更新情報11/5(木)

機能訓練支援機器・ソフト(介護)とは|重点分野の定義・個別機能訓練加算との関係・補助金【2026年】

介護ツールナビ編集部公開

要点

機能訓練支援機器・ソフトは、厚生労働省と経済産業省が定める「介護テクノロジー利用の重点分野」のうち、令和6年6月28日の改訂で新しく加わった「機能訓練支援」に当たる機器・システムです。高齢者等の生活機能の維持・向上と要介護度の維持・改善のために、介護職等が行う身体機能や生活機能の訓練のアセスメント・計画作成・訓練実施の一部または全体を支援するものと定義されています。令和8年3月の厚生労働省の課長会議資料に載っている令和7年度の調査では、機能訓練支援機器を導入済みの事業所は通所系10.7%、居住系・入所・泊まり系6.1%、訪問系0.8%です。通所介護で機能訓練の計画と実施を評価する個別機能訓練加算は(Ⅰ)イ56単位/日・(Ⅰ)ロ76単位/日・(Ⅱ)20単位/月です(令和6年度改定)。2026年10月26日時点で当サイトに掲載している機能訓練支援のツールは6本で、計画書の作成を支えるソフトが2本、訓練そのものを支える機器が4本です。

数字機能訓練支援の数字(2026年10月26日時点)
  • 10.7%導入済みの割合(通所系)令和7年度調査。居住系・入所・泊まり系6.1%・訪問系0.8%
  • 56単位/日通所介護の個別機能訓練加算(Ⅰ)イ(Ⅰ)ロは76単位/日、(Ⅱ)は20単位/月
  • 30万円国の資料の補助上限令和7年度当初予算の資料。移乗支援・入浴支援以外の介護ロボット
  • 6本当サイトの掲載数ソフト2本・機器4本

機能訓練支援とは:重点分野の定義

厚生労働省の「介護テクノロジー利用の重点分野定義」では、機能訓練支援を「介護職等が行う身体機能や生活機能の訓練における各業務(アセスメント・計画作成・訓練実施)を支援する機器・システム」とし、次のように定めています。

  • 高齢者等の生活機能の維持・向上を行い、要介護度の維持・改善のために、介護職等が行う身体機能や生活機能の訓練の業務を支援する機器・システム
  • 訓練におけるアセスメント・計画作成・訓練実施の一連の業務の一部、もしくは全体を支援することで、介護サービスの質の向上とともに職員の負担軽減等が図られる機器・システム

次の機能があれば加点評価されます。

  • 集めた情報を介護記録システム、ケアプラン作成支援ソフト、科学的介護情報システム(LIFE)などと連携できること
  • 集めた情報が介護職や家族に共有され、訓練の実施状況や効果がフィードバックされること
  • 集めた情報が医療職(リハビリテーション専門職や医師等)に共有され、効果的な訓練の実施が期待できること

機能訓練支援は、食事・栄養管理支援、認知症生活支援・認知症ケア支援とともに令和6年の改訂で加わった3分野の1つで、改訂後の重点分野は令和7年4月から運用されています。9分野16項目の全体は介護テクノロジー利用の重点分野の記事で整理しています。

ソフトと機器:2つの種類

重点分野の定義は「アセスメント・計画作成・訓練実施」の一部または全体を支援するものを含むため、計画書づくりを支えるソフトと、訓練そのものを支える機器の両方が当てはまります。当サイトの掲載6本も、この2つに分かれます。

比較機能訓練支援のソフトと機器(当サイトの掲載6本の整理)

ソフト

計画作成・LIFE提出

  • 個別機能訓練計画書の作成からLIFEへのデータ提出までを扱う
  • 運動プログラムを収録し、利用者のデータから訓練の計画を提案する

機器

訓練の実施

  • 歩行や起立を支える装着型・ロボット型の機器
  • 歩行の状況を解析して運動を提供する機器、足こぎ車いす
種類掲載している製品公式サイトで対象としている種別
ソフトRehab Cloud リハプラン、Rehab Cloudリハプラン: 通所系/Rehab Cloud: 施設系・通所系
機器HAL腰タイプ 介護・自立支援用、歩行トレーニングロボット、curara、COGY(コギー)明示なし

ソフトを選ぶときは、個別機能訓練計画書の様式の項目を満たすか、LIFEへの提出まで扱えるか、介護ソフトと連携できるかを確かめます。計画書の項目と書き方、3か月ごとの見直しは個別機能訓練計画書の記事、LIFEの提出の仕組みはLIFEの記事にまとめています。

  1. 1

    Rehab Cloud リハプラン2.5/5

    株式会社Rehab for JAPAN・機能訓練支援

    料金は問い合わせ通所系

    個別機能訓練計画書の作成からLIFEへのデータ提出まで対応する、デイサービス向けクラウド機能訓練ソフト。約2,200種の運動プログラムを収録する。

  2. 2

    Rehab Cloud2.0/5

    株式会社Rehab for JAPAN・介護ソフト

    料金は問い合わせケアプランデータ連携施設系・通所系

    デイサービスや特別養護老人ホーム、特定施設向けに加算算定とLIFEデータ提出を支援するクラウド型介護ソフトで、利用者データから機能訓練の計画を自動提案する。

  3. 3

    curara®1.0/5

    AssistMotion株式会社・機能訓練支援

    料金公開

    装着者の歩行リズムに合わせて動くロボティックウェア。関節の動きを一緒に学習することで歩行のリハビリを支援する、2関節・4関節の2種類がある。

  4. 4

    COGY(コギー)0.5/5

    株式会社TESS・機能訓練支援

    料金は問い合わせ

    足でペダルを漕ぐことで、歩行が難しい人でも自力で移動できる足こぎ車いす。漕ぐ動作自体がリハビリ効果につながる製品として提供されている。

  5. 5

    HAL®腰タイプ 介護・自立支援用0.5/5

    CYBERDYNE株式会社・移乗支援

    料金は問い合わせ

    装着者の生体電位信号を読み取り動きをアシストする装着型サイボーグ。介助者の腰の負担軽減と、装着者本人の起立・歩行機能向上の両方に使う腰タイプの機器。

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる5本のうち5本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

比較表は機能訓練支援のカテゴリで、通所系・施設系の立場別の一覧は通所系・施設系のページで見られます。

個別機能訓練加算との関係:計画・実施・LIFEの3段階

機能訓練支援のソフト・機器は、介護報酬では個別機能訓練加算の要件に沿って使うことになります。厚生労働省の「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」の単位数と要件は次のとおりです。

サービス区分単位数主な要件
通所介護・地域密着型通所介護(Ⅰ)イ56単位/日専従の機能訓練指導員を1名以上配置(配置時間の定めなし)
〃(Ⅰ)ロ76単位/日(令和6年度改定で85単位/日から変更)(Ⅰ)イの配置に加え、合計で2名以上の機能訓練指導員を配置している時間帯に算定。居宅を訪問してニーズと生活状況を把握し、多職種共同で計画を作る
〃(Ⅱ)20単位/月令和6年度改定では変更なし
介護老人福祉施設(Ⅰ)12単位/日変更なし
〃(Ⅱ)20単位/月変更なし
〃(Ⅲ)20単位/月(令和6年度改定で新設)(Ⅱ)を算定し、口腔衛生管理加算(Ⅱ)と栄養マネジメント強化加算を算定したうえで、理学療法士等が計画の内容、口腔の健康状態、栄養状態の情報を関係職種で共有し、計画を見直す

通所介護の(Ⅰ)ロでは、訓練の対象は5人程度以下の小集団か個別で、訓練は機能訓練指導員が直接行います(介護職員等が訓練の補助を行うことは妨げないとされています)。訓練の項目は利用者の心身の状況に応じて身体機能・生活機能の向上を目的に柔軟に設定し、複数の種類を準備して、利用者の生活意欲が増すよう選択を援助することが求められています。機器で訓練を行う場合も、この要件の中で使うことになります。

関係機能訓練のデータの流れ(重点分野の定義と加算の要件)
  1. 機能訓練支援ソフト計画作成・訓練記録
  2. 連携
  3. 介護記録システム記録・計画書
  4. 提出
  5. LIFE提出と連携

介護老人福祉施設の(Ⅲ)は、リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養を一体的に進める観点で設けられた区分です。栄養の情報を扱うソフトは栄養管理ソフトの記事で扱っています。

導入率:通所系で10.7%、居住系で6.1%

令和8年3月の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料に載っている「介護現場における生産性の向上等を通じた働きやすい職場環境づくりに資する調査研究事業」の調査結果では、機能訓練支援機器の導入状況は次のとおりです(訪問系n=1,152、通所系n=785、居住系、入所・泊まり系n=2,565。資料の「居住系、入所・泊まり系」を当記事では「居住系・入所・泊まり系」と書きます)。

サービス類型導入済み未導入無回答
訪問系0.8%87.4%11.8%
通所系10.7%83.4%5.9%
居住系・入所・泊まり系6.1%88.7%5.1%

重点分野に令和6年に加わった3分野(機能訓練支援、食事・栄養管理支援、認知症生活支援・認知症ケア支援)の中では、機能訓練支援の通所系の導入率がいちばん高くなっています。

料金と補助金

2026年10月26日時点で当サイトに掲載している6本のうち、料金を公式サイトに載せているのは2本です。

製品公式サイトの料金(2026年10月26日時点の掲載DB)
歩行トレーニングロボット(パナソニック)TAIS登録価格は月額30,000円(レンタル・リース)
curaraフルセット(4関節)税込1,749,000円、ハーフセット(2関節)税込1,232,000円。レンタルはフルセット月額税込88,000円、ハーフセット月額税込61,600円

Rehab Cloudは初期費用0円で月間契約・年間契約から選べますが、プランの料金は資料で案内されています。リハプラン、HAL腰タイプは問い合わせ制です。COGYは月額制のレンタルがあると公式サイトに書かれていますが、金額は公開されていません。

介護テクノロジー導入支援事業では、重点分野に当てはまる介護ロボットが補助の対象で、国の令和7年度当初予算の資料では移乗支援・入浴支援以外の機器の補助上限は30万円(補助台数は必要台数)です。計画作成のソフトがICT(介護ソフト等。職員数に応じて上限100万〜250万円)として扱われるか、機能訓練支援の機器として扱われるかは、国の資料からは分かりません(2026年10月26日時点)。都道府県の実施要綱と窓口で確かめてください。補助率・上限・受付期間は介護テクノロジー導入支援事業の記事と都道府県ごとの記事(補助金の一覧)にまとめています。

歩行トレーニングロボットは、TAISコード00367-000263に「機能訓練支援(介護テクノロジー選定機器)」として登録されていると公式サイトに書かれています。TAISでの選定の調べ方はTAISの記事で説明しています。

よくある質問

機能訓練支援機器を入れれば個別機能訓練加算を算定できますか

いいえ。個別機能訓練加算は、機能訓練指導員の配置、居宅訪問によるニーズの把握、多職種共同での計画作成、計画に沿った訓練の実施が要件で、機器の導入は要件ではありません。機器やソフトは、この要件に沿って計画を作り、訓練を記録し、LIFEに提出する作業を支えるものです。

機能訓練支援は補助金の対象になりますか

介護テクノロジー利用の重点分野に当てはまる介護ロボットは介護テクノロジー導入支援事業の対象で、国の令和7年度当初予算の資料では移乗支援・入浴支援以外は30万円が上限です。実際の対象・補助率・上限は都道府県の実施要綱で決まります。

個別機能訓練計画書はソフトで作らないといけませんか

いいえ。様式の項目を満たせばよく、作り方は問われません。ソフトを使う利点は、計画書の作成と3か月ごとの見直し、LIFEへの提出を1つの流れで扱えることです。

導入している事業所はどれくらいありますか

令和7年度の国の調査では、導入済みは通所系10.7%、居住系・入所・泊まり系6.1%、訪問系0.8%です。

出典

  1. 厚生労働省「介護テクノロジー利用の重点分野定義」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001268136.pdf
  2. 厚生労働省「「ロボット技術の介護利用における重点分野」を改訂しました」(令和6年6月28日)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/juutenbunya_r6kaitei_00001.html
  3. 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf
  4. 厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業(令和7年度当初予算)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001476528.pdf
  5. 厚生労働省「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(令和8年3月・高齢者支援課)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001669793.pdf
  6. 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具情報システム(TAIS)」
    https://www.techno-tais.jp/

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月26日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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