更新情報11/5(木)

コミュニケーションロボット(介護)とは|重点分野の定義・補助金・導入率と3つの型【2026年】

介護ツールナビ編集部公開

要点

介護のコミュニケーションロボットは、厚生労働省と経済産業省が定める「介護テクノロジー利用の重点分野」のうち「見守り・コミュニケーション(コミュニケーション)」に当たる機器で、双方向の情報伝達によって高齢者等のコミュニケーションを活性化し、自立支援・社会参加を促すなど日常生活の維持・向上を支援する機器・システムと定義されています。令和8年3月の厚生労働省の課長会議資料に載っている令和7年度の調査では、コミュニケーション支援機器を導入済みの事業所は訪問系0.7%、通所系1.5%、居住系・入所・泊まり系2.9%で、同じ分野の見守り支援機器(居住系・入所・泊まり系47.2%)に比べると普及はこれからです。介護テクノロジー導入支援事業では、国の令和7年度当初予算の資料で移乗支援・入浴支援以外の介護ロボットの補助上限は30万円とされ、実際の補助率と上限は都道府県の実施要綱で決まります。2026年10月26日時点で当サイトに掲載しているコミュニケーションロボットは6本で、料金を公式サイトで公開しているのは3本です。

数字コミュニケーションロボットの数字(2026年10月26日時点)
  • 2.9%導入済みの割合(居住系・入所・泊まり系)令和7年度調査。訪問系0.7%・通所系1.5%
  • 30万円国の資料の補助上限令和7年度当初予算の資料。移乗支援・入浴支援以外の介護ロボット
  • 6本当サイトの掲載数料金を公開しているのは3本

コミュニケーションロボットとは:重点分野の定義

厚生労働省の「介護テクノロジー利用の重点分野定義」では、「見守り・コミュニケーション(コミュニケーション)」の機器を次のように定めています。

  • 高齢者等の日常生活全般が支援の対象
  • 双方向の情報伝達によって高齢者等のコミュニケーションを活性化し、自立支援・社会参加を促進するなど、日常生活の維持・向上、活動の向上を支援する機器・システム
  • 高齢者等の言語や顔、存在等を認識し、得られた情報をもとに判断して、高齢者等・家族・介護従事者等に、高齢者等のプライバシーに配慮した情報伝達・共有ができる

さらに、次の機能があれば加点評価されます。

  • 機器で得た情報・データをもとに、介護従事者等のサービス提供の根拠や判断を支援する機能
  • 得た情報・データを介護記録システム、ケアプラン作成支援ソフト、科学的介護情報システム(LIFE)などと連携する機能
  • 集めた情報が介護支援専門員や地域包括支援センターを含む多職種に共有され、一人ひとりの特性に合わせたサービス提供を支援できること

重点分野は令和6年6月28日の改訂で「ロボット技術の介護利用における重点分野」から名前が変わり、9分野16項目になりました。分野の全体像は介護テクノロジー利用の重点分野の記事で整理しています。見守りセンサーは同じ分野の別の項目で、見守りセンサーの選び方で扱っています。

導入率:令和7年度の調査では居住系でも2.9%

令和8年3月の全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料に載っている「介護現場における生産性の向上等を通じた働きやすい職場環境づくりに資する調査研究事業」の調査結果では、サービス類型ごとのコミュニケーション支援機器の導入状況は次のとおりです(訪問系n=1,152、通所系n=785、居住系、入所・泊まり系n=2,565。資料の「居住系、入所・泊まり系」を当記事では「居住系・入所・泊まり系」と書きます)。

サービス類型導入済み未導入無回答
訪問系0.7%87.7%11.6%
通所系1.5%92.0%6.5%
居住系・入所・泊まり系2.9%92.4%4.7%

同じ調査で、居住系・入所・泊まり系の見守り支援機器の導入済みは47.2%、介護業務支援機器(介護記録ソフト等)は56.4%です。コミュニケーションロボットは、見守りや記録のICTに比べて導入が進んでいない分野です。

3つの型:セラピー型・会話型・遠隔操作型

当サイトに掲載している6本を、公式サイトの説明で分けると3つの型になります。型の名前は当サイトの整理で、重点分野の区分ではありません。

比較コミュニケーションロボットの3つの型(当サイトの掲載6本の整理)

セラピー型

抱っこ・接触に反応

  • アザラシ型や赤ちゃん型、家族型のロボット
  • 抱っこや揺らす動きに反応し、情緒を落ち着かせたり愛着形成を促したりする

会話型

話し相手になる

  • 会話やおしゃべりで見守りや話し相手を担う
  • 生成AIを組み合わせた製品もある

遠隔操作型

離れた人が操作

  • 外出が難しい人が自宅などから操作し、会話や見守りをする分身ロボット
型掲載している製品(編集部スコア順ではなく型ごと)公式サイトで対象としている種別
セラピー型PARO(パロ)、かまって「ひろちゃん」、LOVOTPARO: 施設系・通所系/ひろちゃん: 施設系/LOVOT: 明示なし
会話型だいちゃん、Kebbi 3だいちゃん: 施設系・通所系/Kebbi 3: 明示なし
遠隔操作型OriHime施設系
  1. 1

    LOVOT2.0/5

    株式会社GROOVE X・コミュニケーションロボット

    ¥9,900〜/月無料で試せる

  2. 2

    OriHime2.0/5

    株式会社オリィ研究所・コミュニケーションロボット

    ¥7,700〜/月施設系

  3. 3

    PARO(パロ)2.0/5

    エヌ・デーソフトウェア株式会社・コミュニケーションロボット

    料金は問い合わせ施設系・通所系

  4. 4

    かまって「ひろちゃん」1.5/5

    ヴイストン株式会社・コミュニケーションロボット

    料金公開施設系

  5. 5

    だいちゃん1.0/5

    株式会社ザハーモニー・コミュニケーションロボット

    料金は問い合わせ施設系・通所系

  6. 6

    Kebbi 30.5/5

    NUWAロボティクスJAPAN株式会社・コミュニケーションロボット

    料金は問い合わせ

編集部スコア順(2026年11月5日時点)。当てはまる6本のうち6本を表示。スコアは機能の優劣ではなく、選ぶための公開情報がそろっているかの目安です(採点方法)。

比較表はコミュニケーションロボットのカテゴリで、施設系・通所系の立場別の一覧は施設系・通所系のページで見られます。

料金の形:本体の買い切りと月額の組み合わせ

2026年10月26日時点で当サイトに掲載している6本のうち、料金を公式サイトに載せているのは3本です。本体を買い切りで購入したうえで月額を払う形と、本体だけを買う形があります。

製品公式サイトの料金(2026年10月26日時点の掲載DB)
OriHime本体398,000円(税込437,800円)の買い切りに加え、エントリープラン月額7,000円(税込7,700円)〜。法人向けレンタルは月額41,000円〜
LOVOT本体はLOVOT 3.0が577,500円、2.0が449,900円(24回分割払い可)。月額は最安のミニマムケアプランが9,900円
かまって「ひろちゃん」「にこにこバージョン2」税込8,800円。通常版や施設向け5個セットは問い合わせ

PARO、だいちゃん、Kebbi 3は問い合わせ制です。だいちゃんは故障時の修理・交換も月額費用に含むと案内されていますが、金額の記載はありません。LOVOTは法人向けに介護・福祉を含む業種を対象とした2週間の無料体験プログラムを用意しています。

補助金:介護テクノロジー導入支援事業の対象

介護テクノロジー導入支援事業では、重点分野に当てはまる介護ロボットが補助の対象です。国の令和7年度当初予算の資料では、補助上限は移乗支援・入浴支援の機器が100万円、それ以外が30万円(補助台数は必要台数)で、補助率は要件を満たす場合に3/4を下限、それ以外は1/2を下限としています。実際の補助率・上限額・受付期間は都道府県の実施要綱で決まるため、介護テクノロジー導入支援事業の記事と、都道府県ごとの記事(補助金の一覧)で確かめてください。

製品が重点分野の「介護テクノロジー」としてTAIS(福祉用具情報システム)で選定されているかは、TAISの記事の手順で調べられます。2026年10月26日時点の当サイトの掲載DBでは、コミュニケーションロボット6本にTAIS掲載の記載はありません。補助の対象になるかは、都道府県の要綱と窓口で確かめてください。

選ぶときに確かめること

重点分野の定義と掲載DBの項目から、確かめる点を挙げます。効果の数字や事例は公的資料に無いため、ここでは扱いません。

  • 誰のための機器か: 利用者の情緒を落ち着かせることが目的か(セラピー型)、話し相手や見守りが目的か(会話型)、離れた家族や外出が難しい人とつなぐことが目的か(遠隔操作型)
  • 対象の種別: 公式サイトが施設系・通所系のどちらを想定しているか。当サイトの6本のうち、対象の種別を明示しているのは4本です
  • 料金の形: 本体の買い切りと月額の有無、修理・交換が月額に含まれるか、レンタルがあるか
  • 試せるか: 無料体験やレンタルの案内があるか。LOVOTは法人向けの2週間の無料体験を案内しています
  • 記録や多職種との連携: 重点分野の定義では、介護記録システムやLIFEとの連携、多職種への共有が加点評価の項目です。認知症ケアに使うなら、認知症ケア支援機器の記事もあわせて見てください

よくある質問

コミュニケーションロボットは介護保険の加算の対象になりますか

介護職員等処遇改善加算の職場環境等要件には、介護ロボットの導入に関する項目があります。コミュニケーションロボットがその項目に当たるかは、処遇改善加算の職場環境等要件の記事と指定権者の案内で確かめてください。

補助金はいくら出ますか

国の令和7年度当初予算の資料では、移乗支援・入浴支援以外の介護ロボットは30万円が上限で、補助率は3/4または1/2を下限としています。実際の額は都道府県の実施要綱で決まります。

認知症の人向けの機器とは違うのですか

重点分野では「見守り・コミュニケーション(コミュニケーション)」と「認知症生活支援・認知症ケア支援」は別の分野です。ただし、当サイトではPARO、かまって「ひろちゃん」、だいちゃんを両方のカテゴリに載せています。認知症ケア支援の定義は認知症ケア支援機器の記事で説明しています。

どれくらいの事業所が導入していますか

令和7年度の国の調査では、導入済みは訪問系0.7%、通所系1.5%、居住系・入所・泊まり系2.9%です。

出典

  1. 厚生労働省「介護テクノロジー利用の重点分野定義」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001268136.pdf
  2. 厚生労働省「「ロボット技術の介護利用における重点分野」を改訂しました」(令和6年6月28日)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/juutenbunya_r6kaitei_00001.html
  3. 厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業(令和7年度当初予算)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001476528.pdf
  4. 厚生労働省「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(令和8年3月・高齢者支援課)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001669793.pdf
  5. 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具情報システム(TAIS)」
    https://www.techno-tais.jp/

制度・料金・製品の情報は変わることがあります。記事は2026年10月26日時点の公開情報にもとづきます。手続きの前に、出典の原文と自治体・提供元の最新の案内をご確認ください。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

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