月以降の請求になるとしています。締切の時刻は都道府県の国保連の案内で確かめてください。

請求を送ったあとに間違いに気づいたらどうしますか

福島県国保連の資料では、受付期間中(翌月10日まで)なら、事業所側で電子請求受付システムから取り下げて、直したデータを送り直せます。取り下げずに再送信すると2回目は受け付けられず、重複請求として返戻になります。すでに支払いが確定した請求を取り下げるときは、過誤申立の手続きになります。

市販の障害福祉ソフトで作った請求データはどうやって送りますか

国保中央会の取込送信システムで電子請求受付システムに送ります。簡易入力システム以外で作った請求データは、この方法で送ると国保連が案内しています。

請求が遅れたら支払ってもらえませんか

請求権が5年の時効で消滅しない限り、市町村は請求を受けて給付費を支払わなければならないとされています(事務処理要領)。ただし受付期間を過ぎた分は翌月以降の請求になります。

出典

  1. e-Gov法令検索「介護給付費等の請求に関する命令」(平成18年厚生労働省令第170号)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100170
  2. 厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について(事務処理要領)」(最終改正 令和8年7月)
    https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001721666.pdf
  3. 厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部企画課「障害者自立支援給付支払等システムについて」(令和7年3月31日)
    https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001472095.pdf
  4. 福島県国民健康保険団体連合会「障害福祉サービス費等の請求及び審査支払について」(令和8年4月。福島市掲載)
    https://www.city.fukushima.fukushima.jp/material/files/group/51/R8siryou4-6.pdf
  5. 兵庫県「【障害福祉サービス等】介護給付費等のインターネット請求について」(2026年4月6日更新)
    https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf08/hw19_000000045.html
  6. 国民健康保険中央会「電子請求受付システム(障害者総合支援)お知らせ一覧」
    https://www.jshien.e-seikyuu.jp/Shinsei/main

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月26日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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