介護生産性向上総合相談センターとは|都道府県の窓口で相談できること・試用貸出・利用の流れ【2026年】

要点
介護生産性向上総合相談センターは、介護現場の生産性向上に関する相談をひとつの窓口で受けるために、都道府県が設置する相談窓口です。介護ロボット・ICTの導入や業務改善の進め方の相談、研修会の開催、有識者の派遣、機器の展示や試用貸出、補助金や関係機関へのつなぎを行います。厚生労働省の「介護現場の生産性向上の取組・普及支援ナビ」の相談窓口一覧では、全国47都道府県すべてに設置されていると案内されています(2026年10月25日時点)。この記事では、センターの役割、設置の経緯と現状、補助金との関係、相談の流れを厚生労働省の資料で整理します。
- 47都道府県設置状況普及支援ナビの一覧(2026年10月25日時点)
- 3つ基金事業の必須の実施事項革新会議・相談センター・人材確保との連携
- 86億円の内数令和8年度当初予算案の基金事業介護生産性向上推進総合事業
介護生産性向上総合相談センターでできること
令和8年3月の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料では、センターの役割を次のように説明しています。名称は都道府県ごとに違い、「介護現場業務改善総合相談センター」「介護生産性向上相談センター」「介護DX支援センター」などの名前で設置されています。
| 支援 | 内容 |
|---|---|
| 相談対応 | 介護ロボット・ICTの導入、業務改善の進め方、補助金の活用などの相談 |
| 研修会・セミナー | 生産性向上や機器の活用についての研修会の開催 |
| 有識者の派遣 | 事業所に専門家を派遣して業務改善を伴走支援 |
| 機器の展示・試用貸出 | 介護ロボット等の機器展示と試用貸出 |
| 関係機関へのつなぎ | よろず支援拠点、ハローワーク、介護労働安定センターなど、課題に応じた窓口の紹介 |
同じ資料では、センターは「ワンストップ型の総合相談窓口」として相談対応と伴走支援を行い、人材確保の取り組みとも連携するとされています。相談の費用、回数、試用貸出の条件は都道府県のセンターごとに案内されているので、利用の前に自分の都道府県の案内で確かめてください。
設置の経緯と現状
センターの設置は、地域医療介護総合確保基金の「介護生産性向上推進総合事業」の必須の実施事項です。課長会議資料では、事業の国の負担割合は2/3で、令和8年度当初予算案は86億円の内数(前年度は97億円の内数)とされています。必須の実施事項は次の3つです。
- 国基金の2/3を負担
- 基金で支援
- 都道府県革新会議・相談センター・人材確保との連携
- 相談・伴走支援
- 介護事業所業務改善・機器の導入
- 介護現場革新会議の開催(都道府県・市町村・地域の関係者で方針を議論する)
- 介護生産性向上総合相談センターの設置(介護テクノロジー等に係る相談・伴走支援)
- 人材確保、生産性向上に係る各種支援業務との連携
改正介護保険法では、都道府県が介護現場の生産性向上を推進する努力義務規定が令和6年4月から施行されており、センターの設置はその具体策のひとつです。
設置状況は資料の時点で異なる
課長会議資料(令和8年3月)の本文では、センターは令和7年度までに45の都道府県に設置されたとされ、資料の一覧(令和8年1月31日時点)では茨城県と香川県が未設置で、国の事業で設置された介護労働安定センター茨城支部・香川支部の「介護テクノロジー相談窓口」が相談に対応していました。両県は令和8年度以降に設置予定とされ、国の窓口は都道府県の準備ができ次第センターへ移行する位置づけでした。一方、厚生労働省の普及支援ナビの相談窓口一覧(2026年10月25日時点)では、茨城県に「介護現場サポートセンターいばらき」、香川県に「香川県介護生産性向上総合相談センター」が載っており、47都道府県すべてに設置されていると案内されています。自分の都道府県の窓口名と連絡先は普及支援ナビの相談窓口一覧で確かめるのが確実です。
| 都道府県 | センターの名称(課長会議資料の一覧から) |
|---|---|
| 北海道 | 北海道介護現場業務改善総合相談センター |
| 青森県 | あおもり介護生産性向上総合センター |
| 岩手県 | いわて介護現場サポートセンター |
| 宮城県 | 宮城県介護事業所支援相談センター |
| 愛知県 | あいち介護生産性向上総合相談センター |
| 大阪府 | 大阪府介護生産性向上支援センター |
| 兵庫県 | ひょうご介護テクノロジー導入・生産性向上支援センター |
| 福岡県 | 福岡県介護DX支援センター |
補助金との関係
介護テクノロジー導入支援事業(令和7年度当初予算)の国の資料では、補助を受ける要件に「第三者による業務改善支援又は研修・相談等による支援を受けること」があります。令和6年度補正予算の介護テクノロジー導入・協働化等支援事業の資料では、導入支援と一体的に行う業務改善支援の選択肢として「コンサルティング会社等による業務改善支援」と「介護生産性向上総合相談センター等による業務改善支援」の2つが挙げられています。つまり、機器を買う前にセンターの業務改善支援を受けておくことが、補助金の要件を満たす一手にもなります。どの支援が要件を満たすかは都道府県の実施要綱で決まります。補助金の上限額や申請の流れは介護テクノロジー導入支援事業の補助金で整理しています。
生産性向上の進め方そのものは、厚生労働省のガイドラインがあります。介護サービス事業における生産性向上に資するガイドラインで整理しています。施設系で生産性向上推進体制加算を取る場合の委員会や機器の要件は生産性向上推進体制加算の要件にまとめています。
相談の流れ
- 相談窓口一覧で自分の都道府県の窓口を確かめる名称と連絡先は都道府県ごとに違う
- 電話またはメールで事前に予約する普及支援ナビでは事前予約を勧めている。予約なしの来訪でも相談対応は可能
- 相談内容を伝える困っている業務や使っている機器を整理しておく
- 相談・機器の試用貸出を受ける試用貸出の対象機器と条件はセンターごとに違う
相談の前に、現場で時間がかかっている業務(記録、見守り、移乗、入浴など)を職員で洗い出しておくと、相談員が機器や改善策を絞りやすくなります。業務の洗い出しの型は介護現場の生産性向上の進め方にあります。
相談の対象になりやすい機器のカテゴリ
課長会議資料では、令和7年度補正予算の事業で業務時間の削減効果が確認されている見守り機器・介護記録ソフト・インカムを集中的に支援するとしています。このうち見守り機器と介護記録ソフトのカテゴリの一覧を、掲載DBの編集部スコア順で表示しています。
見守り機器
選び方は見守りセンサーの選び方で、一覧は見守り・センサー比較一覧で見られます。
介護記録ソフト
一覧は介護ソフト比較一覧で、施設向けの選び方は介護施設向けのツール、通所向けは通所介護向けのツールで見られます。
よくある質問
相談にお金はかかりますか
国の事業で設置された介護ロボット・ICT相談窓口(介護労働安定センターの茨城支部・香川支部)の案内では、相談は無料で、必要に応じて何回でも受けられるとされています。都道府県のセンターの費用や回数は、各センターの案内で確かめてください。
補助金の申請に相談は必須ですか
介護テクノロジー導入支援事業(令和7年度当初予算)の国の資料では、第三者による業務改善支援または研修・相談等による支援を受けることが補助の要件のひとつです。令和6年度補正予算の事業では、センター等による業務改善支援がその選択肢として挙げられています。都道府県ごとの実施要綱で、どの支援が要件を満たすかを確かめてください。
小規模な事業所や居宅介護支援でも相談できますか
普及支援ナビの案内に、事業所の規模や種別の制限は書かれていません。対象の範囲は都道府県のセンターごとに確かめてください。
介護労働安定センターの相談窓口との違いは何ですか
課長会議資料(令和8年1月31日時点)では、センターが未設置だった茨城県と香川県で、介護労働安定センターの支部が国の事業の「介護テクノロジー相談窓口」として相談に対応していました。都道府県の準備ができ次第センターへ移行する位置づけで、現在は普及支援ナビの一覧に両県のセンターが載っています。
出典
- 厚生労働省「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(令和8年3月・高齢者支援課)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001669793.pdf - 厚生労働省 介護現場の生産性向上の取組・普及支援ナビ「相談窓口のご案内」
https://www.mhlw.go.jp/kaigoseisansei/pf/soudan/info.html - 厚生労働省 介護現場の生産性向上の取組・普及支援ナビ「介護ロボット・ICT相談窓口のご案内」
https://www.mhlw.go.jp/kaigoseisansei/pf/soudan/ - 厚生労働省 介護現場の生産性向上の取組・普及支援ナビ「相談窓口一覧」
https://www.mhlw.go.jp/kaigoseisansei/ns/link/consultation.html - 厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業(令和7年度当初予算)・介護テクノロジー導入・協働化等支援事業(令和6年度補正予算)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001476528.pdf
制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月25日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。













